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公開番号2024146719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023186707
出願日2023-10-31
発明の名称ドハティ増幅回路
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H03F 1/02 20060101AFI20241004BHJP(基本電子回路)
要約【課題】ドハティ増幅回路の回路規模の増大を抑えつつ、高周波出力信号の品質の低下を抑制する。
【解決手段】ドハティ増幅回路は、第1集積回路と、第1集積回路と接続された第2集積回路とを含み、前記第1集積回路および前記第2集積回路のいずれかは、高周波信号を増幅するキャリアアンプと、高周波信号を増幅するピークアンプと、前記キャリアアンプのドライブレベルを示すドライブレベル信号に基づいて前記高周波信号の利得を制御する可変利得制御回路と、前記可変利得制御回路の出力に基づくバイアスを前記ピークアンプに入力するバイアス回路と、を含み、シリコンダイ上の第1集積回路は、少なくとも前記可変利得制御回路を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1集積回路と、第1集積回路と接続された第2集積回路とを含み、
前記第1集積回路および前記第2集積回路のいずれかは、
高周波信号を増幅するキャリアアンプと、
高周波信号を増幅するピークアンプと、
前記キャリアアンプのドライブレベルを示すドライブレベル信号に基づいて前記高周波信号の利得を制御する可変利得制御回路と、
を含み、
前記ピークアンプは、前記可変利得制御回路の出力に基づいて動作状態が制御され、
シリコンダイ上の第1集積回路は、少なくとも前記可変利得制御回路を含む
ドハティ増幅回路。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記可変利得制御回路の出力に基づくバイアスを前記ピークアンプに入力するバイアス回路をさらに含む、
請求項1に記載のドハティ増幅回路。
【請求項3】
前記シリコンダイ上の前記第1集積回路は、
前記可変利得制御回路の出力を入力とするアクティブバランと、
前記アクティブバランを通過した信号を入力とし、前記バイアス回路を制御する信号を出力する検波回路と、
をさらに含む
請求項2に記載のドハティ増幅回路。
【請求項4】
前記キャリアアンプは、ドライバ段キャリアアンプと、前記ドライバ段キャリアアンプの出力を入力とするパワー段キャリアアンプとを含み、
前記ピークアンプは、ドライバ段ピークアンプと、前記ドライバ段ピークアンプの出力を入力とするパワー段ピークアンプとを含み、
前記シリコンダイ上の前記第1集積回路は、
前記高周波信号を、互いに位相が異なる信号として前記キャリアアンプと前記ピークアンプとに入力する分配回路と、
前記ドライバ段キャリアアンプと、
前記ドライバ段ピークアンプと、をさらに含む、
請求項1または請求項2に記載のドハティ増幅回路。
【請求項5】
前記高周波信号を逓倍して出力する逓倍器と、前記逓倍器の出力信号の位相を制御する可変移相器と、前記可変移相器の出力を分周する分周器と、
を含み、前記高周波信号と前記分周器の出力信号とを、互いに位相が異なる信号として前記キャリアアンプと前記ピークアンプとに入力する
請求項1または請求項2に記載のドハティ増幅回路。
【請求項6】
前記キャリアアンプの出力信号および前記ピークアンプの出力信号に基づいて制御信号を出力する制御回路をさらに含み、
前記制御回路の出力信号によって前記可変移相器の移相量を制御する
請求項5に記載のドハティ増幅回路。
【請求項7】
前記検波回路の出力に基づいて制御される可変電流源をさらに含み、
前記可変電流源の出力を、前記バイアス回路を制御する信号とする、
請求項3に記載のドハティ増幅回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ドハティ増幅回路に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
高効率な電力増幅回路として、ドハティ(Doherty)増幅回路が知られている。ドハティ増幅回路は、一般的に、入力信号の電力レベルにかかわらず動作するキャリアアンプと、入力信号の電力レベルが小さい場合はオフとなり、大きい場合にオンとなるピークアンプとが並列に接続された構成である。当該構成では、高周波入力信号の電力レベルが大きい場合、キャリアアンプが飽和出力電力レベルで飽和を維持しながら動作する。これにより、ドハティ増幅回路は、通常の電力増幅回路に比べて効率を向上させることができる。
【0003】
下記の特許文献1から特許文献3までには、ピークアンプのバイアスを制御する技術が記載されている。
【0004】
特許文献1に記載の技術は、キャリアアンプの飽和をキャリアアンプのバイアス回路を介して検出し、検出信号に応じてピークアンプのバイアス回路を制御するものである。
【0005】
特許文献2に記載の技術は、キャリアアンプの飽和をキャリアアンプの出力信号によって検出し、検出信号に応じてピークアンプのバイアス回路を制御するものである。
【0006】
特許文献3に記載の技術は、ドハティ増幅回路に入力される高周波入力信号レベル又はキャリアアンプに入力される高周波入力信号レベルに応じて、ピークアンプのバイアス回路を制御するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許出願公開第2016/0241209号明細書
米国特許出願公開第2020/0028472号明細書
特開2019-41277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1および特許文献2に記載の技術では、キャリアアンプの飽和を検出するための回路が応答するまでの時間として、数十ns程度を要する。従って、次のような不都合が生じ得る。例えば、瞬間的(数十nsよりもかなり短い時間)な電力の増加がある高周波入力信号がドハティ増幅回路に入力された場合、キャリアアンプが飽和を開始してからピークアンプのバイアス点が変動するまでの数十nsの間に、キャリアアンプが飽和している時間が発生し得る。これにより、ドハティ増幅回路の高周波出力信号の品質を高く保てないことがあり得る。また、当該ドハティ増幅回路が通信装置に適用されている場合、通信品質を高く保てないことがあり得る。
【0009】
特許文献3に記載の技術は、高周波入力信号レベルに応じて動作するものの、高周波入力信号レベルをバイアス回路で検出しており、基本的に応答速度は低速であると考えられ、ドハティ増幅回路の高周波出力信号の品質を高く保てないことがあり得ると考えられる。
【0010】
また、ドハティ増幅回路の回路規模の増大を抑えることも重要である。
(【0011】以降は省略されています)

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