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公開番号2024136948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048260
出願日2023-03-24
発明の名称発電装置
出願人国立大学法人 長崎大学
代理人個人,個人
主分類H02K 35/02 20060101AFI20240927BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】人体の下半身に装着されて使用される発電装置であって、歩行による運動を効率よく発電に活用できるようにする。
【解決手段】曲線状若しくは円環状の筒状体と、この筒状体の環状周面に巻き付けられたコイル部と、筒状体の内部に挿入された移動自在な磁石とで構成された発電部を有し、
筒状体のうち曲線状をなす筒状体はサイクロイド曲線か、その主要部がサイクロイド曲線でその両端部がサイクロイド曲線よりも曲率が大きくなされており、発電部の揺動運動に伴う磁石の筒状体内部での移動に応じた鎖交磁束に基づく誘導起電力が上記発電部で発生するようにした。脚部である太ももの外側や足首に発電部を装着すれば、歩行時の往復動を効率よく発電部に伝達できるので発電効率を高めることが可能になる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
曲線状若しくは円環状の筒状体と、この筒状体の環状周面に巻き付けられたコイル部と、上記筒状体の内部に挿入された移動自在な磁石とで構成された発電部を有し、
上記筒状体のうち曲線状をなす筒状体はサイクロイド曲線か、その主要部がサイクロイド曲線でその両端部がサイクロイド曲線よりも曲率が大きくなされており、
上記発電部の揺動運動に伴う上記磁石の上記筒状体内部での移動に応じた鎖交磁束に基づく誘導起電力が上記発電部で発生するようにした
ことを特徴とする発電装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
上記発電部は、歩行運動に伴って揺動する下半身に装着され、上記揺動運動は歩行時の揺動運動である
ことを特徴とする請求項1記載の発電装置。
【請求項3】
上記発電部の筒状体のうち曲線状の筒状体を下半身に装着したとき、上記筒状体の長手方向が歩行方向と並行であって、筒状体の中心軸がなす平面が鉛直平面と所定の角度だけ傾けた状態となるように下半身に固定される
ことを特徴とする請求項2記載の発電装置。
【請求項4】
上記コイル部は、複数のコイル素子で構成され、これらコイル素子で得られた誘導起電力を並列接続して二次電池の充電電圧として使用する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の発電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行しながら発電できる発電装置であって、携帯端末装置などに内蔵された二次電池の充電用などとして利用できる発電装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
日常生活として必須アイテムの一つに世界中で普及している携帯電話(スマートフォン)などの携帯端末がある。携帯電話は内蔵された二次電池を利用して情報などの閲覧や通信が可能であるが、使用するにつれ二次電池の容量が少なくなるため適宜充電操作(充電作業)が必要になる。
【0003】
充電操作は充電機器を利用するのが一般的であるが、最近ではモバイルバッテリーを携帯して必要なタイミングに充電を行う場合もある。充電機器は交流電源が必要になるので、使用者の移動中にはモバイルバッテリー以外は充電することができない。使用者の移動中に充電できれば、充電タイミングを気にすることなく外出中に充電作業が自動的に実行できるので、自宅での充電作業から解放され、利便性が向上する。
【0004】
このような観点から、外出しながらでも携帯端末への充電を行い得る装置が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3など)。
特許文献1は、携帯端末装置自身で効率よく充電できるようにした発明であって、発電機能を内蔵した補助部材を携帯端末に取り付け、携帯者の動きに伴って補助部材を揺動させ、その揺動によって発電するようにしたものである。
特許文献2や特許文献3は、振動によって発電する振動発電機の発明であり、この振動発電機を人体に装着することで発電した電力を端末装置の電力として利用したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-16788号公報
特開2013-135566号公報
米国特許第7498682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に係る発明は、補助部材自身の振り子運動による揺動で発電するものであるが、歩行周期と補助部材の振り子周期が一致せず、振り子の周期を歩行周期に合わせ、効率よく発電するためには、補助部材自身の振り子の長さを長くしなければならない。そのため補助部材のコンパクト化が難しく、しかも歩行でも速度が速いジョギングなどに追従させることもなかなか難しくなるなどの問題がある。
【0007】
特許文献2や特許文献3に係る発明は、縦型の振動発電機であるため、利用者の身体に装着すると身体の動きのうち縦方向の動きしか振動発電機としては利用できない。歩行の主な動きは水平運動であるので、身体の動きのうち部分的な動きしか振動発電に寄与しないので、発電効率が悪いという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、歩行による運動を効率よく発電に活用できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載したこの発明による発電装置は、曲線状若しくは円環状の筒状体と、この筒状体の環状周面に巻き付けられたコイル部と、上記筒状体の内部に挿入された移動自在な磁石とで構成された発電部を有し、上記筒状体のうち曲線状をなす筒状体はサイクロイド曲線か、その主要部がサイクロイド曲線でその両端部がサイクロイド曲線よりも曲率が大きくなされており、上記発電部の揺動運動に伴う上記磁石の上記筒状体内部での移動に応じた鎖交磁束に基づく誘導起電力が上記発電部で発生するようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載のこの発明による発電部は、歩行運動に伴って揺動する下半身に装着され、上記揺動運動は歩行時の揺動運動であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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