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公開番号2024143100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055599
出願日2023-03-30
発明の名称ルーフウェザストリップの取付構造
出願人豊田合成株式会社
代理人個人,個人
主分類B60J 10/82 20160101AFI20241003BHJP(車両一般)
要約【課題】開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおけるルーフウェザストリップの取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
第1パネル11は、ルーフ2の開口部10を開閉可能な可動パネルであり、第2パネル12は、第1パネル11の前方側に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、第2パネル12の第1パネル11側の端部には、第1パネル11側から下方向に鋭角の傾斜面40が形成され、傾斜面40には、下方に突出する突起部41が形成され、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の一方の先端部には、第1先端部26と第2先端部27の二股形状に分岐された係合部28が形成され、第2パネル12の突起部41と、ルーフウェザストリップ20の取付基部21の係合部28が係合する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両のルーフに配設された少なくとも2枚のパネルを備え、
第1パネルは、前記ルーフの開口部を開閉可能に構成された可動パネルであり、
第2パネルは、前記第1パネルの車両前方、又は後方に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、
前記第2パネルの前記第1パネル側の端部には、車両上下方向において、前記第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、
前記傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、
ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、前記取付基部に接続し、前記取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、
前記取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、前記取付基部の前記一方の先端部と前記中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、
前記取付基部は、前記第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、前記第2パネルの前記突起部より車両下方の前記傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、
前記突起部は、前記係合部と係合することを特徴とするルーフウェザストリップの取付構造。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記傾斜面は、前記突起部を挟んで段付き形状であり、前記突起部の前記第1パネル側の突起部第1端部に接続される第1傾斜面と、
前記突起部の前記第1パネルから離れる側の突起部第2端部に接続され、前記第1傾斜面より前記第1パネルから離れる第2傾斜面から構成される請求項1に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項3】
前記中空シール部の車両上方側と前記第1パネルとの当接側には、第1折れ曲がり部と第2折れ曲がり部が形成され、前記取付基部と前記第2折れ曲がり部間は、前記第1折れ曲がり部側に凸形状に湾曲している請求項1又は請求項2に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項4】
前記取付基部の車両下方には、ハウジングが配置され、前記取付基部の前記第2先端部及び前記取付基部の前記ハウジング側には、前記取付基部を構成する部材より硬度の低い低硬度部が形成され、前記低硬度部が、前記傾斜面及び前記ハウジングに当接する請求項1又は請求項2に記載のルーフウェザストリップの取付構造。
【請求項5】
前記低硬度部の硬度は、前記中空シール部の硬度以下である請求項4に記載のルーフウェザストリップの取付構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する車両のルーフにおいて、固定パネルに取付けられ、可動パネルの端部との間をシールするルーフウェザストリップの取付構造に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおいて、固定パネル側に取付けられ、可動パネルの端部との間をシールするルーフウェザストリップの取付構造としては、例えば、特許文献1乃至特許文献3に記載されたものが知られている。図5は、特許文献1に記載された技術である。ルーフ装置100は、ルーフパネル110の開口部を開閉する可動パネル120と、ルーフパネル110の開口縁と可動パネル120との間に設けられてこれら開口縁と可動パネル120との間をシールするルーフウェザストリップ200とを備えている。ルーフパネル110の開口縁はルーフパネル本体130から鉛直方向下方に延びるフランジ部140を含む。ルーフウェザストリップ200はフランジ部140を内包する取付基部210を有する。又、ルーフパネル110に取り付けられて可動パネル120を支持するガイドレール150にはルーフウェザストリップ200の取付基部210を挟持する挟持部160が設けられる。上記の構成にすることにより、組み付け後のルーフウェザストリップ200が挟持部を通じて安定して保持されるので、ルーフウェザストリップ200の信頼性を向上させることができるようになる。
