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公開番号
2024151571
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065026
出願日
2023-04-12
発明の名称
酸化触媒昇温システム、内燃機関システム及び酸化触媒装置昇温方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F01N
3/28 20060101AFI20241018BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】酸化触媒装置の使用停止中に酸化触媒装置を効果的に昇温できる酸化触媒昇温システム、内燃機関システム及び酸化触媒装置昇温方法を提供する。
【解決手段】酸化触媒昇温システムは、内燃機関から排出される排ガスが流れる排ガスラインと、排ガスラインに設けられ、排ガスを酸化させるように構成された複数の酸化触媒エレメントを含む酸化触媒装置を収容する触媒ケーシングと、酸化触媒装置を昇温するための昇温ガスが流れる少なくとも1つの昇温ガス配管であって、触媒ケーシングの内部に配置され、複数の酸化触媒エレメントのうち隣接して配置された一対の酸化触媒エレメントの間に配置される少なくとも1つの昇温ガス配管と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関から排出される排ガスが流れる排ガスラインと、
前記排ガスラインに設けられ、前記排ガスを酸化させるように構成された複数の酸化触媒エレメントを含む酸化触媒装置を収容する触媒ケーシングと、
前記酸化触媒装置を昇温するための昇温ガスが流れる少なくとも1つの昇温ガス配管であって、前記触媒ケーシングの内部に配置され、前記複数の酸化触媒エレメントのうち隣接して配置された一対の酸化触媒エレメントの間に配置される少なくとも1つの昇温ガス配管と、を備える
酸化触媒昇温システム。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、前記触媒ケーシングの内部を流れる前記排ガスの流れ方向に対して交差する方向に沿って延在する、
請求項1に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、
一対の長辺及び一対の短辺を有する矩形状に形成された断面形状を有し、
前記昇温ガス配管の前記長辺を有する一対の長辺部の各々が前記一対の酸化触媒エレメントに当接している、
請求項2に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、
前記触媒ケーシングの内部を流れる前記排ガスの流れ方向である第1方向から視た場合において、前記昇温ガス配管の延在方向に交差する方向において間隔をあけて配置された複数の昇温ガス配管を含み、
前記酸化触媒昇温システムは、前記第1方向から視た場合において、
前記昇温ガス配管の延在方向に交差する方向において隣接して配置された一対の昇温ガス配管のうち、一方の昇温ガス配管に一端が接続され、他方の昇温ガス配管に他端が接続された複数の仕切り板であって、前記昇温ガス配管の延在方向において間隔をあけて配置された複数の仕切り板をさらに備え、
前記複数の酸化触媒エレメントの各々は、前記一対の昇温ガス配管及び前記複数の仕切り板により区画された空間にそれぞれ収容される、
請求項3に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項5】
前記排ガスラインの前記触媒ケーシングよりも上流側から分岐する排ガス分岐ラインをさらに備え、
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、前記排ガス分岐ラインを介して前記排ガスが導入されるように構成された、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項6】
前記内燃機関とは異なる他の内燃機関から排出される排ガスが流れる、前記排ガスラインとは異なる他の排ガスラインをさらに備え、
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、前記他の排ガスラインを介して前記排ガスが導入されるように構成された、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、
前記昇温ガス配管の延在方向における一方側から他方側に向けて前記昇温ガスが流れる少なくとも1つの第1の昇温ガス配管と、
前記昇温ガス配管の前記延在方向における前記他方側から前記一方側に向けて前記昇温ガスが流れる少なくとも1つの第2の昇温ガス配管と、を含む、
請求項2乃至4の何れか1項に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの昇温ガス配管は、前記昇温ガス配管に外部から前記昇温ガスを導入するための昇温ガス導入口が共通の入口ガスダクトに接続された複数の昇温ガス配管を含む、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項9】
前記入口ガスダクトは、前記入口ガスダクトの内部に前記昇温ガスを導入するための導入口を有し、
前記入口ガスダクトに接続された前記複数の昇温ガス配管は、
近傍側昇温ガス配管と、
前記近傍側昇温ガス配管よりも前記導入口から離れた位置において前記入口ガスダクトに接続された遠方側昇温ガス配管と、を含み、
前記近傍側昇温ガス配管、前記近傍側昇温ガス配管と前記入口ガスダクトの接続部、又は前記近傍側昇温ガス配管と出口ガスダクトの接続部、の何れかに、前記遠方側昇温ガス配管の開口面積よりも開口面積が小さいオリフィスが設けられた、
