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公開番号
2025043113
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-28
出願番号
2023150441
出願日
2023-09-15
発明の名称
コークス炉用プレキャストブロック及びその製造方法
出願人
黒崎播磨株式会社
,
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人英和特許事務所
主分類
C04B
35/66 20060101AFI20250321BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】高温時の荷重下での収縮を抑制し、しかも常温での養生のみで型枠から脱枠することが可能なコークス炉用プレキャストブロック及びその製造方法を提供する。
【解決手段】溶融シリカを65質量%以上、シリカフラワーを0.5質量%以上15質量%以下、ポルトランドセメントを0.5質量%以上3.5質量%以下、及びリン酸ナトリウムガラスを0.5質量%以上1.5質量%以下含有する耐火原料配合物を混練後、流し込み成形し、常温で養生し、脱枠後に乾燥する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
溶融シリカを65質量%以上、シリカフラワーを0.5質量%以上15質量%以下、ポルトランドセメントを0.5質量%以上3.5質量%以下、及びリン酸ナトリウムガラスを0.5質量%以上1.5質量%以下含有する耐火原料配合物を混練後、流し込み成形し、常温で養生し、脱枠後に乾燥するコークス炉用プレキャストブロックの製造方法。
続きを表示(約 230 文字)
【請求項2】
耐火原料配合物中のポルトランドセメントの含有率が0.5質量%以上2.5質量%以下である、請求項1に記載のコークス炉用プレキャストブロックの製造方法。
【請求項3】
溶融シリカを65質量%以上、シリカフラワーを0.5質量%以上15質量%以下、ポルトランドセメントを0.5質量%以上3.5質量%以下、及びリン酸ナトリウムガラスを0.5質量%以上1.5質量%以下含有する耐火原料配合物を使用してなるコークス炉用プレキャストブロック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コークス炉において好適に使用されるプレキャストブロック及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、コークス炉においては、珪石れんががライニングされて使用されてきた。しかし、珪石れんがを用いた場合、多数のれんがを施工する必要があるため、施工に時間を要する問題があった。そこで、近年、特に熱間補修施工においては、珪石れんがに比べ大型化が容易なシリカ質のプレキャストブロックを使用した施工が多く実施されている。
【0003】
このようなプレキャストブロックには、構造体としての熱間特性が求められる。特にコークス炉においては、熱間強度に加え、高温時における荷重下膨張挙動及び荷重下収縮挙動(以下、荷重下膨縮挙動と総称する)の安定化が求められる。高温での荷重下膨縮挙動が安定しない場合(高温での荷重下膨張や荷重下収縮に伴う変形が大きい場合)、コークスを押し出す際に抵抗が大きくなって操業に支障を来すとともに、プレキャストブロック自体が破損するおそれがある。
【0004】
特許文献1では、溶融石英を主原料とし、結合剤としてポルトランドセメントを用いる技術が記載されている。しかし、結合剤としてポルトランドセメントを用いた場合、ポルトランドセメント中のCaO成分によって溶融石英が焼結しやすくなるため、高温での荷重下において大きく収縮するという問題があった。
【0005】
また、特許文献2では、シリカ質原料(SiO
2
成分源)及び結合剤としてリン酸ソーダ(P
2
O
5
成分源)を配合し、得られた耐火原料配合物に適量(例えば5質量%~7質量%)の施工水を添加したうえで、混練、成形、養生、脱型、乾燥するコークス炉用プレキャストブロックの製造方法が開示されている。そして、結合剤として多量のセメントを用いたり、結合剤としてコロイダルシリカ及び珪酸ソーダを用いたりするのではなく、結合剤成分としてP
2
O
5
成分を適用することで、高い熱間強度を維持しつつ、高温時における荷重下膨縮挙動を安定に制御できるとされている。
【0006】
ところが、リン酸ソーダ等のP
2
O
5
成分を結合剤とした場合、常温での養生強度が不十分なため常温養生のみでは脱枠することができず、さらに12時間程度の加熱養生(蒸気養生)後に脱枠しなければならない。このため、加熱によって型枠内にプレキャストブロックが固着しやすくなり、脱枠作業に手間を要し、しかも脱枠後のプレキャストブロック表面の面荒れが発生し歩留り低下の問題があった。
【0007】
さらに、特許文献3の実施例にも溶融シリカ原料とシリカヒュームを使用し、硬化剤としては粒径75μm以下のマグネシア微粉、分散剤としては縮合りん酸塩、焼結助剤としてはリン酸塩(リン酸塩ガラス)を、それぞれ耐火原料配合物100質量%に対する外掛けで0.4質量%、0.2質量%、1質量%添加したコークス炉用プレキャストブロックが開示されている。しかしながら、この実施例はセメントを含んでいないため特許文献2と同様に、大型ブロックを製造するためには、加熱養生が必要な問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭56-78476号公報
特許6823042号公報
特許第6964787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、高温時の荷重下での収縮を抑制し、しかも常温での養生のみで型枠から脱枠することが可能なコークス炉用プレキャストブロック及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、結合剤としてポルトランドセメントを使用したコークス炉用プレキャストブロックの高温時の荷重下での収縮を抑制するために種々検討した結果、リン酸ナトリウムガラスを添加することで高温時の荷重下での収縮を抑制できることを知見した。
(【0011】以降は省略されています)
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