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公開番号
2024139843
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023050763
出願日
2023-03-28
発明の名称
再生可能エネルギーを用いた電力供給システムとその方法
出願人
中国電力株式会社
代理人
個人
主分類
H02J
3/32 20060101AFI20241003BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】再生可能エネルギーを用いて発電された電力量を蓄電池を用いて電力系統に対して効率的かつ安定的に供給することが可能な電力供給システムとその方法を提供する。
【解決手段】電力供給システム1は、再生可能エネルギーを利用する太陽光発電機18や風力発電機19で発電された電力を充放電する第1の蓄電ユニット5,6と、この第1の蓄電ユニット5,6とは逆に充放電を行う第2の蓄電ユニット7,8と、これらの蓄電ユニットの充放電を制御する制御装置2と、先の発電設備における予測期間中の発電量を予測する演算装置3と、を備え、制御装置2は、予測期間中に発電設備で実際に発電された電力量を第1又は第2の蓄電ユニット5~8のいずれか一方に充電させるとともに、第1又は第2の蓄電ユニット5~8の他方から演算装置3を用いて予測された予測発電量を予測期間中に電力系統25に放電させるものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
再生可能エネルギーを利用する発電設備で発電された電力を充放電する第1の蓄電ユニットと、この第1の蓄電ユニットとは逆に充放電を行う第2の蓄電ユニットと、前記第1及び第2の蓄電ユニットの充放電を制御する制御装置と、前記発電設備で予め定めた期間に発電される電力量を予測する演算装置と、を備え、前記制御装置は、前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量を前記第1又は第2の蓄電ユニットのいずれか一方に充電させるとともに、前記第1又は第2の蓄電ユニットの他方から前記演算装置を用いて予測された予測電力量を前記期間中、電力系統に放電させることを特徴とする電力供給システム。
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【請求項2】
前記演算装置は、前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量と前記予測電力量との差分を前記期間の次に前記発電設備で発電される電力量を予測する次期間の予測電力量に付加し、前記期間中における実際の発電量と前記期間中に前記電力系統に放電された前記予測電力量の前記差分を前記次期間の放電で補正することを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記電力系統は内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを備え、前記制御装置は、前記第1及び第2の蓄電ユニットに加え前記調整蓄電ユニットの充放電と前記内燃力発電設備で発電される電力量を制御し、さらに、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記調整蓄電ユニットから前記電力系統へ放電させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させることを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記電力系統は内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを備え、前記制御装置は、前記第1及び第2の蓄電ユニットに加え前記調整蓄電ユニットの充放電と前記内燃力発電設備で発電される電力量を制御し、さらに、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記内燃力発電設備の発電量を増加させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させることを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
【請求項5】
前記調整蓄電ユニットの蓄電容量は、前記電力系統上の前記内燃力発電設備の最大単機発電容量の発電機が少なくとも1日間発電可能な電力量であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電力供給システム。
【請求項6】
再生可能エネルギーを利用する発電設備で発電された電力を充放電する第1の蓄電ユニットと、この第1の蓄電ユニットとは逆に充放電を行う第2の蓄電ユニットとを用いて電力系統へ放電する電力供給方法であって、
前記発電設備で予め定めた期間に発電される予測電力量を演算し、
前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量を前記第1又は第2の蓄電ユニットのいずれか一方に充電させるとともに、前記第1又は第2の蓄電ユニットの他方から前記予測電力量を前記期間中、前記電力系統に放電させるように制御することを特徴とする電力供給方法。
【請求項7】
前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量と前記予測電力量との差分を前記期間の次に前記発電設備で発電される電力量を予測する次期間の予測電力量に付加し、前記期間中における実際の発電量と前記期間中に前記電力系統に放電された前記予測電力量の前記差分を前記次期間の放電で補正するように制御することを特徴とする請求項6記載の電力供給方法。
【請求項8】
前記第1及び第2の蓄電ユニットに加えて、内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを用い、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記調整蓄電ユニットから前記電力系統へ放電させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させるように制御することを特徴とする請求項6記載の電力供給方法。
【請求項9】
前記第1及び第2の蓄電ユニットに加えて、内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを用い、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記内燃力発電設備の発電量を増加させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させるように制御することを特徴とする請求項6記載の電力供給方法。
【請求項10】
前記調整蓄電ユニットの蓄電容量は、前記電力系統上の前記内燃力発電設備の最大単機発電容量の発電機が少なくとも1日間発電可能な電力量であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電力供給方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生可能エネルギーを用いて効率的かつ安定的に電力を供給する電力供給システムとその方法である。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
