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公開番号2024143020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055473
出願日2023-03-30
発明の名称粉粒体搬送装置
出願人国立大学法人京都大学
代理人個人
主分類B65G 65/38 20060101AFI20241003BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】高さ方向への粉粒体の搬送が可能であって、小型化及び省電力化に適した粉粒体搬送装置を提供する。
【解決手段】提供される装置は、第1の運動の少なくとも一部の期間で搬送元への下端の挿入状態をとりうる第1の搬送管と、第1の搬送管に近接して配置され、搬送元と接触することで粉粒体の少なくとも一部を移動させる第2の運動が可能な運動部材と、第1及び第2の運動をもたらす駆動部とを備える。第1の運動は、第1の搬送管の下端近傍における長さ方向の往復運動である。第1の運動では、第1の搬送管の挿入深さが減ずる際に搬送管の内部に取り込まれていた粉粒体が持ち上がり、第2の運動によって第1の搬送管の下端の下方への粉粒体の流入が促進され、第1の運動による挿入深さの増減を繰り返すことで第1の搬送管の内部に取り込まれた粉粒体を構成する粒子が当該内部を上昇する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
粉粒体を含む搬送元の上又は上方に配置されて、前記搬送元から前記粉粒体を取り出して搬送する粉粒体搬送装置であって、
第1の運動が可能であると共に、前記第1の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元に下端が挿入された状態をとりうる第1の搬送管と、
前記第1の搬送管に近接して配置され、前記搬送元と接触することで前記粉粒体の少なくとも一部を移動させる第2の運動が可能な運動部材と、
前記第1の搬送管及び前記運動部材に対して、それぞれ、前記第1の運動及び前記第2の運動をもたらす駆動部と、を備え、
前記第1の運動は、前記第1の搬送管の前記下端の近傍における長さ方向に往復する運動であり、
前記駆動部は、
前記第1の運動において、前記搬送元への前記第1の搬送管の挿入深さが減ずる際に、前記第1の搬送管の内部に取り込まれていた前記粉粒体が持ち上がり、
前記第2の運動によって、前記第1の搬送管の前記下端の下方への前記粉粒体の流入が促進され、
前記第1の運動による前記挿入深さの増減を繰り返すことによって、前記第1の搬送管の内部に取り込まれた前記粉粒体を構成する粒子が前記第1の搬送管の内部を上昇するように、前記第1の運動及び前記第2の運動を生じさせる、
粉粒体搬送装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1の搬送管が円管である、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項3】
前記第1の搬送管の内径が50mm以下である、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項4】
前記第1の搬送管の前記挿入深さの最大値は、20mm以上である、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項5】
前記第1の運動の方向が鉛直方向の成分を含む、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項6】
前記運動部材は、前記第2の運動として、前記第2の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元と接触した状態をとりうる往復運動が可能な振動部材である、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項7】
前記運動部材は、柱状体であり、
前記第2の運動は、前記柱状体の下端の近傍における長さ方向に往復する運動であり、
前記柱状体は、前記第2の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元に前記下端が接触した状態をとりうる、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項8】
前記運動部材は、第2の搬送管であり、
前記第2の運動は、前記第2の搬送管の下端の近傍における長さ方向に往復する運動であり、
前記第2の搬送管は、前記第2の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元に前記下端が挿入された状態をとることが可能であり、
前記駆動部は、
前記第2の運動において、前記搬送元への前記第2の搬送管の挿入深さが減ずる際に、前記第2の搬送管の内部に取り込まれていた前記粉粒体が持ち上がり、
前記第1の運動によって、前記第2の搬送管の前記下端の下方への前記粉粒体の流入が促進され、
前記第2の運動による前記挿入深さの増減を繰り返すことによって、前記第2の搬送管の内部に取り込まれた前記粉粒体を構成する前記粒子が前記第2の搬送管の内部を上昇する、ように前記第1の運動及び前記第2の運動を生じさせる、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項9】
前記第1の搬送管が屈曲部を有しており、
前記第1の運動により前記第1の搬送管の内部を上昇した前記粉粒体は、前記屈曲部を経て、前記第1の搬送管の下端から上昇を始めた方向とは異なる方向に移動して、前記下端とは反対側の端部から吐出される、請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
