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公開番号2024139880
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023050814
出願日2023-03-28
発明の名称樹木の芯切及び枝打装置
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類A01G 23/083 20060101AFI20241003BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】芯切りと、枝打ちの双方が可能であり、枝を切断する切断手段の可動域が広く、操舵方向を変更可能にして効率的に枝打ち作業を行う樹木の芯切及び枝打装置を提供する。
【解決手段】芯切等装置1は、樹幹の上下方向に間隔を空けて配置され、樹幹をそれぞれ抱持する第1のアーム2乃至第3のアーム4と、第1のアーム2と第2のアーム3の間に配置される切断手段5と、第1のアーム2乃至第3のアーム4と、切断手段5が、それぞれ取り付けられる柱体6と、第2のアーム3と、第3のアーム4に設けられ、芯切等装置1を樹幹の表面に沿って移動させる移動手段7と、第1のアーム2乃至第3のアーム4を、柱体6にそれぞれ接続する接続部材8と、柱体6に取り付けられ、切断手段5の切断方向を、樹幹の表面において、この樹幹の直径方向に対して変更する変更部材30を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹幹に沿って移動する樹木の芯切及び枝打装置であって、
前記樹幹の上下方向に間隔を空けて配置され、前記樹幹をそれぞれ抱持する複数のアームと、
前記アーム同士の間に配置される切断手段と、
複数の前記アームと、前記切断手段が、それぞれ取り付けられる柱体と、
複数の前記アームのうち、少なくともいずれかに設けられ、前記樹木の芯切及び枝打装置を前記樹幹の表面に沿って移動させる移動手段と、
複数の前記アームを、前記柱体にそれぞれ接続する接続部材と、
前記柱体に取り付けられ、前記切断手段の切断方向を、前記表面において、前記樹幹の直径方向に対して変更する変更部材を備えることを特徴とする樹木の芯切及び枝打装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記アームは、基端及び先端がそれぞれ形成される一対の円弧状アームからなり、
一対の前記円弧状アームは、前記基端同士が前記柱体を挟んで対向して配置され、
前記接続部材は、前記基端を、前記柱体に近づける方向に付勢する弾性体であることを特徴とする請求項1に記載の樹木の芯切及び枝打装置。
【請求項3】
前記切断手段を傾動させる傾動部材と、前記傾動部材を支持するために前記柱体に取り付けられる支持部材を備え、
前記傾動部材は、第1の端部及び第2の端部を有する伸縮部材と、前記第2の端部を前記支持部材に取り付ける取付軸と、第1の軸部及び第2の軸部を有し、前記伸縮部材の伸縮に伴って前記柱体の長手方向に対して前記第2の軸部を中心として傾動する傾動体と、からなり、
前記第1の端部は、前記第1の軸部に取り付けられ、
前記第2の軸部は、前記支持部材に取り付けられ、
前記傾動体は、前記切断手段を支持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹木の芯切及び枝打装置。
【請求項4】
複数の前記アームは、前記移動手段が設けられない第1のアームと、前記移動手段がそれぞれ設けられる第2及び第3のアームからなり、
前記移動手段は、車輪と、操舵機構と、走行機構を備え、
前記操舵機構は、第1の回動軸を有する第1のモーターと、脚部を備え、
前記第1のモーターは、前記第2及び第3のアームにそれぞれ保持され、
前記脚部は、前記第1の回動軸に直交する第2の回動軸と、前記第1の回動軸に軸着されて、前記車輪を、前記第2の回動軸を中心として、この第2の回動軸と一体的に回動可能に保持する保持体と、を有し、
前記走行機構は、前記保持体に固定されて、前記第2の回動軸を回動させる第2のモーターを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹木の芯切及び枝打装置。
【請求項5】
複数の前記アームは、前記移動手段が設けられない第1のアームと、前記移動手段がそれぞれ設けられる第2及び第3のアームからなり、
前記第1のアームは、前記樹幹の前記表面を押圧する押圧部材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹木の芯切及び枝打装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹幹に沿って移動する樹木の芯切及び枝打装置に係り、特に、芯切りと、枝打ちの双方が可能な樹木の芯切及び枝打装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、送電線保守業務において、特に、山間部に建設された送電線については、線下の樹木成長によって電気設備の技術基準に定められた必要離隔を確保できなくなることを防止するため、保安伐採を実施している。
この保安伐採として、本来根伐りで交渉を行うが、所有者の承諾を得られない場合、次の交渉として、芯切りで交渉を行う。その場合、対象の樹木に作業員が昇木し、樹木の途中から芯切りを行っている。しかし、樹木が小径木の場合、樹木の折損等により作業員が墜落する危険性がある。また、昇木の際に、枝打ちが必要になることもある。
