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公開番号
2025018398
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023122075
出願日
2023-07-27
発明の名称
燃料集合体
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
G21C
3/30 20060101AFI20250130BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】BWR内で使用され、燃料チャンネルボックスにかかる負荷に対して、上部タイプレートと接続し、又は、チャンネルファスナを介して上部格子板に支持する強度部材の構造を有する燃料集合体を提供する。
【解決手段】多数本の燃料棒を垂直かつ互いに平行になるように束ねる複数のスペーサ、各燃料棒の上下端部をそれぞれ支持する上部タイプレート31及び下部タイプレート、燃料棒の外周を包囲する燃料チャンネルボックス3、及び上部タイプレート31と燃料チャンネルボックス3を燃料チャンネルボックス3の上端部でスクリュにより一体に固定するチャンネルファスナとを有し、燃料チャンネルボックス3、燃料チャンネルボックス3の上端部でチャンネルファスナのスクリュを上部タイプレート31に通すための挿入孔を有する角部部材7を備え、角部部材7は、燃料チャンネルボックス3に対して、ダボ構造又はホゾ継ぎにより接合されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、多数本の燃料棒を垂直かつ互いに平行になるように束ねる複数のスペーサと、各燃料棒の上下端部をそれぞれ支持する上部タイプレート及び下部タイプレートと、燃料棒の外周を包囲する燃料チャンネルボックスと、前記上部タイプレートと前記燃料チャンネルボックスを前記燃料チャンネルボックスの上端部でスクリュにより一体に固定するチャンネルファスナとを有し、炉心に装荷される燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックス、前記燃料チャンネルボックスの上端部で前記チャンネルファスナのスクリュを前記上部タイプレートに通すための挿入孔を有する角部部材を備え、
前記角部部材は、前記燃料チャンネルボックスに対して、ダボ構造又はホゾ継ぎにより接合されていることを特徴とする燃料集合体。
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【請求項2】
請求項1に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックス及び前記角部部材は、炭化珪素繊維による複合材料(SiC/SiC複合材料)を基材とすることを特徴とする燃料集合体。
【請求項3】
請求項1に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックスは、炭化珪素繊維による複合材料を基材とし、
前記角部部材は、少なくとも、ステンレス鋼及びニッケル基合金並びにジルコニウム合金のうち、何れかであることを特徴とする燃料集合体。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックスの外側面に炭化珪素繊維による複合材料(SiC/SiC複合材料)を基材とするチャンネルスペーサを備え、
地震時に隣接する燃料集合体のチャンネルスペーサ同士が当接し、燃料集合体上部における制御棒の挿入通路を確保することを特徴とする燃料集合体。
【請求項5】
請求項4に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックス及び前記角部部材並びにチャンネルスペーサを接合する接合材料は、Si、Si合金、Ti、Mo、W、及びTi-Cr合金のうち、何れかであることを特徴とする燃料集合体。
【請求項6】
請求項4に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックス及び前記角部部材並びに前記チャンネルスペーサの外表面は、モノリシックSiCにより覆われていることを特徴とする燃料集合体。
【請求項7】
請求項5に記載の燃料集合体であって、
前記燃料チャンネルボックス及び前記角部部材並びに前記チャンネルスペーサの外表面は、モノリシックSiCにより覆われていることを特徴とする燃料集合体。
【請求項8】
請求項7に記載の燃料集合体であって、
前記接合材料の接液面は、Tiコーティングにより覆われていることを特徴とする燃料集合体。
【請求項9】
請求項6に記載の燃料集合体であって、
前記角部部材の形状は、鉛直方向下から上へと向かうに従い水平断面積が増加する形状を有することを特徴とする燃料集合体。
【請求項10】
請求項8に記載の燃料集合体であって、
前記角部部材の形状は、鉛直方向下から上へと向かうに従い水平断面積が増加する形状を有することを特徴とする燃料集合体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料集合体に係り、特に沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor:BWR)に好適な燃料集合体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
炭化珪素(SiC)は、耐食性に優れ、熱伝導率も高く、高温まで安定であるため、摺動部材、シール材、熱処理治具等に使用されている。さらに、熱中性子吸収断面積も小さいことから、原子炉炉心の燃料集合体を構成する機器の有望な材料として研究開発が進んでいる。SiCをマトリックスとしSiC繊維によって強化した複合材料(以下、「SiC/SiC複合材料」とも称する)は、セラミックスとしては高い靭性を示し、構造材料として適用が検討されている。
