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公開番号
2024140797
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023052135
出願日
2023-03-28
発明の名称
AOD炉のライニング構造
出願人
黒崎播磨株式会社
,
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人英和特許事務所
主分類
F27D
1/00 20060101AFI20241003BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】AOD炉のライニング構造の耐用性を向上する。
【解決手段】AOD炉1において、羽口本体5、羽口周辺部を構成する羽口周辺部れんが6、及び羽口上段部を構成する羽口上段部れんが7として、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんが又はマグクロれんがをライニングし、羽口本体、羽口周辺部及び羽口上段部を除く部位には、その部位の炉内表面積の70%以上を占めるように、C含有率が2質量%以上9質量%以下のマグネシアカーボンれんがをライニングする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
AOD炉のライニング構造であって、
羽口本体、羽口周辺部を構成する羽口周辺部れんが、及び羽口上段部を構成する羽口上段部れんがとして、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんが又はマグクロれんががライニングされ、
羽口本体、羽口周辺部及び羽口上段部を除く部位には、その部位の炉内表面積の70%以上を占めるように、C含有率が2質量%以上9質量%以下のマグネシアカーボンれんががライニングされている、AOD炉のライニング構造。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
羽口上段部れんがは、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんがである、請求項1に記載のAOD炉のライニング構造。
【請求項3】
羽口本体及び羽口周辺部れんがのうち少なくとも一方は、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんがである、請求項1又は請求項2に記載のAOD炉のライニング構造。
【請求項4】
羽口本体及び羽口周辺部れんがのうち少なくとも一方は、C含有率が2質量%以上4質量%以下のマグネシアカーボンれんがである、請求項1又は請求項2に記載のAOD炉のライニング構造。
【請求項5】
羽口本体、羽口周辺部及び羽口上段部を除く部位には、その部位の炉内表面積の70%以上を占めるように、C含有率が4質量%以上8質量%以下のマグネシアカーボンれんががライニングされている、請求項1又は請求項2に記載のAOD炉のライニング構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステンレス鋼等のCr含有鋼の精錬時に溶鋼中に酸素ガスと共にアルゴン、窒素等の不活性ガスを吹き込みながら脱炭を行うAOD炉のライニング構造に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ステンレス鋼等の精錬方法としては一般的に、AOD法、VOD法、これらを組み合わせたAOD-VOD法、あるいは転炉-VOD法などが知られている。これらのうち、AOD炉のライニングには通常、ドロマイトれんが又はマグクロれんがが使用されている。
【0003】
しかし、ドロマイトれんがを使用したライニング構造の場合、使用前に、また稼働中においても、常温で放置すると消化(水和反応による組織破壊)が進行することから、築炉後の早期予熱・立ち上げの必要が生じ、また一時的に非稼働とする場合においても予熱待機の必要が生じる。
【0004】
また、マグクロれんがを使用したライニング構造の場合は、築炉後放置してもドロマイトれんがに比較すると消化の懸念は少ないものの、立ち上げ後に休止が必要な場合には、常温まで温度を低下させると、稼働面のダスティング現象(浸潤したスラグ成分が低C/S組成であることに起因するダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO
2
)の体積変化現象)により、スラグ浸潤層の脱落が発生する問題がある。また、耐熱衝撃性は一般的にドロマイトれんがより劣る。
【0005】
一方、マグネシアカーボンれんがは、一般的にドロマイトれんがに比較し消化しづらく耐食性も良好である。また、マグクロれんがにおけるスラグ浸潤層の脱落の問題もなく耐熱衝撃性にも優れることからAOD炉への使用も考えられる。ところが、AOD炉では、吹錬の進行と共に炉内のCOガス分圧P
CO
が次第に低下するため、マグネシアカーボンれんがはマグカーボン反応(MgO+C→Mg↑+CO↑)によりれんがの組織が劣化し、加えてスラグ中のCr
2
O
3
の還元処理工程では1700~1800℃となるため上記の劣化した組織の損耗が大きくなり、AOD炉の特に側壁用耐火物としてマグネシアカーボンれんがは使用できないとされてきた。例えば特許文献1には、羽口れんが及びその周囲に配設される羽口受けれんがからなる羽口部れんがをC含有率が3~25質量%のマグネシアカーボンれんがとすることは開示されているが、炉の側壁等への適用はできないとされている。
【0006】
以上の通り、従来のAOD炉のライニング構造では、その耐用性が十分とはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-115011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、AOD炉のライニング構造の耐用性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、AOD炉のライニング構造において、マグカーボン反応の原因となるC成分の含有率が低いマグネシアカーボンれんがを使用することで、マグカーボン反応の影響を軽減し組織劣化をある程度抑制することができると考えた。そこで、種々検討した結果、AOD炉のライニング構造において、最も損耗が激しい羽口本体、羽口周辺部を構成する羽口周辺部れんが、及び羽口上段部を構成する羽口上段部れんがを、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんが又はマグクロれんがとし、かつ羽口本体、羽口周辺部及び羽口上段部を除く部位には、基本的にC含有率が2質量%以上9質量%以下のマグネシアカーボンれんがをライニングすることで、マグクロれんがあるいはドロマイトれんがをライニングした従来のライニング構造に比べて格段に耐用性が向上することを知見した。
【0010】
すなわち、本発明の一観点によれば、次のAOD炉のライニング構造が提供される。
AOD炉のライニング構造であって、
羽口本体、羽口周辺部を構成する羽口周辺部れんが、及び羽口上段部を構成する羽口上段部れんがとして、C含有率が1質量%以上5質量%以下のマグネシアカーボンれんが又はマグクロれんががライニングされ、
羽口本体、羽口周辺部及び羽口上段部を除く部位には、その部位の炉内表面積の70%以上を占めるように、C含有率が2質量%以上9質量%以下のマグネシアカーボンれんががライニングされている、AOD炉のライニング構造。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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