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公開番号
2024142871
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055241
出願日
2023-03-30
発明の名称
断熱シート及びその製造方法
出願人
イソライト工業株式会社
代理人
個人
主分類
F16L
59/02 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】 熱膨張による圧縮応力で損壊しない圧縮強さと優れた断熱性とを兼ね備えているうえ、施工に際して機器の曲面に沿って曲げても破損しにくい施工性に優れた断熱シートを提供する。
【解決手段】 主材としての金属酸化物からなる無機微粒子に有機樹脂が含有率3~40質量%の範囲内で混在した成形体からなり、厚さ5mmのものをスパン100mmで曲げ強さ測定を行なったときの破断時の撓み量が3.0mm以上であり、600℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であり、好ましくは耐熱温度が1200℃以下であって、圧縮強さが0.55MPa以上である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
主材としての金属酸化物からなる無機微粒子に有機樹脂が含有率3~40質量%の範囲内で混在した成形体からなり、厚さ5mmのものをスパン100mmで曲げ強さ測定したときの破断時の撓み量が3.0mm以上であり、600℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であることを特徴とする断熱シート。
続きを表示(約 360 文字)
【請求項2】
耐熱温度が1200℃以下であることを特徴とする、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項3】
圧縮強さが0.55MPa以上であることを特徴とする、請求項2に記載の断熱シート。
【請求項4】
かさ密度が200~500kg/m
3
であることを特徴とする、請求項3に記載の断熱シート。
【請求項5】
前記有機樹脂が熱融着により前記無機微粒子に接着していることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の断熱シート。
【請求項6】
主材としての金属酸化物からなる無機微粒子に有機樹脂を混合して圧縮成形した後、得られた成形体を加熱圧縮成形することで前記有機樹脂を前記無機微粒子に熱融着させることを特徴とする断熱シートの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱シート及び該断熱シートの製造方法に関し、特に曲面への施工が可能な可撓性の断熱シート及び該断熱シートの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
溶融金属を一時的に保持する有底円筒形状の溶湯容器の鉄皮の内張りや小型加熱炉の炉体の断熱、高温の流体が内部を流れる大口径配管の保温等の様々な用途に断熱材が用いられている。例えば断熱材を加熱炉の炉体に施工する場合は、炉体からの放熱の大幅な抑制及び炉体を構成する鉄皮への熱負荷軽減の目的で、シリカ等の無機微粒子を主材とした低熱伝導率材料からなる断熱材が使用されている。低熱伝導率材料は一般的に熱伝導率が800℃で0.08W/(m・K)以下であり、最高使用温度が約1000℃であり、最高使用温度1200℃程度の高温用の断熱材製品もある。また、低熱伝導率材料からなる断熱材は、厚さ3~5mmで用いられることが多い。
【0003】
しかしながら、低熱伝導率材料は非常に脆弱であるため、上記の溶湯容器や大口径配管等のように曲面を有する機器や配管等に断熱材を施工する際、厚さ3~5mmの断熱材をかかる曲面に沿って曲げたときに破損することがあった。このため、例えば有底円筒状の溶湯容器1の内壁面に低熱伝導率材料からなる断熱材2を施工するときは、図1に示すように、短冊状の複数の断熱材を溶湯容器1の曲面に合わせて多角形状に組み合わせて施工する必要があった。特に、混鉄車や小径容器等のように曲面の曲率半径が小さい部分を含むものの場合は、面積の小さな短冊状の断熱材を多数用いる必要があるため、施工に時間と手間が掛かるうえ、目地が増えるので断熱性が低下するおそれがあった。なお、溶湯容器の内面側に断熱材を施工するときは、必要に応じて該断熱材の内側に更に耐火材を施工することがある。
【0004】
そこで、曲面に沿わせて施工できるように工夫された断熱材が各種提案されている。例えば非特許文献1や非特許文献2には、ナノサイズのシリカ粒子(ヒュームドシリカ)からなる低熱伝導率材料を袋に収納した後に縫製することで、断熱材を布団状、キルト状、分節状等の様々な形態に製造する技術が開示されている。また、特許文献1には、低熱伝導率材料からなる成形体の少なくとも片面に無機繊維又は有機繊維からなる抗張力60N/25cm以上の強化材を接着した複合断熱材が提案されており、特許文献2には、テキスタイル生地層にヒュームドシリカ粉末を含有させた断熱生地が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
カタログ「高性能断熱材マイクロサーム」、日本マイクロサーム株式会社、2004年2月、第5頁
カタログ「Porextherm WDS」、黒崎播磨株式会社、2005年10月01日、第5頁
【特許文献】
【0006】
特開2016-205728号公報
特公表2022-508727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の非特許文献1や非特許文献2の断熱材を用いることで曲面に沿った施工は可能になるものの、断熱材を袋に入れて縫製した断熱材は、施工時の継ぎ目部分に加えて、縫製部分において低熱伝導率材料が途切れるか厚みが薄くなるので、局所的に断熱性が不十分になるいわゆる熱漏れが発生するのを避けることができなかった。また、ナノサイズの粒子を主材とする低熱伝導率材料は強度が比較的弱いため、取扱い中に袋内で損壊したり、施工後に静鉄圧や耐火物の熱膨張による圧縮応力で損壊したりする問題が生ずることもあった。
【0008】
特許文献1の複合断熱材は、熱膨張による圧縮応力で損壊しない圧縮強さと優れた断熱性とを兼ね備えることが可能になると考えられるが、最大曲率半径が1500mmまでの制限があった。特許文献2の断熱生地は、実施例1~4の全てにおいてガラス繊維がテキスタイル生地の主材に用いられているため、耐熱温度にはガラス転移温度を考慮する必要があると考えられる。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、熱膨張による圧縮応力で損壊しない圧縮強さと優れた断熱性とを兼ね備えていることに加えて、施工に際して機器の曲面に沿って曲げても破損しにくい施工性に優れた断熱シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねたところ、主材としてのシリカ等の無機微粒子に有機樹脂を配合することで得た低熱伝導率材料の成形体を加熱圧縮したところ、有機樹脂が溶融して無機微粒子に熱融着することでバインダーとして機能し、これにより断熱シートを曲げたときの撓み量が増加することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明に係る断熱シートは、主材としての金属酸化物からなる無機微粒子に有機樹脂が含有率3~40質量%の範囲内で混在した成形体からなり、厚さ5mmのものをスパン100mmで曲げ強さ測定したときの破断時の撓み量が3.0mm以上であり、600℃での熱伝導率が0.05W/(m・K)以下であることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
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