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公開番号
2024160618
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-14
出願番号
2023075824
出願日
2023-05-01
発明の名称
電動機
出願人
日野自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02K
9/19 20060101AFI20241107BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】冷媒の攪拌ロスを抑制可能な電動機を提供する。
【解決手段】モータ1では、ハウジング20が、ステータ10の一端部13が当接される第1壁部21と、ステータ10の他端部14が当接される第2壁部22と、ステータ10の外周部11aに臨む側壁部23と、ステータ10の内周部11bと第1壁部21及び第2壁部22とによって形成された内側空間24と、外周部11aと第1壁部21及び第2壁部22とによって形成され内側空間24と分離された外側空間25と、を含む。冷媒流路30は、外側空間25におけるステータ10の一端部13側の第1領域31と、外側空間25におけるステータ10の他端部14側の第2領域32と、第1領域31と第2領域32とを連通するように、ステータ10の外周部11aに形成された複数の溝部33と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1方向に沿って延在するシャフトと、
前記シャフトに設けられたロータと、
前記ロータの周囲を取り囲むように設けられたステータと、
前記シャフトを回転可能に支持する軸受けと、
前記シャフト、前記ロータ、前記ステータ、及び前記軸受けを収容するハウジングと、
前記ハウジング内に形成され、冷媒が流通する冷媒流路と、
を備え、
前記ハウジングは、
前記ステータの前記第1方向の一端部が当接される第1壁部と、
前記ステータの前記第1方向の他端部が当接される第2壁部と、
前記ステータの外周部に臨む側壁部と、
前記ステータの内周部と前記第1壁部及び前記第2壁部とによって形成され、少なくとも前記ロータを収容する内側空間と、
前記ステータの外周部と前記第1壁部及び前記第2壁部とによって形成され、前記ステータの前記一端部と前記第1壁部との間、及び、前記ステータの前記他端部と前記第2壁部との間にシール材が介在されることで前記内側空間と分離された外側空間と、
を含み、
前記冷媒流路は、
前記外側空間における前記ステータの前記一端部側の第1領域と、
前記外側空間における前記ステータの前記他端部側の第2領域と、
前記第1方向に沿って延在して前記第1領域と前記第2領域とを連通するように、前記ステータの前記外周部に形成された複数の溝部と、を含む、
電動機。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
前記複数の溝部のそれぞれは、当該複数の溝部を規定するように前記ステータの前記外周部に形成された凸部の頂部が前記ハウジングの前記側壁部に当接されることにより、前記第1方向に交差する第2方向について閉じられている、
請求項1に記載の電動機。
【請求項3】
前記軸受けは、
前記第1壁部に埋設された第1軸受けと、
前記第2壁部に埋設された第2軸受けと、を含み、
前記冷媒流路は、
前記第1領域の一部と前記第1領域の別の一部とを前記第1軸受けを経由して連通するように前記第1壁部の内部に形成された第1連通路と、
前記第2領域の一部と前記第2領域の別の一部とを前記第2軸受けを経由して連通するように前記第2壁部の内部に形成された第2連通路と、を含む、
請求項1又は2に記載の電動機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動機に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動車両用モータの油冷却構造が記載されている。この油冷却構造は、ケースとケースの内側に嵌合されたステータコアを有するモータとを含む。ケースとステータコアとの間には、周方向の複数位置に軸方向に延びる油溝が形成される。油溝の各々の一端は、ステータコアの軸方向の後端面側が開放されるように形成された第1環状空間に通じており、第1環状空間を介してケース内部に開放されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-120556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の油冷却構造では、油導入ポートから導入された油を、油溝及び第1環状空間を介して、周方向の多くの部分からコイルエンドに向けて噴射することで、モータの冷却性の向上を図っている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の油冷却構造では、油がモータ全体に滴下される状態となる。このため、油がロータにかかると油の攪拌ロスが大きくなる問題がある。
【0006】
本開示は、冷媒の攪拌ロスを抑制可能な電動機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る電動機は、第1方向に沿って延在するシャフトと、シャフトに設けられたロータと、ロータの周囲を取り囲むように設けられたステータと、シャフトを回転可能に支持する軸受けと、シャフト、ロータ、ステータ、及び軸受けを収容するハウジングと、ハウジング内に形成され、冷媒が流通する冷媒流路と、を備え、ハウジングは、ステータの第1方向の一端部が当接される第1壁部と、ステータの第1方向の他端部が当接される第2壁部と、ステータの外周部に臨む側壁部と、ステータの内周部と第1壁部及び第2壁部とによって形成され、少なくともロータを収容する内側空間と、ステータの外周部と第1壁部及び第2壁部とによって形成され、ステータの一端部と第1壁部との間、及び、ステータの他端部と第2壁部との間にシール材が介在されることで内側空間と分離された外側空間と、を含み、冷媒流路は、外側空間におけるステータの一端部側の第1領域と、外側空間におけるステータの他端部側の第2領域と、第1方向に沿って延在して第1領域と第2領域とを連通するように、ステータの外周部に形成された複数の溝部と、を含む。
【0008】
この電動機においては、ハウジングが、ステータの第1方向の一端部が当接される第1壁部と、ステータの第1方向の他端部が当接される第2壁部と、ステータの外周部に臨む側壁部と、ステータの内周部と第1壁部及び第2壁部とによって形成され、少なくともロータを収容する内側空間と、ステータの外周部と第1壁部及び第2壁部とによって形成された外側空間と、を含む。外側空間は、ステータの一端部と第1壁部との間、及び、ステータの他端部と第2壁部との間にシール材が介在されることで内側空間と分離されている。そして、冷媒が流通する冷媒流路は、外側空間におけるステータの一端部側の第1領域と、外側空間におけるステータの他端部側の第2領域と、第1方向に沿って延在して第1領域と第2領域とを連通するように、ステータの外周部に形成された複数の溝部と、を含む。したがって、ハウジングの外側空間において、例えば第1領域から複数の溝部を介して第2領域に冷媒を流通させることにより、ステータの外周部に冷媒を循環させて効率的な冷却が可能となる。特に、ハウジングにおける冷媒が流通される外側空間と、ロータやシャフトの少なくとも一部が収容される内側空間とが、ステータの端部とハウジングの第1壁部及び第2壁部との間にシール材が介在されることによって分離されている(外側空間が内側空間に対して封止されている)。したがって、冷媒が内側空間に導入されてロータ等の回転体にかかることが避けられるため、冷媒の攪拌ロスが抑制される。
【0009】
本開示に係る電動機では、複数の溝部のそれぞれは、当該複数の溝部を規定するようにステータの外周部に形成された凸部の頂部がハウジングの側壁部に当接されることにより、第1方向に交差する第2方向について閉じられていてもよい。この場合、ステータの外周部の凸部の頂部がハウジングの側壁部に当接されることで溝部が閉じられて管状とされ、冷媒が効率的に流通させられる。特に、溝部を閉じるための別部材といった磁気回路的に機能しない部材が不要であるため、質量的な無駄を抑制することができる。
【0010】
本開示に係る電動機では、軸受けは、第1壁部に埋設された第1軸受けと、第2壁部に埋設された第2軸受けと、を含み、冷媒流路は、第1領域の一部と第1領域の別の一部とを第1軸受けを経由して連通するように第1壁部の内部に形成された第1連通路と、第2領域の一部と第2領域の別の一部とを第2軸受けを経由して連通するように第2壁部の内部に形成された第2連通路と、を含んでもよい。この場合、冷媒流路が、軸受けを経由する連通路を含む。このため、軸受けを冷却して軸受けの過熱を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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