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公開番号2024143303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055906
出願日2023-03-30
発明の名称コネクタ
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類H01R 13/46 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】屈曲するハウジング内において、電線同士が近接することによる伝送特性の悪化を防止できる。
【解決手段】モジュール収容室(11,131)に収容される誘電体30は、第1キャビティ46と、第1キャビティ46よりも下方に位置する第2キャビティ31と、を有している。第1キャビティ46の後端から配索空間(12,132)内に導出された第1電線(90,180)は、第1屈曲部(91,181)を有し、第2キャビティ31の後端から配索空間(12,132)内に導出された第2電線(100,190)は、第1屈曲部(91,181)と同じ向きに屈曲した第2屈曲部(101,191)を有する。第1キャビティ46の後端は、第2キャビティ31の後端よりも後方に位置する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
モジュール収容室と、前記モジュール収容室の後端部に連通する配索空間とが形成されたハウジングと、
後方から前記モジュール収容室に挿入される端子モジュールと、を備え、
前記端子モジュールは、第1電線と、前記第1電線に固着された第1端子金具と、第2電線と、前記第2電線に固着された第2端子金具と、前記モジュール収容室に収容される誘電体と、を有し、
前記誘電体は、前記第1端子金具が収容される第1キャビティと、前記第1キャビティよりも下方に位置し前記第2端子金具が収容される第2キャビティと、を有し、
前記第1キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第1電線は、導出方向先方の部位が前記配索空間内で前記誘電体の前記モジュール収容室への挿入方向と交差する向きに屈曲した第1屈曲部を有し、
前記第2キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第2電線は、前記第1屈曲部と同じ向きに屈曲した第2屈曲部を有し、
前記第1キャビティの前記後端が、前記第2キャビティの前記後端よりも後方に位置する、コネクタ。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記第2キャビティは、前記第1端子金具よりも、前後方向における長さが短い、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1電線は、前記配索空間内において前記第1屈曲部から下方に延びており、
前記第2電線は、前記配索空間内において前記第2屈曲部から、前記第1屈曲部と同じ向きに延びており、
前記配索空間において、前記第1電線と前記第2電線とが左右方向に間隔を空けて配索される請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記配索空間における前記モジュール収容室とは反対側の端部の開口を閉塞する弾性部材をさらに備え、
前記弾性部材は、前記第1電線が貫通する第1シール孔と、前記第2電線が貫通する第2シール孔を有し、
前記第1シール孔と前記第2シール孔とは、左右方向に間隔を空けて配置されている請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1電線は、前記配索空間内において前記第1屈曲部から側方に延びており、
前記第2電線は、前記配索空間内において前記第2屈曲部から、前記第1屈曲部と同じ向きに延びており、
前記配索空間において、前記第1電線と前記第2電線とが上下方向に間隔を空けて配索される請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記配索空間における前記モジュール収容室とは反対側の端部の開口を閉塞する弾性部材をさらに備え、
前記弾性部材は、前記第1電線が貫通する第1シール孔と、前記第2電線が貫通する第2シール孔を有し、