【請求項10】
前記第1の搬送管から前記粉粒体が吐出される方向が水平方向又は水平よりも下向きの方向である、請求項9に記載の粉粒体搬送装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体を含む搬送元から粉粒体を取り出して搬送する粉粒体搬送装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、重力に逆らう高さ方向への粉粒体の搬送には、ベルトコンベア、スクリューコンベア、パケットエレベータ、空気輸送装置等が主に使用されている。特許文献1には、パケットエレベータの一例が開示されている(第1図参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実公昭61-19135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の装置は、一般に大型であって電力の消費も大きい。
【0005】
本発明は、高さ方向への粉粒体の搬送が可能であって、小型化及び省電力化に適した粉粒体搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
粉粒体を含む搬送元の上又は上方に配置されて、前記搬送元から前記粉粒体を取り出して搬送する粉粒体搬送装置であって、
第1の運動が可能であると共に、前記第1の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元に下端が挿入された状態をとりうる第1の搬送管と、
前記第1の搬送管に近接して配置され、前記搬送元と接触することで前記粉粒体の少なくとも一部を移動させる第2の運動が可能な運動部材と、
前記第1の搬送管及び前記運動部材に対して、それぞれ、前記第1の運動及び前記第2の運動をもたらす駆動部と、を備え、
前記第1の運動は、前記第1の搬送管の前記下端の近傍における長さ方向に往復する運動であり、
前記駆動部は、
前記第1の運動において、前記搬送元への前記第1の搬送管の挿入深さが減ずる際に、前記第1の搬送管の内部に取り込まれていた前記粉粒体が持ち上がり、
前記第2の運動によって、前記第1の搬送管の前記下端の下方への前記粉粒体の流入が促進され、
前記第1の運動による前記挿入深さの増減を繰り返すことによって、前記第1の搬送管の内部に取り込まれた前記粉粒体を構成する粒子が前記第1の搬送管の内部を上昇するように、前記第1の運動及び前記第2の運動を生じさせる、
粉粒体搬送装置、を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の粉粒体搬送装置は、高さ方向への粉粒体の搬送が可能であって、小型化及び省電力化に適している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図2は、本発明の粉粒体搬送装置が粉粒体を取り入れて搬送する状態を説明するための模式図である。
図3は、本発明の粉粒体搬送装置に使用可能な第1の搬送管の一例を示す模式図である。
図4は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図5は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図6は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図7は、スコッチヨーク機構の一例を示す模式図である。
図8は、本発明の粉粒体搬送装置に使用可能な第1の搬送管の一例を示す模式図である。
図9は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図10は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図11は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図12は、本発明の粉粒体搬送装置の一例と、粉粒体を含む搬送元の上に当該装置を配置した状態とを示す模式図である。
図13は、実施例1の結果を示すグラフである。
図14は、実施例2の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1態様にかかる粉粒体搬送装置は、
粉粒体を含む搬送元の上又は上方に配置されて、前記搬送元から前記粉粒体を取り出して搬送する粉粒体搬送装置であって、
第1の運動が可能であると共に、前記第1の運動の少なくとも一部の期間において前記搬送元に下端が挿入された状態をとりうる第1の搬送管と、
前記第1の搬送管に近接して配置され、前記搬送元と接触することで前記粉粒体の少なくとも一部を移動させる第2の運動が可能な運動部材と、
前記第1の搬送管及び前記運動部材に対して、それぞれ、前記第1の運動及び前記第2の運動をもたらす駆動部と、を備え、
前記第1の運動は、前記第1の搬送管の前記下端の近傍における長さ方向に往復する運動であり、
前記駆動部は、
前記第1の運動において、前記搬送元への前記第1の搬送管の挿入深さが減ずる際に、前記第1の搬送管の内部に取り込まれていた前記粉粒体が持ち上がり、
前記第2の運動によって、前記第1の搬送管の前記下端の下方への前記粉粒体の流入が促進され、
前記第1の運動による前記挿入深さの増減を繰り返すことによって、前記第1の搬送管の内部に取り込まれた前記粉粒体を構成する粒子が前記第1の搬送管の内部を上昇するように、前記第1の運動及び前記第2の運動を生じさせる。
【0010】
本発明の第2態様において、例えば、第1態様にかかる粉粒体搬送装置では、前記第1の搬送管が円管である。
(【0011】以降は省略されています)

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