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公開番号
2024159045
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074778
出願日
2023-04-28
発明の名称
産業車両用のインバータ装置
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
個人
,
個人
主分類
H02M
7/48 20070101AFI20241031BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】基板の歪みを生じさせることなく、突片の共振を容易に抑制できる産業車両用のインバータ装置を提供すること。
【解決手段】産業車両用のインバータ装置10において、コア一体バスバー75は、ドライブ基板60に向けて延出する樹脂アーム80を備える。樹脂アーム80は、ドライブ基板60の一部となる突片62をドライブ基板60の板厚方向に弾性付勢することで、基板の歪みを生じさせることなく、さらに新たな部品を追加することなく、突片の共振を容易に抑制する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
インバータ回路の少なくとも一部が実装された基板と、
前記基板が締結される支持部材であって、前記基板に向けて突出して当該基板を支持し、かつ前記基板を貫通したネジが締結されるボスを備える前記支持部材と、
前記インバータ回路によって駆動される駆動部と当該インバータ回路との間に設けられるバスバーと、
前記バスバーにおける前記インバータ回路との電気接続部が締結される第1端子台と、
前記バスバーにおける前記駆動部との電気接続部が締結される第2端子台と、を備え、
前記バスバー及び前記第2端子台の少なくとも一方は、前記基板に向けて延出する樹脂アームを備えており、
前記樹脂アームは、前記基板の一部となる突片に接触して当該突片を前記基板の板厚方向に弾性付勢していることを特徴とする産業車両用のインバータ装置。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記バスバーに流れる電流を検出するホール素子式の電流センサを備え、
前記バスバーには、前記電流センサの周囲に配置されるコアを保持する樹脂部が一体成形されており、
前記樹脂アームは、前記樹脂部から延出している請求項1に記載の産業車両用のインバータ装置。
【請求項3】
前記樹脂部は、前記コアを保持するコア保持部と、当該コア保持部から延出する腕部と、当該腕部から延出する前記樹脂アームと、を備え、前記コア保持部及び前記腕部は、前記突片よりも下方に位置しており、前記樹脂アームは、前記腕部から上方へ延出するとともに、前記突片より上方にて当該突片に向けて延出するように屈曲しており、当該樹脂アームの先端部の下面が前記突片に接触している請求項2に記載の産業車両用のインバータ装置。
【請求項4】
前記樹脂アームは、前記突片に接触する接触部の先端に球面部を備える請求項3に記載の産業車両用のインバータ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業車両用のインバータ装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、走行モータの駆動で走行する産業車両は、走行モータを駆動させるインバータ装置を備える。インバータ装置は、電源から入力された直流電力を交流電力に変換して走行モータに供給する。例えば、特許文献1に開示のインバータ装置は、ヒートシンクと、パワー基板と、制御基板と、を備える。また、インバータ装置は、制御基板をヒートシンクに固定するために設けられたブラケットを備える。ブラケットは、板状の本体と、本体の板厚方向に突出する複数の締結ボスと、を備える。締結ボスにより、パワー基板と、制御基板との間隔が維持されている。制御基板は、当該制御基板、締結ボス、及びパワー基板を貫通したネジによってヒートシンクに締結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-198656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、電子部品のレイアウトによっては、制御基板やパワー基板の一部分に突片が形成される場合があるが、突片は、産業車両における走行モータ等の振動源の振動と共振しやすい。このような突片の共振を抑制するため、例えば、特許文献1におけるブラケットに締結ボスを設けて、当該締結ボスに突片を締結することが考えられる。しかし、ブラケットにおいて、基板の突片の近くに他の部品が配置されていると、ブラケットに締結ボスを設けることが困難である。そこで、ブラケット以外の部品に締結ボスを設けることが考えられる。しかし、ブラケットに設けた締結ボスと、ブラケット以外の部品に設けた締結ボスとでは、高さにズレが生じやすいため、各締結ボスに、突片の形成された基板を締結すると、高さのズレに起因して基板に歪みが生じてしまって好ましくない。よって、基板の一部から突出した突片は、その振動、ひいては共振の抑制が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するための産業車両用のインバータ装置は、インバータ回路の少なくとも一部が実装された基板と、前記基板が締結される支持部材であって、前記基板に向けて突出して当該基板を支持し、かつ前記基板を貫通したネジが締結されるボスを備える前記支持部材と、前記インバータ回路によって駆動される駆動部と当該インバータ回路との間に設けられるバスバーと、前記バスバーにおける前記インバータ回路との電気接続部が締結される第1端子台と、前記バスバーにおける前記駆動部との電気接続部が締結される第2端子台と、を備え、前記バスバー及び前記第2端子台の少なくとも一方は、前記基板に向けて延出する樹脂アームを備えており、前記樹脂アームは、前記基板の一部となる突片に接触して当該突片を前記基板の板厚方向に弾性付勢していることを要旨とする。
【0006】
これによれば、樹脂アームの弾性付勢により、突片の振動が抑制されるため、突片が振動源と共振することを抑制できる。したがって、突片の共振を抑制するために、支持部材と異なる部品に設けたボスに突片を締結する必要もない。したがって、突片の共振抑制のために、基板が、支持部材と異なる部品に締結されることもなくなる。その結果、異なる部品に設けられたボスと、支持部品のボスとの高さのズレに起因した、基板の歪みも抑制できる。したがって、基板の歪みを生じさせることなく、突片の共振を容易に抑制できる。
【0007】
産業車両用のインバータ装置について、前記バスバーに流れる電流を検出するホール素子式の電流センサを備え、前記バスバーには、前記電流センサの周囲に配置されるコアを保持する樹脂部が一体成形されており、前記樹脂アームは、前記樹脂部から延出していてもよい。
【0008】
これによれば、電流センサは、バスバーに流れる電流を検出するため、バスバーの近傍に設けられる。その電流センサの周囲にコアを配置するため、コアを保持する樹脂部はバスバーに一体成形される。そして、樹脂アームは、樹脂部から延出する。したがって、バスバー及び樹脂部は、インバータ装置に既存の部品である。この既存の樹脂部から樹脂アームを延出したため、新たな部品を追加することなく基板の突片の共振を抑制できる。
【0009】
産業車両用のインバータ装置について、前記樹脂部は、前記コアを保持するコア保持部と、当該コア保持部から延出する腕部と、当該腕部から延出する前記樹脂アームと、を備え、前記コア保持部及び前記腕部は、前記突片よりも下方に位置しており、前記樹脂アームは、前記腕部から上方へ延出するとともに、前記突片より上方にて当該突片に向けて延出するように屈曲しており、当該樹脂アームの先端部の下面が前記突片に接触していてもよい。
【0010】
これによれば、樹脂アームの形状を、突片を下方へ押し付けるのに適した形状にできる。
産業車両用のインバータ装置について、前記樹脂アームは、前記突片に接触する接触部の先端に球面部を備えていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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