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公開番号2024160433
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075401
出願日2023-05-01
発明の名称家畜の呼気測定装置及び測定システム
出願人株式会社タツノ
代理人個人
主分類A01K 29/00 20060101AFI20241107BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】簡易な装置構成で、家畜が自然でストレスのない状態で呼気の測定を常時行うことができる家畜の呼気測定装置及び測定システムを提供する。
【解決手段】家畜(牛C等)に装着される鼻輪1と、鼻輪に着脱自在に装着されるセンサ支持手段、センサ支持手段に支持されるガスセンサ5とを備える呼気測定装置10。センサ支持手段は鼻輪に連結される支持部材4を備え、支持部材の鼻輪の近傍にガスセンサを位置させるこができる。センサ支持手段には、家畜の鼻を覆うマスク状のカバー部材22を取り付けることができ、カバー部材は、家畜の鼻背に沿って延設される仕切り部材23を備えることができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
家畜に装着される鼻輪と、
該鼻輪に着脱自在に装着されるセンサ支持手段と、
該センサ支持手段に支持されるガスセンサとを備えることを特徴とする家畜の呼気測定装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記センサ支持手段は前記鼻輪に連結される支持部材を備え、該支持部材の前記鼻輪の近傍に前記ガスセンサが位置することを特徴とする請求項1に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項3】
前記センサ支持手段には、前記家畜の鼻を覆うマスク状のカバー部材が取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項4】
前記カバー部材は、家畜の鼻背に沿って延設される仕切り部材を備えることを特徴とする請求項3に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項5】
前記ガスセンサは、前記仕切り部材を挟んで前記カバー部材の両側に位置することを特徴とする請求項4に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項6】
前記カバー部材には、温度センサが設置されていることを特徴とする請求項3に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項7】
前記カバー部材には、呼気回収部材が設置されていることを特徴とする請求項3に記載の家畜の呼気測定装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の呼気測定装置と、
該呼気測定装置による測定値を記憶して管理するクラウドサーバと、
前記呼気測定装置から出力される測定データを受信して前記サーバへ送信する中継装置とを備えることを特徴とする家畜の呼気測定システム。
【請求項9】
前記サーバは、前記呼気測定装置の前記ガスセンサの測定値が異常か否かを判断する異常判断手段を備え、該異常判断手段の判定結果が異常の場合に異常信号を出力することを特徴とする請求項8に記載の家畜の呼気測定システム。
【請求項10】
前記サーバは、前記呼気測定装置の前記温度センサの測定値が異常か否かを判断する異常判断手段を備え、該異常判断手段の判定結果が異常の場合に異常信号を出力することを特徴とする請求項8に記載の家畜の呼気測定システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、牛等の家畜の呼気に含まれるメタンガスの濃度等を測定する呼気測定装置及び測定システムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
牛や羊等の反芻動物の胃の中では餌が発酵し、メタンガスが発生しているため、動物たちは絶えずゲップをして体外に放出している。牛の体内で発生したメタンガスは9割以上がゲップとして排出されていると考えられており、このメタンガスは二酸化炭素の25倍もの温室効果があると言われている。
【0003】
世界の温室効果ガスの4%が牛のゲップによるものと言われていることから、地球温暖化への影響度が大きい牛のゲップを削減することが世界中で望まれている。例えば、ニュージーランドでは2022年10月11日、気候変動に取り組むために家畜のゲップや排尿に課税する法案を提出した。
【0004】
さらに、ゲップによるメタンガスの発生を最小限に抑えるため、近年多くの研究が行われている。例えば、餌の改良によりメタンの生成が99%近く減少することが判っており、また、同じ餌を同量食べても発生するメタンガスの量に個体差があることから、メタンガスの発生量が少ない牛の胃の中にある微生物を取り出し、サプリメントのようにメタンガスの発生量の多い牛の胃に送り込み、メタンガスの発生量の多い牛を減らしたり、メタンガスの発生量が少なくなるタイミングでの餌やりの研究等が行われている。
【0005】
上記いずれの研究においても、牛から排出されるメタンガスの測定データが必要である。そこで、家畜をできるだけ自然な状態においてその呼気成分測定の信頼性及び再現性を高める呼気測定装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-98817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の呼気成分(メタンガス)の測定は、呼気回収室に家畜の頭部を挿入して行われ、家畜が呼気回収室に頭を挿入していないタイミングでの測定、つまり常時測定はできないため、正確な呼気の測定は不可能であった。また、呼気回収室に頭を挿入するため、家畜が自然な状態ではなく、ストレスのある状態で測定が行われるため、測定データの正確性や再現性が劣るという問題もあった。さらに、呼気回収室を設ける必要があるなど、設備が大掛かりとなるという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、簡易な装置構成で、家畜が自然でストレスのない状態で呼気の測定を常時行うことができる呼気測定装置及び測定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は家畜の呼気測定装置であって、家畜に装着される鼻輪と、該鼻輪に着脱自在に装着されるセンサ支持手段と、該センサ支持手段に支持されるガスセンサとを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、簡易な装置構成で、鼻輪を利用して家畜が自然でストレスのない状態で呼気の測定を行うことができ、測定データの正確性や再現性に優れる呼気測定装置を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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