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公開番号2024171928
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089297
出願日2023-05-31
発明の名称全固体電池
出願人マクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 10/058 20100101AFI20241205BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 良好な特性を有し、かつ生産性に優れた全固体電池を提供する。
【解決手段】 本発明の全固体電池は、正極と負極とが平面状の固体電解質層を介して積層されている柱状の電極体を有し、前記固体電解質層は、前記電極体の軸方向に延伸しており、前記正極と前記負極の対向面は、それぞれの全面が前記固体電解質層と接合されており、前記電極体は、前記軸方向と直交する方向に切断された時の断面における面積をS(cm2)とし、前記軸方向における前記電極体の幅をt(cm)とした場合に、√S<tであることを特徴とするものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極と負極とが平面状の固体電解質層を介して積層されている柱状の電極体を有する全固体電池であって、
前記固体電解質層は、前記電極体の軸方向に延伸しており、
前記正極と前記負極の対向面は、それぞれの全面が前記固体電解質層と接合されており、
前記電極体は、前記軸方向と直交する方向に切断された時の断面における面積をS(cm

)とし、前記軸方向における前記電極体の幅をt(cm)とした場合に、√S<tであることを特徴とする全固体電池。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記断面の形状が、円形、長円形、楕円形、もしくは多角形である請求項1に記載の全固体電池。
【請求項3】
前記固体電解質層が、硫化物系固体電解質を含有する請求項1に記載の全固体電池。
【請求項4】
前記固体電解質層が、アルジロダイト型の硫化物系固体電解質を含有する請求項1に記載の全固体電池。
【請求項5】
前記固体電解質層が、バインダを含有する請求項1に記載の全固体電池。
【請求項6】
前記固体電解質層が、樹脂製の多孔質支持体を有する請求項1に記載の全固体電池。
【請求項7】
前記正極および/または前記負極が、バインダを含有しない請求項1に記載の全固体電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な特性を有し、かつ生産性に優れた全固体電池に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータなどのポータブル電子機器の発達や、電気自動車の実用化などに伴い、小型・軽量で、かつ高容量・高エネルギー密度の電池が必要とされるようになってきている。
【0003】
現在、この要求に応え得るリチウム電池、特にリチウムイオン電池では、正極活物質にコバルト酸リチウム(LiCoO

)、ニッケル酸リチウム(LiNiO

)などのリチウム含有複合酸化物が用いられ、負極活物質に黒鉛などが用いられ、非水電解質として有機溶媒とリチウム塩とを含む有機電解液が用いられている。
【0004】
そして、リチウムイオン電池の適用機器のさらなる発達に伴って、リチウムイオン電池のさらなる長寿命化・高容量化・高エネルギー密度化が求められていると共に、長寿命化・高容量化・高エネルギー密度化したリチウムイオン電池の信頼性も高く求められている。
【0005】
しかし、リチウムイオン電池に用いられている有機電解液は、可燃性物質である有機溶媒を含んでいるため、電池に短絡などの異常事態が発生した際に、有機電解液が異常発熱する可能性がある。また、近年のリチウムイオン電池の高エネルギー密度化および有機電解液中の有機溶媒量の増加傾向に伴い、より一層リチウムイオン電池の信頼性が求められている。
【0006】
以上のような状況において、有機溶媒を用いない全固体型のリチウム電池も検討されている。全固体型のリチウム電池は、従来の有機溶媒系電解質に代えて、有機溶媒を用いない固体電解質の成形体を用いるものであり、固体電解質の異常発熱の虞がなく、高い信頼性を備えている。そのため、特に高容量の二次電池を必要とする製品分野での期待は大きい。
【0007】
また、全固体電池は、高い安全性だけではなく、高い信頼性および高い耐環境性を有し、かつ長寿命であるため、社会の発展に寄与すると同時に安心、安全にも貢献し続けることができるメンテナンスフリーの電池として期待されている。全固体電池の社会への提供により、国際連合が制定する持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、目標3(あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する)、目標7(すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する)、目標11〔包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する〕、および目標12(持続可能な生産消費形態を確保する)の達成に貢献することができる。
【0008】
なお、全固体電池においては、例えば、正極材料、固体電解質、および負極材料を積層した3層のペレットよりなる電極積層体を用い、円筒形の電池が組み立てられる(特許文献1など)。
【0009】
また、特許文献2では、固体電解質層を介して正極と負極が積層されたシート状の電極積層体を巻回して円筒形固体電池とすることが提案されている。
【0010】
一方、特許文献3には、円柱状の第1極の集電体の外側面に第1の活物質が被覆され、第1の活物質の外側面に固体電解質が被覆され、固体電解質の外側面に第2の活物質が被覆され、さらに第2の活物質の外側面に第2極の集電体が被覆されて構成された電極積層体を有する円柱状の全固体型二次電池が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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