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公開番号
2024157354
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-07
出願番号
2023071674
出願日
2023-04-25
発明の名称
アクアポニックスシステム
出願人
オリエンタル白石株式会社
,
国立大学法人 筑波大学
代理人
個人
,
個人
主分類
A01K
63/04 20060101AFI20241030BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】生物ろ過装置を小さくし、農作物の窒素源を増やすとともに、逆洗洗浄等極力減らして新たな水の供給を最低限に抑えることができるアクアポニックスシステム及び水産物養殖・農産物栽培方法提供する。
【解決手段】水棲生物を養殖する養殖槽2と水耕栽培で農作物を栽培する水耕栽培部3を備え、システム内で循環水を循環させて水産物と農産物の両方を生産するアクアポニックスシステム1において、水耕栽培部3を養殖槽2の循環水の流れる方向の下流に設けて直接接続し、養殖槽2から所定の期間糞尿や残餌を含んだ状態の水を供給し続け、水耕栽培部3に自然界に存在する有機物分解微生物群を増殖させて植物根圏を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水棲生物を養殖する養殖槽と水耕栽培で農作物を栽培する水耕栽培部を備え、システム内で循環水を循環させて水産物と農産物の両方を生産するアクアポニックスシステムであって、
前記水耕栽培部を前記養殖槽の循環水の流れる方向の下流に設けて直接接続し、前記養殖槽から所定の期間糞尿や残餌を含んだ状態の水を供給し続け、前記水耕栽培部に、自然界に存在する有機物分解微生物群が増殖されて植物根圏が形成されていること
を特徴とするアクアポニックスシステム。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記養殖槽には、酸素のマイクロナノバブルを発生させるMNB発生装置が設置されていること
を特徴とする請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項3】
前記養殖槽は、上下に複数段設けられ、それぞれ異なる水棲生物が養殖されていること
を特徴とする請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項4】
有機窒素を硝化菌及び/又は脱窒菌で分解して浄化する生物ろ過装置をさらに備え、
前記生物ろ過装置は、粉末活性炭粒子に硝化菌及び/又は脱窒菌を付着させた後、高分子ポリマーにより固定化した包括固定化担体により、有機窒素を分解して浄化すること
を特徴とする請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項5】
前記生物ろ過装置は、前記養殖槽内に設けられていること
を特徴とする請求項4に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項6】
前記水耕栽培部の循環水が流れる方向の上流にpH調整を行う調整槽をさらに備え、
前記調整槽は、前記水耕栽培部で栽培する農産物に応じてpH調整を行うこと
を特徴とする請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項7】
ろ材やフィルターで固形物を漉し取って物理的にろ過する物理ろ過装置と、前記物理ろ過装置でこし取った固形物を逆洗洗浄で洗い流した排水の有機物を嫌気性微生物で分解する嫌気槽をさらに備えていること
を特徴とする請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項8】
好気性グラニュール汚泥を備えた浄化槽を備え、
前記浄化槽では、逆洗洗浄で発生する固形物を含む廃水を浄化処理して循環水として再利用すること
を特徴とする請求項7に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項9】
前記浄化槽は、好気性グラニュール汚泥に加え、電極版を備え、微生物燃料電池による生物処理及び電気化学処理を行うこと
を特徴とする請求項8に記載のアクアポニックスシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクアポニックスシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、水棲生物の糞尿や残餌に由来するアンモニアや亜硝酸を、微生物によって魚毒性の低い硝酸まで硝化するとともに、硝酸を肥料(主に、窒素N・リンP・カリウムK)として利用できる農産物を並行して栽培し、水産物と農産物の両方を生産するアクアポニックスシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、水産養殖部で水棲生物を養殖し、水耕栽培部で農産物を栽培するアクアポニックスシステムの水耕栽培部用のメディアベッドにおいて、水産養殖部から供給された水を浄化する浄化槽と、メディアベッド内の水の鉛直方向の水位が第1の水位に達した場合に、第2の水位になるまで水を排出する溶液間歇装置と、鉛直方向下側から吸水シート、防根透水シート及び培地を含んで構成される栽培部と、を有し、第1の水位は、吸水シートの位置に設定されているメディアベッドが開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0018]~[0095]、図面の図1~図10等参照)。
【0004】
また、特許文献2には、植物Ptを栽培する栽培槽100と魚類Fsを養殖する養殖槽200とを備え、栽培槽と養殖槽との間で水を循環させるものであって、養殖槽200は、第1の高さに位置するバルブ付き第1排水口210と、第1の高さより高い第2の高さに位置する第2排水口220とを備え、栽培槽は、植物を栽培するための栽培棚110を備え、栽培養殖システムは、バルブ付き第1排水口210からの排水を栽培槽100内において栽培棚110より低い位置に流すための第1配管1と、第2排水口220からの排水を栽培槽内において栽培棚より高い位置に流すための第2配管2と、養殖槽から栽培槽に流れる水を栽培槽から養殖槽に戻す第3配管3とを備えた栽培養殖システム1000が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0012]~[0023]、図面の図1,図2等参照)。
【0005】
しかし、特許文献1のアクアポニックスシステムには、物理ろ過及び生物ろ過によって水耕栽培部用のメディアベッドを浄化することが記載されている(特許文献1の段落[0030]等参照)。また、特許文献2のアクアポニックスシステム(栽培養殖システム1000)には、養殖槽から栽培槽内に流れる水を浄化する栽培槽側フィルターを設け、バクテリアによる水質浄化を行うことが記載されている(特許文献2の段落[0017]等参照)。
【0006】
つまり、従来のアクアポニックスシステムは、図9(a)に示すように、養殖水槽から発生する糞尿や残餌に含まれる(主にアンモニア態窒素、NH
4
+
)を直接生物ろ過装置の硝酸菌により、硝酸態窒素(NO
3
-
)へほぼ100%酸化処理し、次に水耕栽培部で植物が硝酸態窒素を窒素源として吸収する仕組みである。そのため、養殖水槽容量に対して、生物ろ過装置(生物浄化ユニット)の大きさは約2~3倍に大きくなるのが現状で、使用期間中に浮遊物が詰まることを防ぐため、頻繁に逆洗洗浄等の物理的な浄化処理が必要になるという問題があった。
【0007】
また、生物浄化ユニットの負担を低減し生物ろ過装置を小さくするため、図9(b)に示すように、物理ろ過装置を設置することも行われている。しかし、生物ろ過装置が小規模にできでも、別途物理ろ過装置が必要であり、全体として装置の小型化につながらない上、物理ろ過装置も浄化処理が必要であるという問題がある。
【0008】
また、特許文献3には、閉鎖循環式の飼育水を一切捨てることなく、食品として安全な有機栽培の水耕栽培様に再利用する水耕栽培と陸上養殖装置及び水質管理方法が開示されている(特許文献3の明細書の段落[0005]~[0023]、図面の図1等参照)。
【0009】
しかし、特許文献3に記載の水耕栽培と陸上養殖装置及び水質管理方法は、具体的な記載が乏しくなぜ閉鎖循環式の飼育水を一切捨てることなく水耕栽培様に再利用することが実現できているのかが不明である。
【0010】
また、図9に示すように、従来のアクアポニックスシステムは、水耕栽培で栽培する農作物の窒素源はNO
3
-
のみである。これらのNO
3
-
が取り込まれた農作物が人体に摂取されると、発がん性物質であるニトロンアミンと呼ばれる有害物質に変化することが知られている。そのため、農作物、特に葉菜類では、可食の葉にNO
3
-
濃度が高くならないように注意しなければならないという問題もある。
(【0011】以降は省略されています)
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