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公開番号
2024140917
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023052286
出願日
2023-03-28
発明の名称
生体音検出装置および生体音検出方法
出願人
エア・ウォーター株式会社
,
国立大学法人広島大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
A61B
7/04 20060101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】電子聴診器を使用した遠隔診察における聴診精度の向上(医療従事者の診断支援)、機器操作の利便性向上を図った生体音検出装置を提供する。
【解決手段】電子聴診器を用いて聴診対象の患者の生体音を収音する生体音検出装置は、一定の周期ごとに、所定期間の吸気区間と、所定期間の呼気区間と、当該吸気区間と当該呼気区間との間の所定期間の無呼吸区間とを設定する設定部と、前記呼気区間中は呼気を促し、前記吸気区間中は吸気を促すガイダンスが、前記患者が有する端末から患者に対して提示されるように、当該ガイダンスに関連する信号を提供する第1処理部(1)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電子聴診器を用いて聴診対象の患者の生体音を収音する生体音検出装置であって、
一定の周期ごとに、所定期間の吸気区間と、所定期間の呼気区間と、当該吸気区間と当該呼気区間との間の所定期間の無呼吸区間とを設定する設定部と、
前記呼気区間中は呼気を促し、前記吸気区間中は吸気を促すガイダンスが、前記患者が有する端末から患者に対して提示されるように、当該ガイダンスに関連する信号を提供する第1処理部と、
を備える、
ことを特徴とする生体音検出装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記端末は、画面表示部と音声再生部とを有し、
前記第1処理部が提供する前記ガイダンスに関連する信号は、
前記画面表示部に表示される呼気区間と吸気区間と無呼吸区間とを示す画像情報の信号と、
前記音声再生部から出力される音声による呼気または吸気を促すアナウンスの信号と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の生体音検出装置。
【請求項3】
前記端末は、振動生成部を有し、
前記第1処理部が提供する前記ガイダンスに関連する信号は、
呼気区間と吸気区間と無呼吸区間とのうちの少なくとも何れかの区間に前記振動生成部から生成される振動の信号を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の生体音検出装置。
【請求項4】
聴診開始からの経過時間を計測するタイマーを更に備え、
前記第1処理部は、前記タイマーの計測結果を、前記画像情報に重畳させて、前記画面表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の生体音検出装置。
【請求項5】
前記画像情報は、1つの円環状の画像を1回の呼吸周期に対応させて、当該1つの円環状の画像を呼気区間と吸気区間と無呼吸区間とに区分した画像情報を含み、
前記第1処理部は、前記タイマーの計測結果を示す矢印の画像が、前記1つの円環状の画像の中心位置を回動中心として、当該1つの円環状の画像に沿って回動する画像情報を、前記画面表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の生体音検出装置。
【請求項6】
前記第1処理部は、前記患者から収音された生体音の音量に応じて径の大きさを変化させる円形の画像を、前記画面表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の生体音検出装置。
【請求項7】
前記設定部は、前記無呼吸区間を、前記一定の周期ごとに、前記吸気区間の開始前と、当該吸気区間の終了後から呼気区間の開始前までの間とにそれぞれ1回ずつ設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の生体音検出装置。
【請求項8】
前記電子聴診器から取得される収音データを、前記吸気区間と前記呼気区間と前記無呼吸区間とのそれぞれの区間に対応付けた収音データを生成する第2処理部を、更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の生体音検出装置。
【請求項9】
電子聴診器を用いて聴診対象の患者の生体音を収音する生体音検出方法であって、
一定の周期ごとに設定された、所定期間の吸気区間と、所定期間の呼気区間と、当該吸気区間と当該呼気区間との間に所定期間の無呼吸区間とに基づき、前記呼気区間中は呼気を促し、前記吸気区間中は吸気を促すガイダンスが、前記患者が有する端末から患者に対して提示されるように、当該ガイダンスに関連する信号を提供する第1処理ステップを含む、
ことを特徴とする生体音検出方法。
【請求項10】
前記患者から収音される生体音を前記吸気区間と前記呼気区間と前記無呼吸区間とのそれぞれの区間に対応付けた収音データを生成する第2処理ステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の生体音検出方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子聴診器を使用して患者側に生体音を収音する際に用いる生体音検出装置および生体音検出方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
遠隔医療における診察では、医師は患者とのビデオ通話による問診が主とされ、問診の内容から診断を下すことが多い。遠隔医療は、通常の対面診察とは異なり、使用デバイスの制限により、主に問診、視診による診断を下す事が多く、聴診や触診、打診を行うことは難しい。遠隔医療では使用するデバイスの制限や診察環境の依存度が高く、遠隔による診断可能な疾病が限られている。
【0003】
また、コロナウィルス(COVID-19)等の感染症の蔓延に伴い、医療従事者と患者の接触を極力減らす感染防止策がとられており、患者へのフィジカルアセスメント(身体検査)を行う機会が減少している。
【0004】
遠隔診察においては、電子聴診器を患者側において使用して生体音を収音し、収音データを医療従事者が確認することによって遠隔で聴診を行うことが可能になる。例えば特許文献1では、患者が、ユーザ入力を介して、呼吸サイクルの開始(すなわち、吸気の開始)を指示し、各呼吸フェーズ内で呼気・吸気としてラベル付けする技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2012-523249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
遠隔診察において患者側に生体音の収音を行わせる場合、ビデオチャット等のカメラ映像などからは、患者の聴診状態(聴診位置)の把握が難しい等の課題があり、遠隔による聴診行為が煩雑になり、医療従事者の負担増加(拘束時間の増加等)につながる。すなわち、電子聴診器を使用した遠隔診察における聴診精度、および機器操作の利便性には、改善の余地がある。
【0007】
そこで、本発明は、電子聴診器を使用した遠隔診察における聴診精度の向上(医療従事者の診断支援)、機器操作の利便性向上を図った生体音検出装置および生体音検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る生体音検出装置は、
電子聴診器を用いて聴診対象の患者の生体音を収音する生体音検出装置であって、
一定の周期ごとに、所定期間の吸気区間と、所定期間の呼気区間と、当該吸気区間と当該呼気区間との間の所定期間の無呼吸区間とを設定する設定部と、
前記呼気区間中は呼気を促し、前記吸気区間中は吸気を促すガイダンスが、前記患者が有する端末から患者に対して提示されるように、当該ガイダンスに関連する信号を提供する第1処理部と、
を備える、
ことを特徴としている。
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る生体音検出方法は、
電子聴診器を用いて聴診対象の患者の生体音を収音する生体音検出方法であって、
一定の周期ごとに設定された、所定期間の吸気区間と、所定期間の呼気区間と、当該吸気区間と当該呼気区間との間に所定期間の無呼吸区間とに基づき、前記呼気区間中は呼気を促し、前記吸気区間中は吸気を促すガイダンスが、前記患者が有する端末から患者に対して提示されるように、当該ガイダンスに関連する信号を提供する第1処理ステップを含む、
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、電子聴診器を使用した遠隔診察における聴診精度の向上(医療従事者の診断支援)、機器操作の利便性向上を図った生体音検出装置および生体音検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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