請求項8に記載の酸化触媒昇温システム。
【請求項10】
前記酸化触媒装置は、前記排ガスに含まれるメタンを酸化させるように構成されたメタン酸化触媒を含む、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の酸化触媒昇温システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、酸化触媒装置を昇温するための酸化触媒昇温システム、該酸化触媒昇温システムを備える内燃機関システム及び酸化触媒装置昇温方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
酸化触媒装置は、内燃機関から排出される排ガスを酸化させるための酸化触媒を含むものである。酸化触媒装置に含まれる酸化触媒(例えば、メタン酸化触媒)の性能を発揮させるためには、酸化触媒装置を比較的高温に保つ必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6162383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
酸化触媒装置の使用中は、酸化触媒装置に導入される排ガスが有する熱エネルギや排ガスの酸化反応により生じた熱エネルギが酸化触媒装置に伝達されるため、酸化触媒装置は比較的高温に保たれる。これに対して、酸化触媒装置の使用停止中は、酸化触媒装置が周囲の外気などにより冷却され、外気と同程度の温度になることがある。この場合には、酸化触媒装置の使用開始時において、酸化触媒が性能発揮するまでに長期間の触媒昇温時間を必要とする虞がある。
【0005】
特許文献1には、アンモニアや窒素酸化物を処理するための触媒がケーシングに収容され、該ケーシングの外周側に排ガスのバイパス流路を、ケーシングの内部を流れる排ガスの流れ方向に沿って設けることが開示されている。特許文献1に記載の発明では、バイパス流路を流れる排ガスにより、触媒の外周側を保温できるが、触媒の内周側の保温が不十分となり、該触媒の内周側が性能発揮するまでに長期間の触媒昇温時間を必要とする虞がある。
【0006】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、酸化触媒装置の使用停止中に酸化触媒装置を効果的に昇温できる酸化触媒昇温システム、内燃機関システム及び酸化触媒装置昇温方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る酸化触媒昇温システムは、
内燃機関から排出される排ガスが流れる排ガスラインと、
前記排ガスラインに設けられ、前記排ガスを酸化させるように構成された複数の酸化触媒エレメントを含む酸化触媒装置を収容する触媒ケーシングと、
前記酸化触媒装置を昇温するための昇温ガスが流れる少なくとも1つの昇温ガス配管であって、前記触媒ケーシングの内部に配置され、前記複数の酸化触媒エレメントのうち隣接して配置された一対の酸化触媒エレメントの間に配置される少なくとも1つの昇温ガス配管と、を備える。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る内燃機関システムは、
前記酸化触媒昇温システムと、
前記内燃機関と、
前記内燃機関から排出される前記排ガスの経路を切り替え可能に構成された第1の排ガス経路切替装置と、を備える内燃機関システムであって、
前記酸化触媒装置は、前記排ガスに含まれるメタンを酸化させるように構成されたメタン酸化触媒を含み、
前記内燃機関は、排ガス成分にメタンを含む第1燃料と排ガス成分にメタンを含まない第2燃料とを切り替えて運転可能なデュアルフューエルエンジンを含み、
前記第1の排ガス経路切替装置は、
前記内燃機関が前記第1燃料を燃料として運転中に前記内燃機関から排出される前記排ガスを前記触媒ケーシングに導くように構成されるとともに、前記内燃機関が前記第2燃料を燃料として運転中に前記内燃機関から排出される前記排ガスを前記少なくとも1つの昇温ガス配管に導くように構成された。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係る酸化触媒装置昇温方法は、
内燃機関から排出される排ガスを酸化させるように構成された酸化触媒装置を昇温するための酸化触媒装置昇温方法であって、
前記酸化触媒装置は、前記排ガスに含まれるメタンを酸化させるように構成されたメタン酸化触媒を夫々が含む複数の酸化触媒エレメントを含み、
前記内燃機関は、排ガス成分にメタンを含む第1燃料と排ガス成分にメタンを含まない第2燃料とを切り替えて運転可能なデュアルフューエルエンジンを含み、
前記酸化触媒装置昇温方法は、
前記内燃機関が前記第1燃料を燃料として運転中に、前記内燃機関から排出される前記排ガスを前記酸化触媒装置を収容する触媒ケーシングに導入させる第1運転ステップと、
前記内燃機関が前記第2燃料を燃料として運転中に、前記触媒ケーシングの内部に配置され、前記複数の酸化触媒エレメントのうち隣接して配置された一対の酸化触媒エレメントの間に配置される少なくとも1つの昇温ガス配管に、前記内燃機関から排出される前記排ガスを導入させる第2運転ステップと、を備える、
酸化触媒装置昇温方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、酸化触媒装置の使用停止中に酸化触媒装置を効果的に昇温できる酸化触媒昇温システム、内燃機関システム及び酸化触媒装置昇温方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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