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公開番号
2024139208
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2023050049
出願日
2023-03-27
発明の名称
バルーンカテーテル
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
A61B
18/14 20060101AFI20241002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】電極が生体組織に接触しやすいバルーンカテーテルを提供する。
【解決手段】長手軸方向xに遠位端2aと近位端2bを有するシャフト2と、シャフト2の遠位部に配置され、拡張および収縮が可能なバルーン10であって、折り目20を有しているバルーン10と、バルーン10上であって折り目20上に配置されている第1電極31と、を有しているバルーンカテーテル1。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
長手軸方向に遠位端と近位端を有するシャフトと、
前記シャフトの遠位部に配置され、拡張および収縮が可能なバルーンであって、折り目を有しているバルーンと、
前記バルーン上であって前記折り目上に配置されている第1電極と、を有しているバルーンカテーテル。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記バルーンカテーテルは、焼灼電極と、インピーダンスを測定する測定電極とを有し、前記第1電極が前記焼灼電極である請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
さらに、前記バルーン上に配置されており、対象組織を焼灼するための第2電極を有し、
前記第1電極が、前記第2電極よりも表面積が小さく、インピーダンスを測定するための測定電極である請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項4】
前記折り目は前記長手軸方向に延在している請求項1~3のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
【請求項5】
前記バルーンの拡張状態で前記長手軸方向に垂直な方向から前記シャフトを見たときに前記第1電極の形状の図心が、前記折り目上に位置している請求項1~3のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
【請求項6】
前記折り目は、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第1外側折り目である請求項1~3のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
【請求項7】
前記バルーンカテーテルは、前記第1電極を含む複数の電極を有し、
遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記シャフトはその周方向において時計回り方向の第1方向と、反時計回り方向の第2方向を有し、
前記バルーンは、さらに、前記長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第2外側折り目と第3外側折り目を有し、
前記バルーンの拡張状態で遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記第2外側折り目は前記第1外側折り目よりも前記第1方向側に位置し、前記第3外側折り目は前記第2外側折り目よりも前記第1方向側に位置しており、
前記バルーン上であって、前記第1外側折り目、前記第2外側折り目、前記第3外側折り目の上に前記複数の電極のうち少なくとも1つずつが配置されている請求項6に記載のバルーンカテーテル。
【請求項8】
前記バルーンの拡張状態で、前記第1外側折り目、前記第2外側折り目、前記第3外側折り目は前記シャフトの周方向に等間隔に配されている請求項7に記載のバルーンカテーテル。
【請求項9】
前記バルーンは、さらに、前記シャフトの長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の内方側に向けて突出している第1内側折り目を有し、
前記シャフトの周方向において、前記第3外側折り目と前記第1外側折り目の間に前記第1内側折り目が配されている請求項8に記載のバルーンカテーテル。
【請求項10】
遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記シャフトはその周方向において時計回り方向の第1方向と、反時計回り方向の第2方向を有し、
前記バルーンは、さらに、前記長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第2外側折り目と第3外側折り目を有し、
前記バルーンの拡張状態で遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記第2外側折り目は前記第1外側折り目よりも前記第1方向側に位置し、前記第3外側折り目は前記第2外側折り目よりも前記第1方向側に位置しており、
前記第1電極は、前記バルーン上であって前記第1外側折り目と前記第2外側折り目に重なるように配置されている請求項6に記載のバルーンカテーテル。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンカテーテル、詳細には生体組織を焼灼することができるバルーンカテーテルに関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
心房細動の治療のための肺静脈隔離術では、外面に焼灼電極が設けられたバルーンを有するアブレーションカテーテルが用いられる。バルーンを拡径させて焼灼電極を肺静脈開口部に接触させた状態で焼灼電極に高周波電流を流すことによって、肺静脈開口部の組織を焼灼することができる。
【0003】
特許文献1には、組織アブレーション用の医療器具であって、カテーテル・シャフトと、同カテーテル・シャフト上に配置されるとともに、非拡張形態と拡張形態との間を変化可能である拡張可能なバルーンと、バルーンの外側表面上に配置され、各々フレキシブル回路として構成される複数の長尺状電極アセンブリとを備えるものについて記載されている。また、特許文献1には1つ以上の電極アセンブリが、予め定められた折り目線に沿って配置されるか、あるいは折り目線を形成し、この折り目線に沿って拡張可能な部材が収縮後に折り畳まれることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2017-506096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バルーンに設けられる折り畳みのための折り目がバルーンの拡張時に折り癖として残る場合があることで、バルーン拡張時の膨張圧がバルーン全体で不均一となることがあった。これにより、バルーン上の電極が生体組織に接触する際、特に手技の最初に接触する際に、電極面における接触圧が不均一となる、または電極面が生体組織の表面に対して斜めになった状態で接触することがあり、改善の余地があった。そこで、本発明は、電極が生体組織に接触しやすいバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決できた本発明のバルーンカテーテルの一実施態様は、下記の通りである。
