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公開番号2024141265
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052810
出願日2023-03-29
発明の名称舗装用材料散布車とそれを用いる舗装用材料散布システム
出願人ニチレキ株式会社
代理人弁理士法人須磨特許事務所
主分類E01C 19/16 20060101AFI20241003BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】 大型の舗装機械車両が歓迎されない比較的小規模の施工現場にも対応でき、しかも、連続で、均一な施工が可能な舗装用材料散布車と、それを用いる舗装用材料散布システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 複数の散布ノズルと、外部の供給源から供給される液体材料を前記散布ノズルに供給する接続供給管路と、エアコンプレッサと、エアコンプレッサの動力源と、前記接続供給管路から前記散布ノズルへの液体材料の供給をオン・オフするノズル開閉弁と、前記ノズル開閉弁に前記エアコンプレッサで生成された圧縮エアを供給する弁開閉エア管路と、前記散布ノズルからの液体材料の吐出・停止を切り替える切替スイッチとが搭載されている舗装用材料散布車と、それを用いる舗装用材料散布システムを提供することによって、上記の課題を解決する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
台車と、
前記台車に取り付けられた複数の散布ノズルとを有し、
さらに、前記台車に、
外部の供給源から供給される液体材料を前記散布ノズルに供給する接続供給管路と、
エアコンプレッサと、
前記エアコンプレッサの動力源と、
前記接続供給管路から前記散布ノズルへの液体材料の供給をオン・オフする、圧縮エアで作動するノズル開閉弁と、
前記ノズル開閉弁に前記エアコンプレッサで生成された圧縮エアを供給する弁開閉エア管路と、
前記弁開閉エア管路を開閉することによって前記散布ノズルからの液体材料の吐出・停止を切り替える切替スイッチと、
が搭載されている舗装用材料散布車。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
複数の前記散布ノズルが、少なくとも3つ以上、直線状に並んで散布ノズル列を形成しており、当該散布ノズル列の列方向と前記台車の前後方向とが直交している、請求項1記載の舗装用材料散布車。
【請求項3】
前記散布ノズル列の前記台車の前後方向と平行な軸の回りの傾きが調節可能であり、
前記傾きを変化させる手段を備えている、請求項2記載の舗装用材料散布車。
【請求項4】
前記エアコンプレッサで生成された圧縮エアを、前記散布ノズル内及び/又は前記接続供給管路内に、エア払い用の圧縮エアとして導入するエア導入管路を備えている請求項1~3のいずれかに記載の舗装用材料散布車。
【請求項5】
前記エアコンプレッサのメインタンクとは別に、前記エア導入管路の途中に配置された圧縮エアを貯留するサブタンクを備えている請求項4記載の舗装用材料散布車。
【請求項6】
前記サブタンクが、前記エア導入管路に対して着脱自在に取り付けられている請求項5記載の舗装用材料散布車。
【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載の舗装用材料散布車と、舗装用材料供給車両とを組み合わせてなる舗装用材料散布システムであって、前記舗装用材料供給車両は、液体材料のタンクと、前記タンクに収容されている液体材料を送出するポンプと、前記ポンプによって送出される液体材料を前記舗装用材料散布車における前記接続供給管路に供給する連絡管路を備えている、舗装用材料散布システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト乳剤などの舗装用の液体材料を施工面上に散布する舗装用材料散布車と、それを用いる舗装用材料散布システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルト乳剤や改質アスファルト乳剤などの舗装用の液体材料の散布には一般にアスファルトディストリビュータと呼ばれる作業車が用いられている。
【0003】
アスファルトディストリビュータは、通常、8トンクラスの車両に、2トン程度のアスファルト乳剤を収容した乳剤タンクとポンプ等を積載し、車両後部に取り付けられた複数の散布ノズルから施工面上にアスファルト乳剤を散布する比較的大型の舗装機械車両であり、広い面積の施工面に大量のアスファルト乳剤を均一に散布する能力を有している。
【0004】
しかしながら、近年、特に、都市中心部の舗装補修工事では、施工に起因する交通渋滞時間の短縮化を図るため、一日当たりの施工面積を小さくして施工する場合があり、そのような現場では、施工面積に比べて過大なアスファルトディストリビュータの使用は敬遠されることがある。また、アスファルトディストリビュータの操作には熟練を要するところ、熟練者の数には限りがあるので、舗装補修工事の繁忙期にアスファルトディストリビュータの出動回数が増すと、アスファルトディストリビュータを操作できる一部の熟練者に過度の労務負担が掛かってしまうという問題点がある。
【0005】
一方、小規模面積の施工に適した散布機械としては、アスファルト乳剤タンクと小型ポンプを積載した手押し式又は牽引式の散布機が提案されている(特許文献1、2)。しかしながら、これら従来から提案されている小型の散布機は、アスファルト乳剤を収容した乳剤タンクと、ポンプと、発動機等を人が牽引若しくは手押しできる大きさの台車に搭載したものであるので、搭載できるアスファルト乳剤の量には限度があり、逆に、極めて小さな施工面積の現場にしか使用できないという欠点を有している。
【0006】
例えば、アスファルト乳剤をタックコートとして散布する場合、通常、散布量は0.4リットル/m

が必要とされているが、小型の散布機に搭載されるアスファルト乳剤タンクが一斗缶(容量18リットル)程度の大きさのものであるとすると、18リットル/0.4リットル/m

=45m

程度の施工面にしか散布できないということになる。勿論、搭載している乳剤タンクが空になるタイミングで乳剤タンクを交換すれば、より広い面積の施工が可能であるが、交換の度に作業を中断しなければならず、作業効率を低下させ、均一で連続した施工に支障をきたす恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実開昭63-100506号公報
実用新案登録第3157017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消するために為されたもので、大型の舗装機械車両が歓迎されない比較的小規模の施工現場にも対応でき、しかも、連続で、均一な施工が可能な舗装用材料散布車と、それを用いる舗装用材料散布システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、鋭意研究と試行錯誤を重ねた結果、本発明者らは、必要な資材の全てを人が手押し又は牽引できる大きさの台車上に搭載するという従来の考え方を改め、これまでは台車上に搭載することが必須と考えられていたアスファルト乳剤等のタンクを別車両に分離することによって、小型で、人が手押し又は牽引できる重量でありながら、連続で均一な施工ができる舗装用材料散布車を実現できることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、台車と、前記台車に取り付けられた複数の散布ノズルとを有し、さらに、前記台車に、外部の供給源から供給される液体材料を前記散布ノズルに供給する接続供給管路と、エアコンプレッサと、前記エアコンプレッサの動力源と、前記接続供給管路から前記散布ノズルへの液体材料の供給をオン・オフする、圧縮エアで作動するノズル開閉弁と、前記ノズル開閉弁に前記エアコンプレッサで生成された圧縮エアを供給する弁開閉エア管路と、前記弁開閉エア管路を開閉することによって前記散布ノズルからの液体材料の吐出・停止を切り替える切替スイッチとが搭載されている舗装用材料散布車を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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