そこで、上記の危険性を解消するために、昇木することなく芯切り又は枝打ちを行うための技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。
【0003】
特許文献1には「樹木伐採装置および樹木の伐採方法」という名称で、伐採材を立木のまま切断することができる樹木伐採装置および樹木の伐採方法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、立木を伐採する際の切断手段と、この切断手段を搭載して立木の上下方向に移動する昇降手段と、を備えて成り、枝打ち後の立木に装着して樹木を上方から順次所定長さに切断しつつ下降することを特徴とする。
このような特徴を有する発明においては、枝打ち後の立木に装着し、昇降手段にて立木の上方に上昇させ、この上方から幹を所定の長さに切断しつつ下降することができる。よって、特許文献1に開示された発明によれば、昇木せず安全に芯切りをすることができると考えられる。
【0004】
特許文献2には「枝切断装置」という名称で、特に、枝打ち作業を中断することなく行う枝切断装置に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、樹幹外周を旋回する走行体と、走行体の進行方向に進退可能に伸縮する弾性材を介して走行体に支持される刃体と、弾性材の変位を計測するセンサーとを備え、センサーの計測値に応じて走行体の進行速度を制御する枝切断装置であって、刃体は樹幹半径方向に進退可能とし、また下端を支点にして樹幹軸方向との傾角を可変とする構造と、上端及び下端に樹幹または枝との接触を防止するカバーを有し、刃体を樹幹半径方向に、樹幹に押し当てる弾性材と、傾角を小さくする方向へ刃体を加圧する弾性材と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する発明においては、電動の刃体を駆動させながら、昇降機の上昇と走行体の旋回を組み合わせ、樹幹外周を旋回しながら枝を切り進めることができる。
また、刃体が枝に接触すると、センサーが傾角を小さくする方向へ刃体を加圧する弾性材の変位を計測し、その値に応じて走行体の進行速度を変動させる。変位が大きくなればやがて進行速度は0になるが、変位した弾性材の復元力で枝が切り進められれば変位は小さくなり、走行体は再び進行を始める。一方、進行速度0の状態が一定時間以上続いた時には、走行体を後退させ、刃体を枝から退避させる。したがって、枝切断装置によれば、途中で動作を停止することなく自動で作業を進めることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-110292号公報
特許第7169682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、芯切りが可能であると考えられるが、枝打ちを行うことはできないので、装着前に枝打ちを行う必要がある。そのため、小径木であっても、枝打ちのために昇木せざるを得ない場合も考えられることから、作業員が墜落する危険性が十分に解消されたとはいえない。
【0007】
また、特許文献2に開示された発明においては、刃体は主に上下方向に沿って設けられ、可動域が狭い。そのため、枝数が多い場合、これを回避するために走行体の進行と後退が繰り返されると、作業時間が長くなってしまうおそれがある。
また、昇降機は、具体的には、主フレームと、副フレームと、車輪等からなる。ただし、車輪は、樹幹軸方向に対し、一定角度傾けて主フレーム及び副フレームに固定されているため、樹幹軸方向に対する車輪の走行方向、すなわち操舵方向を変更できない。
なお、樹幹の上下方向の単位長さ当たりの枝数が少ない場合は、樹幹軸方向と車輪の走行方向がなす角度を小さくしてすべての枝を迅速に切断し、上記の単位長さ当たりの枝数が多い場合は、上記の角度を大きくすることで、すべての枝を確実に切断することが望ましい。しかし、前述のように、操舵方向を変更できない場合、前者では、必要以上に作業時間がかかり、後者では走行体を後退させる回数が増加して、やはり作業時間がかかるおそれがある。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、芯切りと、枝打ちの双方が可能であるために、昇木を完全に不要とすることができ、枝打ち時には、枝を切断する切断手段の可動域が広く、さらに操舵方向を変更可能にして効率的に枝打ち作業を行う樹木の芯切及び枝打装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、第1の発明は、樹幹に沿って移動する樹木の芯切及び枝打装置であって、樹幹の上下方向に間隔を空けて配置され、樹幹をそれぞれ抱持する複数のアームと、アーム同士の間に配置される切断手段と、複数のアームと、切断手段が、それぞれ取り付けられる柱体と、複数のアームのうち、少なくともいずれかに設けられ、樹木の芯切及び枝打装置を樹幹の表面に沿って移動させる移動手段と、複数のアームを、柱体にそれぞれ接続する接続部材と、柱体に取り付けられ、切断手段の切断方向を、表面において、樹幹の直径方向に対して変更する変更部材を備えることを特徴とする。
【0010】
このような構成の発明において、アームの形状は、例えば、樹幹を抱持可能なC型やU型が考えられる。また、アームの個数は、2以上であればよい。さらに、切断手段として、例えば、電動チェーンソーが使用される。そして、移動手段として、例えば、樹幹を螺旋状に周回可能な車輪が考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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