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公開番号
2024130173
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023039738
出願日
2023-03-14
発明の名称
作業車両
出願人
株式会社クボタ
代理人
安田岡本弁理士法人
主分類
A01B
63/10 20060101AFI20240920BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】コンパクトに構成することのできる作業車両を提供する。
【解決手段】作業車両は、ロードセンシング制御によって吐出流量が制御される可変容量形の第1油圧ポンプと、固定容量形の第2油圧ポンプと、作業機系の油圧アクチュエータを制御する作業機系コントロールバルブと、走行動力伝達系の油圧アクチュエータを制御するパワーシフトバルブと、操舵系の油圧アクチュエータを制御するパワステコントローラと、を備え、作業機系コントロールバルブは、第1油圧ポンプによって作動油が供給される第1油圧系統に配備され、パワーシフトバルブ及びパワステコントローラの少なくとも一方は、第2油圧ポンプによって作動油が供給される第2油圧系統に配備される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ロードセンシング制御によって吐出流量が制御される可変容量形の第1油圧ポンプと、
固定容量形の第2油圧ポンプと、
作業機系の油圧アクチュエータを制御する作業機系コントロールバルブと、
走行動力伝達系の油圧アクチュエータを制御するパワーシフトバルブと、
操舵系の油圧アクチュエータを制御するパワステコントローラと、
を備え、
前記作業機系コントロールバルブは、前記第1油圧ポンプによって作動油が供給される第1油圧系統に配備され、
前記パワーシフトバルブ及び前記パワステコントローラの少なくとも一方は、前記第2油圧ポンプによって作動油が供給される第2油圧系統に配備される作業車両。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前部に前装作業機を装着可能な車体を備え、
前記作業機系コントロールバルブは、前記前装作業機に装備される前記作業機系の油圧アクチュエータを制御する前装作業機用コントロールバルブを含む請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
作業機を装着可能な車体を備え、
前記作業機系コントロールバルブは、前記作業機に装備される前記作業機系の油圧アクチュエータを制御することができる補助コントロールバルブを含む請求項1に記載の作業車両。
【請求項4】
前記作業機系の油圧アクチュエータと、前記作業機系コントロールバルブである外部コントロールバルブとが装備された作業機を装着可能な車体と、
前記車体に装備されていて、前記第1油圧ポンプからの作動油を前記作業機に対して取り出すことができる油圧取出し部と、を備え、
前記作業機系コントロールバルブは、前記作業機に装備された前記外部コントロールバルブを含む請求項1に記載の作業車両。
【請求項5】
作業機を装着可能な車体と、
前記車体に前記作業機を装着するための作業機装着機構と、
前記作業機装着機構を昇降させるための前記作業機系の油圧アクチュエータである作業機昇降用アクチュエータと、を備え、
前記作業機系コントロールバルブは、前記作業機昇降用アクチュエータを制御する作業機昇降用コントロールバルブを含む請求項1に記載の作業車両。
【請求項6】
前記第1油圧系統は、
前記第1油圧ポンプの上流側に設けられて前記第1油圧ポンプに作動油を供給する第3油圧ポンプと、
前記第3油圧ポンプと前記第1油圧ポンプとの間の油圧管路から分岐してオイルクーラに接続され、前記第3油圧ポンプから前記第1油圧ポンプへ流れる作動油の余剰流を、前記オイルクーラを介して作動油の貯留部に戻すためのリターン管路と、を有している請求項1に記載の作業車両。
【請求項7】
作業機を装着可能な車体を備え、
前記第1油圧系統は、
前記作業機系の油圧アクチュエータからの戻りの作動油が流通し且つ前記リターン管路に接続された戻り管路と、
前記戻り管路と前記リターン管路との接続部よりも上流側において前記リターン管路に
設けられ、前記接続部から前記第3油圧ポンプ側への作動油の逆流を防止する逆流防止弁と、を有し、
前記作業機系コントロールバルブは、前記作業機に装備された前記作業機系の油圧アクチュエータを制御する補助コントロールバルブを含み、
前記戻り管路は、前記補助コントロールバルブからの戻りの作動油を、前記リターン管路を流通する作動油に合流させる管路である請求項6に記載の作業車両。
【請求項8】
前記第1油圧系統は、
前記リターン管路とは別の管路であって、前記第3油圧ポンプから前記第1油圧ポンプへ流れる作動油の余剰流を、リリーフ弁を介して前記貯留部にドレンさせるドレン管路を有し、
