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公開番号2024150343
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063717
出願日2023-04-10
発明の名称充電表示器
出願人株式会社正興電機製作所
代理人個人
主分類H02G 15/02 20060101AFI20241016BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】外部電源を用いることなく高圧ケーブルの充電状態を表示するエネルギーを高圧ケーブルの遮蔽層に装着した電極から安全に取り出す充電表示器を提供する。
【解決手段】ケーブル10の端末処理部Rの基端部近傍であって、ケーブル10の少なくとも遮蔽層15が形成されている対象領域にケーブル10の外周の一部又は全部を周回して装着される電極2と、端末処理部Rにおいて遮蔽層15が除去された心線11aと電極2との間の静電容量で誘起される電圧で駆動するLED回路3とを備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
高圧ケーブルの端末処理部分の基端部近傍であって、前記高圧ケーブルの少なくとも遮蔽層が形成されている対象領域に前記高圧ケーブルの外周の一部又は全部を周回して装着される電極と、
前記端末処理部分において前記遮蔽層が除去された心線と前記電極との間の静電容量で誘起される電圧で駆動する表示手段とを備えることを特徴とする充電表示器。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
請求項1に記載の充電表示器において、
前記電極が前記高圧ケーブルを固定するためのクランプと前記端末処理部分との間の領域に装着されることを特徴とする充電表示器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の充電表示器において、
前記電極が誘電体を介して前記対象領域に装着されることを特徴とする充電表示器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の充電表示器において、
前記電極が前記高圧ケーブルの先端側を頂点とする円錐面状に形成されていることを特徴とする充電表示器。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の充電表示器において、
前記電極の外表面に凹凸が形成されていることを特徴とする充電表示器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧ケーブルの充電状態を表示する充電表示器に関し、特に外部電源を必要としない充電表示器に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
高圧電路や特別高圧電路の充電状態を外部電源を必要とせずに表示する表示器が一般に販売されている。これらの表示器は、主にケーブルと静電結合することで外部電源の代わりに表示のためのエネルギーを取り出す構成となっているため、銅やアルミなどの導体からなるケーブルの遮蔽層(シールド)が除去された箇所に取り付けるのが前提となっている。
【0003】
例えば特許文献1には、外部電源を必要とせずにケーブルの充電状態を発光素子で検知する技術が開示されており、中心導体が挿入される電極と、中心導体と電極の間で誘起された電圧によって発光する発光素子と、発光素子を点灯または点滅させる回路とを備え、電極形状と回路基盤の回路との組み合わせを最適化したので、外部電源がなくても充分な誘起電力が得られるものである。
【0004】
また、例えば特許文献2には、電力ケーブルの遮蔽導体の接地不良を静電結合を用いて検出する技術が開示されており、電力ケーブルの遮蔽導体の接地不良検出装置は、電力ケーブルのシースに当てる電極と、電極の電位がある閾値を越えた時に、それを識別して例えば発光ダイオード等で報知する判別器とからなり、活線状態の電力ケーブルの遮蔽導体が断線して接地不良となった場合、遮蔽導体に電位が生じ、シースを介して遮蔽導体と静電結合している電極に電位が生じ、この電位が設定した閾値を越えた時、遮蔽導体の接地不良と判断できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-239859号公報
特開2005-45896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、外部電源の代わりに静電結合により十分なエネルギーを取得するためには、遮蔽層がない部分で静電結合する必要がある。そのため、既存の製品や特許文献1に示す技術の場合は、表示器を取り付けたりメンテナンス作業の際に停電操作を行う必要がある。すなわち、停電操作を行わずに通常運用のままで表示器の取り付けやメンテナンスを行うには、安全性を考慮して遮蔽層がある部分への設置が前提となるが、遮蔽層があることで十分なエネルギーを取り出すことができず、既存の製品や特許文献1に示す技術では機能させることができない。
【0007】
特許文献2に示す技術は、ケーブルのシースの外側に電極を設置する構成であるが、この技術は遮蔽導体の接地不良を検出する技術であり、ケーブルの充電状態を検出対象とするものでもない。加えて、液晶パネルを無電源で表示させるためにケーブル電圧による誘起電圧を利用することが開示されているものの、このケーブル電圧による誘起電圧の利用は遮蔽導体が接地されていない状態で機能するものであることから、安全性を考慮して遮蔽層がある部分への電極の設置を前提とするものではない。
【0008】
本発明は、外部電源を用いることなく高圧ケーブルの充電状態を表示するエネルギーを高圧ケーブルの遮蔽層に装着した電極から安全に取り出す充電表示器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る充電表示器は、高圧ケーブルの端末処理部分の基端部近傍であって、前記高圧ケーブルの少なくとも遮蔽層が形成されている対象領域に前記高圧ケーブルの外周の一部又は全部を周回して装着される電極と、前記端末処理部分において前記遮蔽層が除去された心線と前記電極との間で誘起される電圧で駆動する表示手段とを備えるものである。
【0010】
このように、本発明に係る充電表示器においては、高圧ケーブルの端末処理部分の基端部近傍であって、前記高圧ケーブルの少なくとも遮蔽層が形成されている対象領域に前記高圧ケーブルの外周の一部又は全部を周回して装着される電極と、前記端末処理部分において前記遮蔽層が除去された心線と前記電極との間の静電容量で誘起される電圧で駆動する表示手段とを備えるため、安全性が確保されている遮蔽層が形成された領域に電極を装着しつつ、端末処理で剥き出しとなった心線により生じる電場のエネルギーを効率よく取得することで、停電操作等を行うことなく且つ外部電源を不要とし、作業の安全も確保された状態でケーブルの充電状態を確認することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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