前記第1シール孔と前記第2シール孔とは、上下方向に間隔を空けて配置されている請求項5に記載のコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ハウジングと、ハウジングに収容される端子モジュールとを備えるコネクタの開示がある。端子モジュールは、複数の端子金具と、各端子金具に圧着された電線と、複数の端子金具を収容する複数の端子収容室を有する誘電体とを備えている。例えば、誘電体は、端子金具を収容する端子収容室(以下、キャビティともいう。)を上下2列に計4つ備えている。電線は、各キャビティの後端から、ハウジングが有する電線収容室(以下、配索空間ともいう。)内に引き出されるとともに、電線収容室内を端子挿入方向に沿って真っすぐ延びている。ハウジング内に形成される、端子金具と電線が挿通する空間は、一直線状を呈している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-140803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、コネクタの短尺化の需要に応えるため、例えば、ハウジングの内部で電線を屈曲させて配索するコネクタが開発されている。しかし、電線を限られた空間内で屈曲させると、例えば電線が電力線と信号線とを含む場合に、電力線と信号線とが近接し易くなるという懸念がある。電力線と信号線が接近すると伝送特性が悪化するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
モジュール収容室と、前記モジュール収容室の後端部に連通する配索空間とが形成されたハウジングと、
後方 から前記モジュール収容室に挿入される端子モジュールと、を備え、
前記端子モジュールは、第1電線と、前記第1電線に固着された第1端子金具と、第2電線と、前記第2電線に固着された第2端子金具と、前記モジュール収容室に収容される誘電体と、を有し、
前記誘電体は、前記第1端子金具が収容される第1キャビティと、前記第1キャビティよりも下方に位置し前記第2端子金具が収容される第2キャビティと、を有し、
前記第1キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第1電線は、導出方向先方の部位が前記配索空間内で前記誘電体の前記モジュール収容室への挿入方向と交差する向きに 屈曲した第1屈曲部を有し、
前記第2キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第2電線は、前記第1屈曲部と同じ向きに屈曲した第2屈曲部を有し、
前記第1キャビティの前記後端が、前記第2キャビティの前記後端よりも後方に位置する、コネクタ。
【発明の効果】
【0006】
本開示のコネクタは、屈曲して配索された電線同士の近接による伝送特性の悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態1におけるコネクタの斜視図である。
図2は、実施形態1におけるコネクタの分解斜視図である。
図3は、実施形態1のコネクタ内部における第1電線と第2電線の配索を表す側断面図である。
図4は、実施形態1におけるコネクタの背断面図である。
図5は、実施形態1におけるゴム栓部分の平断面図である。
図6は、実施形態2におけるコネクタの斜視図である。
図7は、実施形態2におけるコネクタの分解斜視図である。
図8は、実施形態2のコネクタ内部における第1電線と第2電線の配索を表す底断面図である。
図9は、実施形態2におけるコネクタの背断面図である。
図10は、実施形態2におけるゴム栓部分の側断面図である。
図11は、実施形態1および実施形態2における、端子モジュールの一部切欠分解斜視図である。
図12は、実施形態1および実施形態2において、第1キャビティに第2端子金具を誤挿入した状態を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
【0009】
(1)本開示のコネクタは、モジュール収容室と、前記モジュール収容室の後端部に連通する配索空間とが形成されたハウジングと、後方から前記モジュール収容室に挿入される端子モジュールと、を備えている。前記端子モジュールは、第1電線と、前記第1電線に固着された第1端子金具と、第2電線と、前記第2電線に固着された第2端子金具と、前記モジュール収容室に収容される誘電体と、を有している。前記誘電体は、前記第1端子金具が収容される第1キャビティと、前記第1キャビティよりも下方に位置し前記第2端子金具が収容される第2キャビティと、を有している。前記第1キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第1電線は、導出方向先方の部位が前記配索空間内で前記誘電体の前記モジュール収容室への挿入方向と交差する向きに屈曲した第1屈曲部を有している。前記第2キャビティの後端から前記配索空間内に導出された前記第2電線は、前記第1屈曲部と同じ向きに屈曲した第2屈曲部を有している。前記第1キャビティの前記後端が、前記第2キャビティの前記後端よりも後方に位置する。
【0010】
第1キャビティの後端は、第2キャビティの後端よりも後方に位置するため、配索空間内において、第1屈曲部を有する第1電線と第2屈曲部を有する第2電線とを容易に前後方向に間隔を空けて配索することができる。これにより、ハウジング内で第1電線と第2電線が近接することに起因する伝送特性の悪化を抑制できる。なお、本明細書において、「同じ向き」とは、完全に同じ方向を向く場合のみならず、完全に同じ方向でなくとも上記の作用効果を奏する範囲内であれば若干ずれた方向をも含む。
(【0011】以降は省略されています)

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