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公開番号2024147159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023059997
出願日2023-04-03
発明の名称磁場強度の推定方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01R 33/26 20060101AFI20241008BHJP(測定;試験)
要約【課題】推定精度を向上できる磁場強度の推定方法を提供する。
【解決手段】磁場強度の推定方法は、外部磁場を印加した状態において窒素-空孔複合体を有するダイヤモンドに励起光を照射するとともにマイクロ波を掃引し、ダイヤモンドから放出された蛍光を検出する蛍光検出ステップと、検出した蛍光のうち、予め設定された閾値よりも長い長周期の成分をノイズとして除去するノイズ除去ステップと、ノイズの除去後に残った蛍光に対してフィッティングを行うフィッティングステップと、フィッティング後の蛍光に基づいて外部磁場の強度を推定する磁場強度推定ステップと、を含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
外部磁場を印加した状態において窒素-空孔複合体を有するダイヤモンドに励起光を照射するとともにマイクロ波を掃引し、前記ダイヤモンドから放出された蛍光を検出する蛍光検出ステップと、
検出した前記蛍光のうち、予め設定された閾値よりも長い長周期の成分をノイズとして除去するノイズ除去ステップと、
ノイズの除去後に残った前記蛍光に対してフィッティングを行うフィッティングステップと、
フィッティング後の前記蛍光に基づいて前記外部磁場の強度を推定する磁場強度推定ステップと、
を含むことを特徴とする磁場強度の推定方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記閾値は周波数閾値であり、
前記ノイズ除去ステップにおいて、検出した前記蛍光の強度-時間信号を高速フーリエ変換することにより前記蛍光の周波数を取得し、取得した前記蛍光の周波数のうち前記周波数閾値よりも小さい周波数をノイズとして除去し、残った前記蛍光の周波数を逆高速フーリエ変換する請求項1に記載の磁場強度の推定方法。
【請求項3】
前記ノイズ除去ステップにおいて、逆高速フーリエ変換で得られた前記蛍光の強度のうち、ゼロよりも大きい値をゼロにする請求項2に記載の磁場強度の推定方法。
【請求項4】
前記周波数閾値は、0.4(1/MHz)以下である請求項2に記載の磁場強度の推定方法。
【請求項5】
前記ノイズ除去ステップにおいて、逆高速フーリエ変換で得られた前記蛍光の強度を2乗してマイナスをつける請求項2に記載の磁場強度の推定方法。
【請求項6】
前記蛍光検出ステップにおいて、前記ダイヤモンドに前記マイクロ波を複数回掃引し、検出した複数回の前記蛍光の加算平均を行う請求項1に記載の磁場強度の推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場強度の推定方法に関し、特にダイヤモンドセンサを用いた磁場強度の推定方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ダイヤモンドセンサは、量子センサとも言い、ダイヤモンドの内部に存在する窒素-空孔複合体(すなわち、NV(Nitrogen-Vacancy)センター)のもつ、環境変化を敏感に検知して量子状態が変わる特性を利用するセンサであり、磁場、電場、温度、歪み等の高感度センサとしての応用が期待されている。
【0003】
ダイヤモンドセンサに関する技術は、例えば下記非特許文献に記載されるものが知られている。一例として、非特許文献1では、磁場の強度により量子状態の共鳴周波数が変化する性質(ゼーマン効果)を利用し、外部磁場を印加した状態でダイヤモンドのNVセンターに緑色の励起光を照射するとともにマイクロ波を掃引し、NVセンターから放出された赤色の蛍光のスペクトルを取得し、取得したスペクトルのピーク周波数(すなわち、共鳴周波数)に基づいて磁場強度を推定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Felix M. Sturner et al., “Compact integrated magnetometer based on nitrogen-vacancy centres in diamond”, Diamond & Related Materials 93 (2019) 59-65, http://www.elsevier.com/locate/diamond
Akihiro Kuwahata et al., “Magnetometer with nitrogen-vacancy center in a bulk diamond for detecting magnetic nanoparticles in biomedical applications”, Scientific Reports (2020) 10:2483, https://doi.org/10.1038/s41598-020-59064-6
Kento Sasaki et al., “Broadband, large-area microwave antenna for optically detected magnetic resonance of nitrogen-vacancy centers in diamond”, Review of Scientific Instruments 87, 053904 (2016), http://dx.doi.org/10.1063/1.4952418
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非特許文献1に記載の推定方法では、取得した蛍光のスペクトルに、電場の揺らぎや磁場の揺らぎといった環境ノイズと、励起光の揺らぎといったノイズも含まれるため、磁場強度の推定精度に影響する問題があった。
【0006】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、磁場強度の推定精度を向上できる推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る磁場強度の推定方法は、外部磁場を印加した状態において窒素-空孔複合体を有するダイヤモンドに励起光を照射するとともにマイクロ波を掃引し、前記ダイヤモンドから放出された蛍光を検出する蛍光検出ステップと、検出した前記蛍光のうち、予め設定された閾値よりも長い長周期の成分をノイズとして除去するノイズ除去ステップと、ノイズの除去後に残った前記蛍光に対してフィッティングを行うフィッティングステップと、フィッティング後の前記蛍光に基づいて前記外部磁場の強度を推定する磁場強度推定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る磁場強度の推定方法では、検出した蛍光のうち予め設定された閾値よりも長い長周期の成分をノイズとして除去することによって、電場の揺らぎや磁場の揺らぎといった環境ノイズと、励起光の揺らぎといったノイズとを除去することができるので、磁場強度の推定精度を向上することができる。その結果、電場の揺らぎや磁場の揺らぎと、励起光の揺らぎとが存在する環境においても、磁場強度を正確に推定することが可能になる。
【0009】
本発明に係る磁場強度の推定方法において、前記閾値は周波数閾値であり、前記ノイズ除去ステップにおいて、検出した前記蛍光の強度-時間信号を高速フーリエ変換することにより前記蛍光の周波数を取得し、取得した前記蛍光の周波数のうち前記周波数閾値よりも小さい周波数をノイズとして除去し、残った前記蛍光の周波数を逆高速フーリエ変換することが好ましい。このようにすれば、電場の揺らぎや磁場の揺らぎといった環境ノイズと、励起光の揺らぎといったノイズとを好適に除去することができるので、磁場強度の推定精度を向上することができる。
【0010】
また、本発明に係る磁場強度の推定方法において、前記ノイズ除去ステップにおいて、逆高速フーリエ変換で得られた前記蛍光の強度のうち、ゼロよりも大きい値をゼロにすることが好ましい。このようにすれば、フィッティングの精度の向上を図ることができるので、磁場強度の推定精度を更に向上することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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