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公開番号2024141237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052767
出願日2023-03-29
発明の名称直流電源装置
出願人ミツミ電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 7/06 20060101AFI20241003BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】絶縁型直流電源装置において、突入電流防止用の抵抗と直列にヒューズを設けた場合にヒューズが溶断してもXコンデンサの放電機能が損なわれないようにする。
【解決手段】入力された交流電圧を整流するダイオード・ブリッジ回路と、Xコンデンサおよびコイルを備え前記ダイオード・ブリッジ回路の前段に設けられたフィルタ回路と、AC入力の投入時に前記ダイオード・ブリッジ回路に流れる突入電流を抑制するための第1抵抗素子(R2)と、前記第1抵抗素子と並列に設けられた電流スイッチ手段(RLY)と、を備えた直流電源装置において、前記第1抵抗素子と直列に該抵抗素子を保護するヒューズ素子(F2)が接続され、第1抵抗素子およびヒューズ素子と並例にダイオード(D3)と第2抵抗素子(R3)の直列回路が設けられており、前記ダイオードはAC入力側にカソード端子が来るように接続した。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
入力された交流電圧を整流するダイオード・ブリッジ回路と、Xコンデンサおよびコイルを備え前記ダイオード・ブリッジ回路の前段に設けられたフィルタ回路と、AC入力の投入時に前記ダイオード・ブリッジ回路に流れる突入電流を抑制するための第1抵抗素子と、前記第1抵抗素子と並列に設けられた電流スイッチ手段と、を備えた直流電源装置であって、
前記第1抵抗素子と直列に該第1抵抗素子を保護するヒューズ素子が接続され、
直列形態の前記第1抵抗素子およびヒューズ素子と並例に、ダイオードと第2抵抗素子の直列回路が設けられており、
前記ダイオードは、カソード端子がAC入力側に来るように接続されていることを特徴とする直流電源装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
請求項1に記載の直流電源装置は電圧変換用のトランスの一次側に備えた絶縁型直流電源装置であって、
前記電流スイッチ手段は、コイルおよび接点を備えた電磁継電器であり、
前記電磁継電器のコイルの一方の端子に、二次側に誘起された電圧が印加されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
【請求項3】
請求項1に記載の直流電源装置は電圧変換用のトランスの一次側に備えた絶縁型直流電源装置であって、
前記トランスは補助巻線を備え、
前記電流スイッチ手段は、コイルおよび接点を備えた電磁継電器であり、
前記補助巻線に誘起された電圧を整流、平滑する整流平滑回路がトランスの一次側に設けられ、
前記電磁継電器のコイルの一方の端子に、前記整流平滑回路により平滑された電圧が印加されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
【請求項4】
前記ヒューズ素子が溶断された場合に、前記Xコンデンサの放電時に前記ダイオードと前記第2抵抗素子に放電電流が流れることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の直流電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ACフィルタを備えた直流電源装置に関し、特にACフィルタを構成するXコンデンサの残留電荷を放電する技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
直流電源装置には、交流電源を整流するダイオード・ブリッジ回路と、該回路で整流された直流電圧を電圧変換用トランスで変換して所望の電位の直流電圧を出力する絶縁型AC-DCコンバータがある。
絶縁型のAC-DCコンバータにおいては、一般に、ノーマルモードノイズを減衰することを目的としたACフィルタが実装されている。
【0003】
通常、このACフィルタにはXコンデンサが使用されており、電源のプラグをAC電源のコンセントから引き抜いた際に、Xコンデンサに電荷が残ることで、プラグ両端に電圧が発生し、人体が接触すると感電する可能性がある。そのため、かかる事故を防ぐため、Xコンデンサの残留電荷を、プラグ引き抜き後一定時間内に放電することが、各国の安全規格で定められている。そこで、Xコンデンサに残留する電荷を速やかに放電するため、Xコンデンサと並列に放電用の抵抗(図1のR0)が接続されていた。
【0004】
しかしながら、Xコンデンサと並列に放電用の抵抗を接続した構成のAC-DCコンバータにあっては、AC電源接続中、放電用の抵抗が常に電力を消費するので、無負荷時やスタンバイ時の待機電力を増加させる原因となる。
そこで、待機時における消費電力を低減するため、プラグ引き抜き時にXコンデンサの残留電荷を速やかに放電する放電回路を電源制御ICに設けて抵抗損失を抑えることができるようにした発明が提案されている(例えば特許文献1)。
【0005】
また、AC電源からコンバータへ過剰な電流が流れ込むのを防止するため、ACフィルタの一方の端子とダイオード・ブリッジ回路との間にヒューズを設けるようした電源装置において、ヒューズが溶断してもXコンデンサの電荷を放電することができるようにした発明も提案されている(例えば特許文献2)。
一方、絶縁型直流電源装置においては、コンバータへの突入電流を防止するための抵抗を設けるとともに、該抵抗が突入電流の抑圧の効果を発揮した後に抵抗の両端子間を短絡するためのリレーを抵抗と並列に設けることがある(例えば特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-158310号公報
特開2018-11439号公報
特開2010-4613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献3に記載されているリレーを備えた電源装置においては、リレーがオープン故障すると、リレーと並列に接続されている突入電流防止用の抵抗に電流が流れ続けて発熱するおそれがある。そこで、本発明者は、突入電流防止用の抵抗と直列に抵抗保護用の温度ヒューズを設けることを検討した。
【0008】
その結果、図1に示すように、XコンデンサC1の放電ループには、プラグをコンセントから引き抜かれたタイミングにおけるAC電圧の極性によって、DL1とDL2の2つのループがある。ところが、図2に示すように、突入電流防止用の抵抗R2と直列に温度ヒューズF2を設けた場合、リレーRLYがオープン故障した状態で、抵抗に電流が流れ続けて温度ヒューズF2が溶断すると、放電ループDL2が遮断されてしまい、XコンデンサC1の放電機能が損なわれてしまうという課題があることが明らかになった。
【0009】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、突入電流を防止するための抵抗および該抵抗と並列に設けられたリレーを備えた直流電源装置において、突入電流防止用の抵抗と直列にヒューズを設けた場合に、ヒューズが溶断してもXコンデンサの放電機能が損なわれないようにすることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明は、
入力された交流電圧を整流するダイオード・ブリッジ回路と、Xコンデンサおよびコイルを備え前記ダイオード・ブリッジ回路の前段に設けられたフィルタ回路と、AC入力の投入時に前記ダイオード・ブリッジ回路に流れる突入電流を抑制するための第1抵抗素子と、前記第1抵抗素子と並列に設けられた電流スイッチ手段と、を備えた直流電源装置において、
前記第1抵抗素子と直列に該第1抵抗素子を保護するヒューズ素子が接続され、
直列形態の前記第1抵抗素子およびヒューズ素子と並例に、ダイオードと第2抵抗素子の直列回路が設けられており、
前記ダイオードは、カソード端子がAC入力側に来るように接続されているようにした。
(【0011】以降は省略されています)

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