内燃力発電設備による単独系統で電力を供給している離島等の地域でも太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーを利用した電力供給が導入されている。
しかしながら、再生可能エネルギーを用いた発電では天候による出力変動や運転停止が頻発するため、内燃力発電設備による出力調整を余儀なくされ、運用に負担が増えていた。
このような課題に対して、例えば特許文献1には「蓄電池と再生可能エネルギーを利用した発電システム及びその運用方法」という発明が開示されている。この発電システムによれば、発電設備と電力系統の間に2つの蓄電池が発電設備からの充電用と電力系統への放電用に分かれ、蓄電池が充電用又は放電用に切り替えられ、その切り替えのタイミングを充電の総量と放電の総量とを比較して決定することができる。
また、特許文献2には「自立電源システム及びその制御方法」という発明の名称で、再生可能エネルギー源と負荷との間に第1の蓄電池と第2の蓄電池が設けられ、いずれか一方は蓄電機能のみを実行し、他方は給電機能のみを実行し、時間の経過に伴って実行主体が交代するように制御する制御部を備えている発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-113034号公報
特開2021-5978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された発明では、例示として一日で12時間を充電、12時間を放電として切り替える場合、12時間の充電により蓄えられる電力量と12時間の放電により供給される電力量が一致する時刻を適切な時刻(T)として切り替える旨の記載がある。しかしながら、このような場合、理想状態(図4)ではよいが、風速が弱い場合(図5)や風速が強い場合(図6)あるいは需要が大きい場合(図7)、さらに無風の場合(図8)等、発電に必要な再生可能エネルギーの供給状況が変化すると充電が不十分な状態でも時刻Tを迎えると蓄電池が切り替えられたり、時刻Tを迎える前に充電が完了しても切り替えることができず風力発電の抑制が実行されるので、必ずしも再生可能エネルギーによる発電を効率的あるいは安定的に活用できないという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明でも、その時間の経過に伴う実行主体の交代のタイミングとして、放電している蓄電池が放電限界値に到達するか、あるいは充電している蓄電池が充電上限値であるかのいずれかとされている。しかしながら、このような交代のタイミングの場合、放電限界値に到達して交代する場合には交代する側の蓄電池の充電が不十分である可能性もあるし、充電上限値に到達して交代する場合には放電している蓄電池の放電が不十分である可能性もある。したがって、特許文献1に開示された発明と同様に必ずしも再生可能エネルギーによる発電を効率的あるいは安定的に活用できないという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、再生可能エネルギーを用いて発電された電力量を蓄電池を用いて電力系統に対して効率的かつ安定的に供給することが可能な電力供給システムとその方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の発明である電力供給システムは、再生可能エネルギーを利用する発電設備で発電された電力を充放電する第1の蓄電ユニットと、この第1の蓄電ユニットとは逆に充放電を行う第2の蓄電ユニットと、前記第1及び第2の蓄電ユニットの充放電を制御する制御装置と、前記発電設備で予め定めた期間に発電される電力量を予測する演算装置と、を備え、前記制御装置は、前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量を前記第1又は第2の蓄電ユニットのいずれか一方に充電させるとともに、前記第1又は第2の蓄電ユニットの他方から前記演算装置を用いて予測された予測電力量を前記期間中、電力系統に放電させることを特徴とするものである。
なお、本願では再生可能エネルギーとは太陽光、風力の他、波力や潮力等を含め、自然の力で定常的又は反復的に供給可能なエネルギーを意味している。また、「逆に充放電を行う」というのは、第2の蓄電ユニットが、第1の蓄電ユニットが放電している場合には充電を行い、第1の蓄電ユニットが充電している場合には放電を行うという意味である。
【0006】
第2の発明である電力供給システムは、第1の発明において、前記演算装置は、前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量と前記予測電力量との差分を前記期間の次に前記発電設備で発電される電力量を予測する次期間の予測電力量に付加し、前記期間中における実際の発電量と前記期間中に前記電力系統に放電された前記予測電力量の前記差分を前記次期間の放電で補正することを特徴とするものである。
【0007】
第3の発明である電力供給システムは、第1の発明において、前記電力系統は内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを備え、前記制御装置は、前記第1及び第2の蓄電ユニットに加え前記調整蓄電ユニットの充放電と前記内燃力発電設備で発電される電力量を制御し、さらに、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記調整蓄電ユニットから前記電力系統へ放電させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させることを特徴とするものである。
なお、本願において内燃力発電設備とはディーゼル発電設備、火力発電設備及び水力発電設備を意味する。
【0008】
第4の発明である電力供給システムは、第1の発明において、前記電力系統は内燃力発電設備と、前記電力系統との間でのみ充放電する調整蓄電ユニットとを備え、前記制御装置は、前記第1及び第2の蓄電ユニットに加え前記調整蓄電ユニットの充放電と前記内燃力発電設備で発電される電力量を制御し、さらに、前記電力系統における需要電力量が、放電された前記予測電力量と前記内燃力発電設備で発電された電力量の和よりも多い場合には前記内燃力発電設備の発電量を増加させ、前記需要電力量が前記和よりも少ない場合には前記調整蓄電ユニットに前記電力系統から充電させることを特徴とするものである。
【0009】
第5の発明である電力供給システムは、第3又は第4の発明において、前記調整蓄電ユニットの蓄電容量は、前記電力系統上の前記内燃力発電設備の最大単機発電容量の発電機が少なくとも1日間発電可能な電力量であることを特徴とするものである。
【0010】
第6の発明である電力供給方法は、再生可能エネルギーを利用する発電設備で発電された電力を充放電する第1の蓄電ユニットと、この第1の蓄電ユニットとは逆に充放電を行う第2の蓄電ユニットとを用いて電力系統へ放電する電力供給方法であって、前記発電設備で予め定めた期間に発電される予測電力量を演算し、前記期間中に前記発電設備で実際に発電された電力量を前記第1又は第2の蓄電ユニットのいずれか一方に充電させるとともに、前記第1又は第2の蓄電ユニットの他方から前記予測電力量を前記期間中、前記電力系統に放電させるように制御することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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