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公開番号2024138232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-08
出願番号2024065053
出願日2024-04-14
発明の名称加速器、減速器、核変換システム
出願人個人
代理人
主分類G21G 1/10 20060101AFI20241001BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】ミュオンを用いてホウ素や炭素などの原子核を核変換するシステムを検討する。ミュオン標的に炭素原子を用いた標的を用いると炭素原子が高エネルギーの陽子照射を経て高度に放射化される問題があり、ミュオン標的が放射化しにくくなる系を考案したい。標的の交換の負担を減らすシステムを考案したい。またミュオンは高速のため標的の原料原子と反応しにくい可能性もあった。
【解決手段】宇宙線により生成された宇宙ミュオンや原子衝突により生成した中間子由来の高速なミュオンを電場・減速手段を用いて減速させ核変換に用いる系を考案する。レーザー航跡場を用いた減速器と電場を形成する素子を用いた減速器を提案する。ミュオンは例えば炭素12や窒素・ホウ素等と水素を結合させ核変換に用いる。宇宙線を用いてミュオンを生成する宇宙線・宇宙構造物・宇宙探査ロボットを提案する。
【選択図】図18
特許請求の範囲【請求項1】
ミュオンを原料原子と結合させ、励起した原子核を得て、前記原料原子よりも有効核電荷又は原子番号の小さい原子に核変換する工程を有するミュオンを用いた核変換システム。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
励起した炭素12原子核をヘリウムに変換する工程を有する請求項1に記載のミュオンを用いた核変換システム。
【請求項3】
原料原子に炭素12を用いる核変換システムであって、炭素12を含む炭素材料の炭素12原子核とミュオンを結合させ、励起した炭素12原子核を生成する特徴を有する請求項2に記載のミュオンを用いた核変換システム。
【請求項4】
ホウ素・ホウ素11と水素をミュオン核融合させたのちに、励起した炭素12原子核を生成する特徴を有する請求項2に記載のミュオンを用いた核変換システム。
【請求項5】
請求項4に記載のミュオンを用いた核変換システムを用いるミュオン核融合システムであって、
核融合反応によって生成した原子・粒子の原子核の電荷が核融合燃料物質の原子・粒子の原子核の電荷より小さい特徴を持つ核融合反応系を用いる、ミュオン触媒核融合システムであって、
前記核融合燃料物質は固体ではない水素化ホウ素若しくは気体の水素化ホウ素を用いるミュオン触媒核融合システムであって、前記水素化ホウ素にミュオンを照射・投入する工程を有する、ミュオン触媒核融合システム。
【請求項6】
前記ミュオンを照射・投入された前記水素化ホウ素を圧縮する工程を有する 請求項5に記載のミュオン触媒核融合システム。
【請求項7】
窒素・窒素15と水素をミュオン核融合させたのちに、励起した原子核を生成しその後ヘリウムを生成させる特徴を有する請求項1に記載のミュオンを用いた核変換システム。
【請求項8】
窒素・窒素15と水素を結合させたアザンにミュオンを照射・投入する工程を有する請求項7に記載のミュオンを用いた核変換システム。
【請求項9】
ミュオンを減速可能な加速器又はミュオン減速器を用いてミュオンを減速させたのち、前記ミュオンを、核変換を行う原料物質の原子に投入・結合させる工程を有するミュオンを用いた請求項1に記載の核変換システム。
【請求項10】
請求項9に記載の核変換システムを有する輸送機器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力に関連する考案・発明である。本発明はミューオン触媒核融合システムに関するものである。(アイデアによる出願であって、実証が必要である)
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1のようにミューオン触媒核融合方式(ミュオン触媒核融合)が公知である。
【0003】
重水素Dや三重水素Tを含む水素分子を液体とし、そこへミューオン(ミュオン)を投入しミュオンが核融合の触媒のようにふるまい核融合反応をさせる。しかし水素分子では核融合後の原子核の電荷が水素原子の+1からヘリウム原子の+2に増え、+2の電荷をもつ核・へリウム核・アルファ粒子核によりミューオンがクーロン力的に捕捉・トラップされて前記ミュオン触媒核融合が停止する(反応しにくくさせる)課題があった。
【0004】
非特許文献2によれば、陽子とホウ素を用いる熱核融合方式が公知である。熱核融合炉ではD-T、D-D反応で核融合炉を放射化させうる高エネルギーの中性子線が問題になっており、その解決の例として中性子を放出しない、しにくい、陽子とホウ素を用いる系(P-11B系、陽子ホウ素系)が検討されている。前記P-11B系を熱核融合炉で行う場合、熱核融合を起こさせる温度がD-T系より10倍高温にする必要がある課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
高エネルギー加速器研究機構KEK、ミュオン触媒核融合[インターネット、WEBページ、URL:https://www2.kek.jp/imss/msl/muon-tour/fusion.htmll、令和5年9月18日閲覧]
【非特許文献】
【0006】
核融合科学研究所NIFS、先進的核融合燃料を使った核融合反応の実証- 中性子を生成しない軽水素ホウ素反応を利用したクリーンな核融合炉への第一歩 -[インターネットWEBページ、URL:https://www.nifs.ac.jp/news/researches/230309-01.html、令和5年9月18日閲覧]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、水素原子・水素分子を用いるミューオン触媒核融合の系において、ミューオンがクーロン力的に捕捉・トラップされて前記ミューオン触媒核融合が停止する(反応しにくくさせる)問題である。また、ミューオン核融合において重水素Dや三重水素T等を用いる系では核融合炉や核融合システムの部材を放射化する虞のある中性子が発生するが、中性子の発生しない系があってもよいかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ミューオン触媒核融合において核融合前の燃料物質である水素原子にミューオンを近づけて核融合させたいが、核融合後の原子核のヘリウム原子核は核融合前の水素原子核よりも電荷が増えてミューオンを捕捉しやすくなる。そこで本発明ではその電荷の変化を逆にする系として、陽子とホウ素を用いる系を実施例1として図1に開示する。またそれを搭載した宇宙船3・輸送機器3の想定例を図5に記載する。
【0009】
図5の意図として恒星間惑星間を航行する宇宙船や宇宙探査ロボット3は太陽光・恒星の光の届かない、惑星間・恒星間においても宇宙船に搭載された燃料を用いて発電や推進する事が求められうる。その動力源として、宇宙の真空環境を用い、粒子加速器を稼働させミューオンや陽子を生成させ核融合炉・核融合推進器を構成出来ればと考えた背景がある。
【0010】
また中性子が出る可能性はあるものの、本発明の別の視点での実施例(実施例2)として、陽子ホウ素を用いる系に限定しない例として、陽子とリチウムを用いる系等も開示する。リチウムの系を開示する意図としては、リチウムは融点がホウ素より低く、加熱して液体リチウムにしやすい。他方ホウ素を用いる系はホウ素の融点として摂氏2000度超える高温に加熱する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)

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