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公開番号2024148826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062303
出願日2023-04-06
発明の名称アニオン変性セルロースナノファイバーならびにアニオン変性セルロースナノファイバーを含む添加剤及びヘイズ向上剤
出願人日本製紙株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08B 11/12 20060101AFI20241010BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】新規な特徴を有するアニオン変性セルロースナノファイバーを提供する。
【解決手段】アニオン変性セルロースナノファイバーの水分散体(固形分0.5%(w/v))を用意し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に置いたシリコン枠内に0.2g/cm2になるように流し込み、50℃で乾燥させてフィルムを作製して全光線透過率及び拡散透過率を測定し、次いで、全光線透過率を100%とした場合の拡散透過率の割合をヘイズとして算出した際の全光線透過率が85.0%以上であり、ヘイズが50.0%以上であるアニオン変性セルロースナノファイバー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の方法にて測定した全光線透過率が85.0%以上であり、ヘイズが50.0%以上であるアニオン変性セルロースナノファイバー:
アニオン変性セルロースナノファイバーの水分散体(固形分0.5%(w/v))を用意し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に置いたシリコン枠内に0.2g/cm

になるように流し込み、50℃で乾燥させてフィルムを作製して全光線透過率及び拡散透過率を測定する、
次いで、全光線透過率を100%とした場合の拡散透過率の割合としてヘイズを算出する。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーである、請求項1記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
【請求項3】
平均繊維径が3~500nmであり、アスペクト比が10~1000である、請求項2記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
【請求項4】
カルボキシメチル置換度が0.01~0.50の範囲内で、セルロースI型の結晶化度が50%以上である、請求項2又は3記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか一項記載のアニオン変性セルロースナノファイバーを含む添加剤。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項記載のアニオン変性セルロースナノファイバーを含むヘイズ向上剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アニオン変性セルロースナノファイバーに関する。より詳細には、ヘイズの高いアニオン変性セルロースナノファイバーに関する。また、ヘイズの高いアニオン変性セルロースナノファイバーを含む添加剤及びヘイズ向上剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
セルロース分子鎖にカルボキシル基やカルボキシメチル基などのアニオン基を導入し、機械的に処理(解繊)すると、平均繊維幅が500nm未満となるようなナノスケールの繊維幅を有するセルロースナノファイバーへと変換することができることが知られている(特許文献1及び2)。特に繊維径が4nm前後のセルロースナノファイバーは、植物の細胞壁におけるセルロース束の基本単位であるシングルミクロフィブリルに相当するものである。このようなセルロースナノファイバーは、高いチキソトロピー性や保水性を有し、様々な分野で利用され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-1728号公報
国際公開第2014/088072号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セルロースナノファイバーをさらに様々な用途へと展開するにあたり、新規な特徴を有するセルロースナノファイバーを開発することは好ましい。本発明は、新規な特徴を有するアニオン変性セルロースナノファイバーを提供することを目的とする。また、その特徴を利用した添加剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討した結果、高いヘイズを有するアニオン変性セルロースナノファイバーを製造した。本発明としては、以下に限定されないが、次のものが挙げられる。
[1]下記の方法にて測定した全光線透過率が85.0%以上であり、ヘイズが50.0%以上であるアニオン変性セルロースナノファイバー:
アニオン変性セルロースナノファイバーの水分散体(固形分0.5%(w/v))を用意し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に置いたシリコン枠内に0.2g/cm

になるように流し込み、50℃で乾燥させてフィルムを作製して全光線透過率及び拡散透過率を測定する、
次いで、全光線透過率を100%とした場合の拡散透過率の割合としてヘイズを算出する。
[2]アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーである、[1]記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
[3]平均繊維径が3~500nmであり、アスペクト比が10~1000である、[1]又は[2]記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
[4]カルボキシメチル置換度が0.01~0.50の範囲内で、セルロースI型の結晶化度が50%以上である、[2]又は[3]記載のアニオン変性セルロースナノファイバー。
[5][1]~[4]のいずれか1つに記載のアニオン変性セルロースナノファイバーを含む添加剤。
[6][1]~[4]のいずれか1つに記載のアニオン変性セルロースナノファイバーを含むヘイズ向上剤。
【発明の効果】
【0006】
本発明のアニオン変性セルロースナノファイバーは、高いヘイズを有する。ヘイズの高い素材は、艶を消してマット感を付与したり、また、曇りを付与することができるため、そのような意匠性を付与させるための塗料やインク、また、化粧品、フィルム、液晶などへの添加剤、特にヘイズ向上剤として使用することができると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、後述する方法で測定した全光線透過率が85.0%以上であり、ヘイズが50.0%以上であるアニオン変性セルロースナノファイバー(以下、「セルロースナノファイバー」を「CNF」と呼ぶ。)に関する。
【0008】
<アニオン変性CNF>
アニオン変性CNFは、セルロースのヒドロキシル基にアニオン性の基を導入することにより得たアニオン変性セルロースを、ナノオーダーの繊維径となるように解繊したものである。本発明で用いるアニオン変性CNFの平均繊維径は、好ましくは3~500nm、さらに好ましくは5~150nm、さらに好ましくは10~100nm、さらに好ましくは10~50nm、さらに好ましくは10~20nmである。アニオン変性CNFの繊維径は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した繊維の形状像の断面高さを計測することにより求めることができる。また、アニオン変性CNFの平均繊維径は、ランダムに選んだ50本の繊維について上述の方法で繊維径を測定し、長さ加重平均繊維径を算出することにより求めることができる。
【0009】
アニオン変性CNFのアスペクト比は、好ましくは10~1000であり、さらに好ましくは10~500である。アニオン変性CNFの平均繊維長は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いてランダムに選んだ200本の繊維の繊維長を測定し、長さ加重平均繊維長を算出することにより求めることができ、アニオン変性CNFのアスペクト比は、上述した平均繊維長と平均繊維径を用いて、以下の式で求めることができる:
アスペクト比=平均繊維長(nm)/平均繊維径(nm)。
【0010】
<アニオン変性>
本発明のアニオン変性CNFを製造する際には、まず、原料となるセルロース繊維をアニオン変性してアニオン変性セルロースとする。アニオン変性の種類としては、これらに限定されないが、例えば、セルロース鎖にカルボキシル基を導入する酸化(カルボキシル化ともいう。)、セルロース鎖にカルボキシメチル基(以下、「カルボキシメチル」を「CM」と呼ぶ。)などのカルボキシアルキル基をエーテル結合させるカルボキシアルキル化、セルロース鎖にリン酸基を導入するリン酸エステル化などを挙げることができる。中でも、解繊の程度を高めても高いヘイズを有するCNFが得られることから、カルボキシアルキル化が好ましく、特に、CM化が最も好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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