【0003】
図6は、特許文献2に記載された技術である。ルーフウェザストリップ200は、固定パネル170を取付ける固定ベースパネル180の先端部に取付けられる取付基部210と、可動パネル120に当接するシール部190を有する。取付基部210は、固定ベースパネル180の先端部に係合するパネル係合部230と、固定パネル170の先端部に取付けられたパネルリム240に係合するリム係合部250を有する。パネル係合部230は取付基部210の下面側に形成され、リム係合部250は取付基部210の上面側に形成される。上記の構成にすることにより、取付基部210の先端側の側部がパネル係合部230により固定ベースパネル180の先端に係合し、取付基部210の固定パネル170側のリム係合部250がパネルリム240に係合して、取付基部210の両側の側端を確実に取付けることができる。
【0004】
図7は、特許文献3に記載された技術である。ルーフウェザストリップ200は、第1ウェザストリップ部270と、第2ウェザストリップ部280と、第1ウェザストリップ部270と第2ウェザストリップ部280を一体的に結合する連結部290を有する。又、連結部290上方に突出し、かつ、長手方向に伸びる凸状部320を形成して、スライディングルーフパネル330と固定ルーフパネル260との間をシールする。第1ウェザストリップ部270と、第2ウェザストリップ部280の下方には、両面接着テープ300が貼り付けられ、この両面接着テープ300により、ルーフウェザストリップ200がベースプレート340に取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-62023号公報
特開2013-199143号公報
特開2010-260394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
開閉可能な可動パネルと、固定パネルを備えた開口部を有する自動車のルーフにおいては、ルーフに開閉可能な可動パネルを有しない車両に比較して、車内の空間を示す指標の一つである室内高、すなわち、車両の中心部付近における平坦な床面より天井内張りまでの垂直最大距離が10mmから30mm程度短くなっている。そのため、特に身長の高い人にとっては、ヘッドクリアランスが小さい旨の不満の指摘が報告されている。
【0007】
又、近年、急速に拡大する電気自動車(EV)では、床下にバッテリーを搭載する場合が多く、その分床面が上方に位置し、それに伴い座面も上方に移動するので、乗車する人のヘッドクリアランスがさらに小さくなる。したがって、ルーフに開閉可能な可動パネルを有する車両では、ヘッドクリアランスの狭小が顕著な問題となる可能性がある。
【0008】
又、車両の軽量化の観点から、パネルの樹脂化、ルーフウェザストリップの取付部分の小型化も重要である。さらに、樹脂パネルに接着でルーフウェザストリップを取付ける場合には、樹脂パネル表面の脱脂処理やプライマー加工が必要であり、組付け時の作業性が悪い。又、両面接着テープの場合、テープの劣化によりパネルやルーフウェザストリップからの剥がれによる水漏れや、ルーフウェザストリップが剥がれることによるパネル作動不良も問題になる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明は、車両のルーフに配設された少なくとも2枚のパネルを備え、第1パネルは、ルーフの開口部を開閉可能に構成された可動パネルであり、第2パネルは、第1パネルの車両前方若しくは後方に隣接して固定して配置された樹脂製の固定パネルであり、第2パネルの第1パネル側の端部には、車両上下方向において、第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、取付基部に接続し、取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、取付基部の一方の先端部と中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、取付基部は、第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、第2パネルの突起部より車両下方の傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、突起部は、係合部と係合することを特徴とするルーフウェザストリップの取付構造である。
【0010】
請求項1の本発明では、第2パネルには、第1パネル側から車両下方向に鋭角の傾斜面が形成され、傾斜面には、車両下方に突出する突起部が形成され、ルーフウェザストリップは、断面が略U字形状の取付基部と、取付基部に接続し、取付基部より硬度の小さい中空シール部を有し、取付基部の一方の先端部が第1先端部と第2先端部の二股形状に分岐された係合部、又は、取付基部の一方の先端部と中空シール部によって形成された二股形状の係合部が形成され、取付基部は、第2パネルの下方に配設されるベースプレートに形成されるウェザストリップ取付部、又は、第2パネルの突起部より車両下方の傾斜面から車両下方に延伸して形成されるウェザストリップ取付部に取付けられ、突起部は、係合部と係合するので、略U字形状の取付基部の開口の先端部分が、取付基部を構成する部材の経時劣化より開くことを防止することができる。又、突起部と係合部の係合により、第1パネルが閉じるときの中空シール部にかかる取付基部の開口の先端を開かせる応力に対抗することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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