前記逆流防止弁の設定圧は、前記リリーフ弁の設定圧よりも低く設定されている請求項7に記載の作業車両。
【請求項9】
ロードセンシング制御によって吐出流量が制御される可変容量形の第1油圧ポンプと、
固定容量形の第2油圧ポンプと、
動力源からの動力が伝達される伝動軸が収容された車体と、
前記車体の側方に車体幅方向に並べて配置されていて前記伝動軸からの動力が伝達される第1軸及び第2軸と、
を備え、
前記第1軸は、前記第2軸よりも前記車体から遠い側にあり、
前記第1油圧ポンプと前記第2油圧ポンプとは、前記第1油圧ポンプが前記第1軸によって駆動され且つ前記第2油圧ポンプが第2軸によって駆動されるように前後に対面する位置に配置されている作業車両。
【請求項10】
前記伝動軸からの動力を伝達するギヤ伝動機構であって、前記車体側から該車体の側方に向けて並べて配設された複数のギヤを含むギヤ伝動機構、を備え、
前記ギヤ伝動機構は、前記車体から最も遠い前記ギヤである第1ポンプギヤと、前記第1ポンプギヤよりも前記車体に近い前記ギヤである第2ポンプギヤとを含み、
前記第1油圧ポンプと前記第2油圧ポンプとは、前記ギヤ伝動機構を挟んで前後に配置され、
前記第1軸は、前記第1ポンプギヤと同軸心回りに一体回転自在に設けられ、
前記第2軸は、前記第2ポンプギヤと同軸心回りに一体回転自在に設けられている請求項9に記載の作業車両。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ等の作業車両に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示された作業車両が知られている。
【0003】
特許文献1に開示された作業車両は、油圧ポンプ及び該油圧ポンプで駆動される油圧アクチュエータを制御する制御装置を搭載したトラクタである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-284136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、トラクタの油圧システムとして、オープンセンタシステムと、ロードセンシングシステムとがある。オープンセンタシステムでは、固定容量形のギヤポンプで作動油を油圧アクチュエータ及び該油圧アクチュエータを制御する制御装置に供給する。ロードセンシングシステムでは、ロードセンシング制御によって吐出流量が制御される可変容量形のポンプで必要量の作動油を油圧アクチュエータ及び該油圧アクチュエータを制御する制御装置に供給する。
【0006】
ロードセンシングシステムは、オープンセンタシステムに対して、(1)油圧ロスが小さく、省エネ・低発熱、(2)油圧の最大供給可能流量が多い、(3)エンジン低回転域で流量が確保でき、省エネ・低発熱・低騒音、(4)負荷によらずバルブへの供給流量が一定で複合操作がよい、等の利点がある。
【0007】
しかしながら、ロードセンシングシステムは、オープンセンタシステムに対して回路が複雑になり、システム構成が大型になるという傾向がある。
【0008】
例えば、ロードセンシングシステムでは、油圧アクチュエータの同時操作によりポンプの最大流量を使い切った場合、低負荷の油圧アクチュエータに作動油が優先的に供給される特性がある。それゆえ、作業機系の油圧アクチュエータを制御する制御装置、変速を含む走行動力伝達系の油圧アクチュエータを制御する制御装置、操舵系の油圧アクチュエータを制御する制御装置を単純に並列配置すると、低負荷大流量を走行動力伝達系・操舵系以外の油圧アクチュエータで使用しているときに走行動力伝達系・操舵系へ作動油の供給が十分にできなくなる虞がある。それを回避するためには、優先弁を複数搭載し、ポンプの吐出流量が飽和した際にも、優先順位の高い順に作動油を供給する構成としなければならないが、そうすると、優先弁の数が多くなり、ロードセンシングシステムの回路構成が複雑になって、システム構成が大型になる。システム構成が大型になると、コンパクトなトラクタには搭載できないという問題がある。
【0009】
本発明は、前記問題点に鑑み、コンパクトに構成することのできる作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る作業車両は、ロードセンシング制御によって吐出流量が制御される可変容量形の第1油圧ポンプと、固定容量形の第2油圧ポンプと、作業機系の油圧アクチュエータを制御する作業機系コントロールバルブと、走行動力伝達系の油圧アクチュエータを制御するパワーシフトバルブと、操舵系の油圧アクチュエータを制御するパワステコントローラと、を備え、前記作業機系コントロールバルブは、前記第1油圧ポンプによって作動油が供給される第1油圧系統に配備され、前記パワーシフトバルブ及び前記パワステコントローラの少なくとも一方は、前記第2油圧ポンプによって作動油が供給される第2油圧系統に配備される。
(【0011】以降は省略されています)
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