[1] 長手軸方向に遠位端と近位端を有するシャフトと、
前記シャフトの遠位部に配置され、拡張および収縮が可能なバルーンであって、折り目を有しているバルーンと、
前記バルーン上であって前記折り目上に配置されている第1電極と、を有しているバルーンカテーテル。
【0007】
上記バルーンカテーテルによれば、第1電極が生体組織に接触するときに電極面における接触圧を均一にしやすくなり、電極面が生体組織の表面に対して斜めになった状態で接触することを防ぐことができる。これにより電極が生体組織に接触しやすくなるため、手技の効率化が図られる。
【0008】
本発明のバルーンカテーテルは、以下の[2]~[12]であることが好ましい。
[2] 前記バルーンカテーテルは、焼灼電極と、インピーダンスを測定する測定電極とを有し、前記第1電極が前記焼灼電極である[1]に記載のバルーンカテーテル。
[3] さらに、前記バルーン上に配置されており、対象組織を焼灼するための第2電極を有し、前記第1電極が、前記第2電極よりも表面積が小さく、インピーダンスを測定するための測定電極である[1]に記載のバルーンカテーテル。
[4] 前記折り目は前記長手軸方向に延在している[1]~[3]のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
[5] 前記バルーンの拡張状態で前記長手軸方向に垂直な方向から前記シャフトを見たときに前記第1電極の形状の図心が、前記折り目上に位置している[1]~[4]のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
[6] 前記折り目は、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第1外側折り目である[1]~[5]のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
[7] 前記バルーンカテーテルは、前記第1電極を含む複数の電極を有し、遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記シャフトはその周方向において時計回り方向の第1方向と、反時計回り方向の第2方向を有し、前記バルーンは、さらに、前記長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第2外側折り目と第3外側折り目を有し、前記バルーンの拡張状態で遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記第2外側折り目は前記第1外側折り目よりも前記第1方向側に位置し、前記第3外側折り目は前記第2外側折り目よりも前記第1方向側に位置しており、前記バルーン上であって、前記第1外側折り目、前記第2外側折り目、前記第3外側折り目の上に前記複数の電極のうち少なくとも1つずつが配置されている[6]に記載のバルーンカテーテル。
[8] 前記バルーンの拡張状態で、前記第1外側折り目、前記第2外側折り目、前記第3外側折り目は前記シャフトの周方向に等間隔に配されている[7]に記載のバルーンカテーテル。
[9] 前記バルーンは、さらに、前記シャフトの長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の内方側に向けて突出している第1内側折り目を有し、前記シャフトの周方向において、前記第3外側折り目と前記第1外側折り目の間に前記第1内側折り目が配されている[7]または[8]に記載のバルーンカテーテル。
[10] 遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記シャフトはその周方向において時計回り方向の第1方向と、反時計回り方向の第2方向を有し、前記バルーンは、さらに、前記長手軸方向に延在し、前記バルーンの収縮状態で前記シャフトの半径方向の外方側に向けて突出している第2外側折り目と第3外側折り目を有し、前記バルーンの拡張状態で遠位側から近位側に向かって前記カテーテルを見たときに、前記第2外側折り目は前記第1外側折り目よりも前記第1方向側に位置し、前記第3外側折り目は前記第2外側折り目よりも前記第1方向側に位置しており、前記第1電極は、前記バルーン上であって前記第1外側折り目と前記第2外側折り目に重なるように配置されている[6]に記載のバルーンカテーテル。
[11] 前記第1外側折り目と前記第2外側折り目の間には前記バルーンの収縮状態で前記半径方向の内方側に向けて突出している内側折り目が配されていない[10]に記載のバルーンカテーテル。
[12] 前記長手軸方向に垂直な断面において前記第1外側折り目から前記第2外側折り目まで前記バルーンの表面に沿って測った最短長さL1は、前記第2外側折り目から前記第3外側折り目までの前記バルーンの表面に沿って測った最短長さL2よりも短い[10]または[11]に記載のバルーンカテーテル。
【発明の効果】
【0009】
本発明のバルーンカテーテルによれば、第1電極が生体組織に接触するときに電極面における接触圧を均一にしやすくなり、電極面が生体組織の表面に対して斜めになった状態で接触することを防ぐことができる。これにより電極が生体組織に接触しやすくなるため、手技の効率化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの一例を示す側面図(一部断面図)を表す。
図1に示したバルーンカテーテルの遠位端部を拡大した側面図を表す。
図1に示したバルーンカテーテルのIII-III線における切断部端面図を表す。
図3に示したバルーンカテーテルの収縮状態における切断部端面図を表す。
図2に示したバルーンカテーテルの変形例を示す側面図を表す。
図2に示したバルーンカテーテルの他の変形例を示す側面図を表す。
図2に示したバルーンカテーテルのさらに他の変形例を示す側面図を表す。
図4に示したバルーンカテーテルの変形例を示す切断部端面図を表す。
図8に示したバルーンカテーテルにおいて第1電極を省略して記載した切断部端面図を表す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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