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公開番号
2024139434
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2023050371
出願日
2023-03-27
発明の名称
電極カテーテル
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
A61B
5/287 20210101AFI20241002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】導線孔から導線が抜けにくく、製造が容易である電極カテーテルを提供する。
【解決手段】長手軸方向に延在し、内腔を備えたシャフト10であって、内腔とシャフト10の外とが連通する開口部40を有するシャフト10と、開口部40に配置されている電極20と、電極20に接続されており、開口部40を通じてシャフト10の内腔に延在している導線30と、を有し、シャフト10の長手軸方向に沿った断面において、開口部40は、シャフト10の径方向に対して斜めである部分を有している電極カテーテル1。但し、開口部40は、シャフト10の径方向に対して斜めである部分においてスリット形状を有しない。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
長手軸方向に延在し、内腔を備えたシャフトであって、前記内腔と前記シャフトの外とが連通する開口部を有するシャフトと、
前記開口部に配置されている電極と、
前記電極に接続されており、前記開口部を通じて前記シャフトの内腔に延在している導線と、を有し、
前記シャフトの長手軸方向に沿った断面において、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分を有している電極カテーテル。
但し、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分においてスリット形状を有しない。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記シャフトの長手軸方向に沿った断面において、前記開口部は、前記シャフトの長手軸と前記開口部の延在方向とがなす角度が10度以上80度以下である部分を有している請求項1に記載の電極カテーテル。
【請求項3】
前記シャフトの長手軸方向に沿った断面において、前記開口部は、折れ曲がり部を有している請求項1または2に記載の電極カテーテル。
【請求項4】
長手軸方向に延在し、内腔を備えたシャフトであって、前記内腔と前記シャフトの外とが連通する開口部を有するシャフトと、
前記開口部に配置されている電極と、
前記電極に接続されており、前記開口部を通じて前記シャフトの内腔に延在している導線と、を有し、
前記シャフトの長手軸方向に垂直な断面において、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分を有している電極カテーテル。
但し、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分においてスリット形状を有しない。
【請求項5】
前記シャフトの長手軸方向に垂直な断面において、前記開口部は、前記シャフトの中心点を通る垂線と前記開口部の延在方向とがなす角度が10度以上80度以下である部分を有している請求項4に記載の電極カテーテル。
【請求項6】
前記シャフトの長手軸方向に垂直な断面において、前記開口部は、折れ曲がり部を有している請求項4または5に記載の電極カテーテル。
【請求項7】
前記開口部の開口面積は、前記開口部の延在方向の全体にわたって一定の大きさである請求項1または4に記載の電極カテーテル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、体内臓器、主に心臓の電位測定や体内組織の焼灼に用いる電極カテーテルに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
電極カテーテルは、主に心臓の電位測定を行うことで不整脈を診断することや、不整脈を治療するために高周波電流を流して体内組織を焼灼する医療器具として用いられている。一般的に、電極カテーテルは、内腔を有する筒体(シャフト)の外側に複数のリング状電極が配置される。リング状電極の内側に接続される導線は、シャフトに設けられた導線孔からシャフトの内腔を通って心電図計まで延びている。導線と心電図計との接続には、コネクターが用いられる。例えば、電極カテーテルを患者の心臓内に挿入してコネクターを心電図計に接続することにより、リング状電極部近傍の心電図を測定して不整脈の原因となる心筋の状態を正確に把握することが可能である。
【0003】
例えば、特許文献1には、側面に開口部を有する筒体を準備するステップAと、導電部材と導線とを接続するステップBと、導線を筒体内に配置し導電部材を開口部に配置するステップCと、開口部の外側にリング電極を配置するステップDと、リング電極をかしめて導電部材により開口部の少なくとも一部を閉塞するステップEと、を含む電極カテーテルの製造方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、筒体と、第1区間、第2区間、第3区間を順に有する導線と、筒体の外側に配されているリング電極と、を有し、導線の第1区間および第3区間は筒体内に配され、導線の第2区間は筒体の側面に露出しており、導線の第2区間の少なくとも一部はリング電極に接続されていることを特徴とする電極カテーテルが記載されている。
【0005】
特許文献3には、電極の内部に予めリード線を溶接し、孔を介して該リード線を外管用チューブ内腔に挿入し、外管用チューブの電極を取り付ける工程、電極を取り付けた外管用チューブの内腔にマンドレルを挿通する工程、外管用チューブに対して外周側より中心軸方向に圧力を負荷し電極表面とカテーテル外管外周面の段差を取り除く工程、外管用チューブよりマンドレルを抜去する工程、操作用チューブの内腔にリード線を挿通する工程、外管用チューブとガイドワイヤー挿通用内管用チューブからなる2重管と操作用チューブとを溶着してガイドワイヤー挿入口を形成する工程、電極に連結しているリード線の各々について電極電位モニター用の端子を連結する工程、を含むことを特徴とする製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-137019号公報
特開2016-137020号公報
特開2017-176200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3の電極カテーテルでは、電極に接続される導線をシャフトの側面に設けられた導線孔へ挿通した際に導線が移動しやすく、導線孔から導線が抜けてしまうことがあった。そのため、導線を導線孔に挿通した後、導線と電極との接続やシャフトへの電極の配置を直ちに行ったり、導線を仮止めしておいたりする必要があり、電極カテーテルの製造効率を高めるために改善の余地があった。
【0008】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、導線孔から導線が抜けにくく、製造が容易である電極カテーテルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決できた本発明の第1の電極カテーテルの一実施態様は、下記の通りである。
[1] 長手軸方向に延在し、内腔を備えたシャフトであって、前記内腔と前記シャフトの外とが連通する開口部を有するシャフトと、
前記開口部に配置されている電極と、
前記電極に接続されており、前記開口部を通じて前記シャフトの内腔に延在している導線と、を有し、
前記シャフトの長手軸方向に沿った断面において、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分を有している電極カテーテル。
但し、前記開口部は、前記シャフトの径方向に対して斜めである部分においてスリット形状を有しない。
【0010】
上記第1の電極カテーテルによれば、シャフトの長手軸方向に沿った断面において、開口部がシャフトの径方向に対して斜めである部分を有していることにより、開口部に挿通されている導線が開口部に引っ掛かりやすくなる。そのため、開口部から導線が抜けにくく、製造が容易な電極カテーテルとすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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