【0003】
一般に、BWRの炉心内には、原子炉燃料として燃料集合体が装荷されている。燃料集合体は、ウラン燃料が装填された複数本の原子炉燃料棒(単に燃料棒とも称する)が、上部タイプレート及び下部タイプレートにより整列及び支持されているものである。BWRに用いる燃料集合体では、整列した原子炉燃料棒が、その外側の燃料チャンネルボックスによって覆われている。燃料チャンネルボックスは、その内側の冷却水を整流すると共に、燃料集合体の外側を可動する制御棒のガイド及び燃料集合体を保護する役割がある。
各原子炉燃料棒は、長さ約4mの燃料被覆管にウラン燃料ペレットが装填されており、その両端が端栓によって封じられている。燃料被覆管及び端栓は、従来から、熱中性子吸収断面積が小さくかつ耐食性に優れたジルコニウム合金がその材料として使用されている。このため、燃料被覆管及び端栓は、中性子経済に優れるとともに通常の原子炉内環境において安全に使用されてきた。
【0004】
燃料集合体において、燃料チャンネルボックスは、格子状に整列した燃料棒を包囲する角管形状を呈し、上部タイプレート及び下部タイプレートの外周に接し、上部タイプレートによって支持されている。燃料チャンネルボックスは、燃料被覆管及び端栓と同様に、従来から、熱中性子吸収断面積が小さくかつ耐食性に優れたジルカロイがその材料として使用されている。
【0005】
燃料集合体は、炉心の中で、炉心支持板に下部タイプレートを、燃料支持金具を介して着底し、上部格子板に燃料チャンネルボックス上部の側面を押し付けて支持されている。上部格子板の端部を除いて、一つの格子の中に、4つの燃料集合体と一つの十字型制御棒からなる単位格子セルを構成している。単位格子セル内では、上部格子板の一つの角に対して、燃料チャンネルボックス上部の一つの角とそれを挟む2つの側面を押付け、対角に設けたチャンネルファスナの板バネが隣接する燃料集合体のチャンネルファスナの板バネと接することによって、燃料集合体が燃料チャンネルボックスを介して位置決めされている。炉心の端部では、上部格子板の一つの角に対して、燃料チャンネルボックス上部の一つの角とそれを挟む2つの側面を押付け、他方の角の側面を上部格子板と接することによって、燃料集合体が燃料チャンネルボックスを介して位置決めされている。
チャンネルファスナは、燃料チャンネルボックス上部角部に溶接された三角板形状のクリップに空けた孔とガイドポストの孔に、ボルトを通して、燃料チャンネルボックス及び上部タイプレートに固定されている。
【0006】
チャンネルスペーサは、チャンネルファスナの板バネのほぼ水平横の位置の燃料チャンネルボックスの面上に、ほぼ一様な厚さを有し、上下に延在する板部として設けられている。チャンネルスペーサは、地震などによりチャンネルファスナの板バネが大きく押しつぶされたときに、隣接する燃料集合体のチャンネルスペーサ同士が当接し、燃料集合体上部における制御棒の挿入通路を確保する。
【0007】
一方、水を冷却材として使用する軽水炉では、冷却水が原子炉内に流入できなくなる事故(所謂、冷却材喪失事故)が発生した場合、ウラン燃料の発熱により原子炉内の温度が上昇し、高温の水蒸気が発生する。また、冷却水不足により燃料棒が冷却水から露出すると、燃料棒の温度が上昇して1000℃を優に超え、燃料被覆管のジルコニウム合金と水蒸気とが化学反応して(ジルコニウム合金が酸化して水蒸気が還元され)、水素が生成する。水素の大量発生は、爆発事故につながることから厳に避けるべき事象である。
【0008】
冷却材喪失及び爆発のような事故を回避するため、現在の原子炉では、非常用電源、非常用炉心冷却装置等の多重の電源装置及び冷却装置を設けるといった安全性を強化したシステム設計が施されており、更なる改良及び改修も重ねられている。安全性強化の試みは、システム設計に留まらず、炉心を構成する材料に対しても検討されている。
【0009】
例えば、燃料被覆管及び端栓の材料として、水素発生の原因となるジルコニウム合金の代わりに耐酸化性の高いAl含有ステンレス鋼またはセラミックスを用いる検討が進められている。中でも、SiCは、耐食性に優れ、熱伝導率も高く、熱中性子吸収断面積も小さいことから、燃料被覆管及び端栓の有望な材料として研究開発が進んでいる。SiCは、常圧での熱分解温度が2545℃と高温まで安定で耐熱性に優れる。また、1300℃を超えるような高温水蒸気環境におけるSiCの酸化速度は、ジルコニウム合金のそれよりも2桁低いことから、万が一冷却材喪失事故が発生したとしても水素生成の大幅な低減が期待できる。
【0010】
一方、燃料チャンネルボックスも同様に、SiCを用いる検討が進められている。燃料チャンネルボックスでは、運転中には冷却水流による振動、地震時には炉心支持板や上部格子板を介した振動が生じ、制御棒挿入時には制御棒による摩擦が生じ、それらによる負荷は燃料チャンネルボックスと上部タイプレートとを繋ぐ部材にかかる。また、従来燃料集合体から燃料チャンネルボックスを外す際には、燃料集合体を固定した上で、クリップを保持して軸方向に引き抜く手法を取っているため、クリップに直接負荷がかかることになる。したがって、この部材は、この負荷に対して十分な強度で燃料チャンネルボックスと接合されていることが必要である。さらに、この部材は燃料チャンネルボックスの上部に取り付けられるので、燃料チャンネルボックス内を下から上へと流れる冷却水の流れを妨げないことが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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