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公開番号2024142608
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054818
出願日2023-03-30
発明の名称分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の押出発泡粒子の製造方法、および発泡成形体の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類C08J 9/16 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低い連続気泡率を有するポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のスクリューを有する溶融混練部と、ダイを有する造粒部とを備える製造装置を使用し、分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂および発泡剤を前記溶融混練部にて溶融混練し樹脂組成物を得る溶融混練工程と、前記溶融混練工程で得られた樹脂組成物を、前記ダイを通して前記製造装置の内圧よりも低圧である領域に吐出する押出発泡工程と、を含み、溶融混練部の最終部分での樹脂組成物の温度が分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の融点+65℃以下であり、前記製造装置内での分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の滞留時間が40秒以下である、ポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複数のスクリューを有する溶融混練部と、ダイを有する造粒部とを備える製造装置を使用し、分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂および発泡剤を前記溶融混練部にて溶融混練し樹脂組成物を得る溶融混練工程と、前記溶融混練工程で得られた樹脂組成物を、前記ダイを通して前記製造装置の内圧よりも低圧である領域に吐出する押出発泡工程と、を含み、溶融混練部の最終部分での樹脂組成物の温度が分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の融点+65℃以下であり、前記製造装置内での分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の滞留時間が40秒以下である、ポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記スクリューのせん断速度が100s
―1
以下である、請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【請求項3】
前記発泡剤の部数が、前記分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂100重量部に対して1.0~5.0重量部である、請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【請求項4】
前記発泡剤が、CO

、プロパン、ブタン、ペンタン、および窒素からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【請求項5】
前記分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の溶融強度が2.0cN以上である請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【請求項6】
前記ポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の230℃でのメルトフローレートが4.5g/10分以下である、請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法。
【請求項7】
請求項1または2で得られたポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子を成形するポリプロピレン系樹脂発泡成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の押出発泡粒子の製造方法、および発泡成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を用いて得られるポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体は、型内発泡成形体の長所である形状の任意性、緩衝性、軽量性、および断熱性などに優れるという特徴を有する。
【0003】
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法としては、不連続プロセスであるバッチ発泡法、および連続プロセスである押出発泡法等が挙げられる。押出発泡法は、効率面および環境面等において多くの利点を有するが、成形性のよいポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得ることが難しいという問題がある。この問題を解決する手段として、溶融張力が向上された改質ポリプロピレン樹脂を原料として使用することが検討されている。例えば、押出発泡法にてポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得る技術として、特許文献1には、押出機を用いて分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂および発泡剤を溶融混練し、次いで冷却し、得られた特定の温度の溶融樹脂を特定の温度の低圧領域に押出し、細断することにより、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を製造する方法が開示されている。また、特許文献2には、分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂と発泡剤とを押出機のスクリューで特定の電力(P2)で溶融混練し、吐出量(Q2)で発泡粒子を製造し、Q2に対するP2の比(P2/Q2)が0.190kWh/kg以下を満たす製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開公報第2022/050375
国際公開公報第2022/163627
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1や2のような分岐構造を有するポリプロピレン樹脂組成物に関する従来技術は、得られる発泡粒子の連続気泡率に改善の余地があったり、原料として、高い溶融張力を有する分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂を用いる必要があった。本発明の一実施形態は、前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、低い連続気泡率を有する発泡粒子を提供する、もしくは、低い溶融張力を有する分岐状ポリプロピレン系樹脂から、低い連続気泡率の発泡粒子を得る方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(1).複数のスクリューを有する溶融混練部と、ダイを有する造粒部とを備える製造装置を使用し、分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂および発泡剤を前記溶融混練部にて溶融混練し樹脂組成物を得る溶融混練工程と、前記溶融混練工程で得られた樹脂組成物を、前記ダイを通して前記製造装置の内圧よりも低圧である領域に吐出する押出発泡工程と、を含み、溶融混練部の最終部分での樹脂組成物の温度が分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の融点+65℃以下であり、前記製造装置内での分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の滞留時間が40秒以下である、ポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(2).前記スクリューのせん断速度が100s
―1
以下である、(1)に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(3).前記発泡剤の部数が、前記分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂100重量部に対して1.0~5.0重量部である、(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(4).前記発泡剤が、CO

、プロパン、ブタン、ペンタン、および窒素からなる群から選ばれる1種以上である、(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(5).前記分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の溶融強度が2.0cN以上である(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(6).前記ポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の230℃でのメルトフローレートが4.5g/10分以下である、(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子の製造方法、
(7).(1)または(2)で得られたポリプロピレン系樹脂押出発泡粒子を成形するポリプロピレン系樹脂発泡成形体の製造方法、
に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、低い連続気泡率を有する発泡粒子を製造する方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態または実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
【0009】
本明細書において、「分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂」とは、(a)分岐構造が導入されていないポリプロピレン系樹脂の分子同士を分子間で一部架橋させたポリプロピレン系樹脂、および(b)分岐構造が導入されていないポリプロピレン系樹脂に対して、(ポリ)プロピレン以外のジエン化合物等を分岐鎖として導入したポリプロピレン系樹脂を意図する。
【0010】
本明細書において、「分岐構造が導入されていないポリプロピレン系樹脂」を「線状ポリプロピレン系樹脂」と称する場合があり、「分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂」を「分岐状ポリプロピレン系樹脂」と称する場合があり、「線状ポリプロピレン系樹脂」および「分岐状ポリプロピレン系樹脂」をまとめて「ポリプロピレン系樹脂」と称する場合がある。線状ポリプロピレン系樹脂は、分岐状ポリプロピレン系樹脂の原料ともいえる。
(【0011】以降は省略されています)

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