TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024136523
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047663
出願日2023-03-24
発明の名称圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/14 20060101AFI20240927BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】圧電素子の耐久性を向上させた圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】
開口部13を有する基板と、前記基板の一の面上に形成され、前記開口部を含む領域に形成される振動板と、前記振動板上であって前記基板側と反対側に、下部電極、圧電体及び上部電極が順次積層されてなる圧電素子と、を備える。前記圧電素子は、該圧電素子の積層方向から見て、前記開口部の内側の領域から外側の領域に延伸され設けられた部分を有する。この部分における前記開口部の内側の領域から外側の領域に向かう方向を第1の方向とする。前記下部電極は、前記積層方向から見て、前記開口部の前記第1の方向における少なくとも一方の端部7において、当該端部に沿った方向である第2の方向において互いに離間する複数の第1の下部電極分割部31を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
開口部を有する基板と、
前記基板の一の面上に形成され、前記開口部を含む領域に形成される振動板と、
前記振動板上であって前記基板側と反対側に、下部電極、圧電体及び上部電極が順次積層されてなる圧電素子と、を備え、
前記圧電素子は、該圧電素子の積層方向から見て、前記開口部の内側の領域から外側の領域に延伸され設けられた部分を有し、この部分における前記開口部の内側の領域から外側の領域に向かう方向を第1の方向とし、
前記下部電極は、前記積層方向から見て、前記開口部の前記第1の方向における少なくとも一方の端部において、当該端部に沿った方向である第2の方向において互いに離間する複数の第1の下部電極分割部を含む
ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記積層方向から見たときに、前記一方の端部における前記第2の方向の前記下部電極の長さを第1の下部電極幅D1とし、前記開口部の前記第1の方向の中央部における前記第2の方向の前記下部電極の長さを第2の下部電極幅D2としたとき、
D1≧D2
を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項3】
前記積層方向から見たときに、前記開口部の前記第1の方向の中央部における前記第2の方向の前記下部電極の長さを第2の下部電極幅D2とし、前記開口部の前記第1の方向の中央部における前記第2の方向の前記開口部の長さを開口部幅D3としたとき、
D2<D3
を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項4】
前記下部電極は、少なくとも3以上の前記第1の下部電極分割部と、前記積層方向から見たときに前記開口部の内側の領域に形成され、前記第2の方向において互いに離間し、前記第1の方向において前記第1の下部電極分割部と離間して設けられる、複数の第2の下部電極分割部と、を有し、
前記第2の下部電極分割部は、隣接する2つの前記第1の下部電極分割部の間の領域と、前記第1の方向において重なるように配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項5】
互いに隣接する2つの前記第1の下部電極分割部の前記第2の方向における間隔Lと、前記圧電体の厚さxとが、
L≦1.4x
を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項6】
前記複数の第1の下部電極分割部の前記第2の方向における総長は、前記第2の下部電極幅D2よりも短い
ことを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項7】
前記下部電極は、前記積層方向から見たときに、前記開口部の内側の領域に形成された第2の下部電極分割部を有し、
前記第2の下部電極分割部は、前記第2の方向に複数設けられるともに前記第2の方向において互いに離間し、前記第1の方向において前記第1の下部電極分割部と離間して設けられ、
前記複数の第2の下部電極分割部の前記第2の方向における総長は、前記複数の第1の下部電極分割部の前記第2の方向における総長より長い
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項8】
前記第2の下部電極分割部は、前記第1の方向の前記開口部の中央側から端部側に向かって前記第2の方向の総長が小さくなるとともに、前記第2の下部電極分割部の前記第2の方向の総長は、前記第1の下部電極分割部の前記第2の方向の総長以下である
ことを特徴とする請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項9】
前記下部電極は、互いに隣接する前記複数の第1の下部電極分割部の間に配される第1の下部電極開口部と、前記第1の下部電極開口部よりも前記開口部の前記第1の方向の中央側に配される第2の下部電極開口部と、を有し、
前記第1の下部電極開口部及び前記第2の下部電極開口部は、複数設けられ、
前記第2の方向の断面における前記複数の第1の下部電極開口部の総長を第1の開口総長とし、前記第2の方向の断面における前記複数の第2の下部電極開口部の総長を第2の開口総長としたとき、
前記第2の開口総長は、前記第1の開口総長以下であるとともに、前記第1の方向の前記開口部の中央側から端部側に向かって増加傾向を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項10】
前記上部電極上に形成され、前記上部電極と電気的に接続し、前記上部電極よりも厚みが大きい引き出し電極を有し、
前記引き出し電極は、前記一方の端部を跨ぐように前記開口部の内側の領域から外側の領域にわたって設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
アクチュエータの駆動源として圧電素子を用いる技術が既に知られており、薄膜圧電体を用いてインクジェットアクチュエータを構成する技術がある。
【0003】
薄膜圧電体を用いた圧電体アクチュエータでは、圧電素子の駆動により圧力発生室(液室などとも称する)の液体を吐出している。従来技術では、圧力発生室の開口部と非開口部の境界部分で応力が集中し、圧電素子にクラックが発生しやすいという問題があった。特に、応力が強くかかりやすい長手方向に対してクラックが発生しやすい。
【0004】
特許文献1、2には、アクチュエータの構成膜に対する駆動時負荷応力を低下させる目的で、上部電極端部に対応する下部電極に開口を設けることが開示されている。また、特許文献3には、アクチュエータの構成膜に対する駆動時負荷応力を低下させる目的で、液室端部の下部電極を補足することが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~3では、圧力発生室の端部の圧電体の負荷応力による破壊に対して対策が行えておらず、境界部分でのクラックの防止が十分ではなかった。そのため、圧電素子の耐久性を向上させることが求められている。
【0006】
そこで本発明は、圧電素子の耐久性を向上させた圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の圧電アクチュエータは、
開口部を有する基板と、
前記基板の一の面上に形成され、前記開口部を含む領域に形成される振動板と、
前記振動板上であって前記基板側と反対側に、下部電極、圧電体及び上部電極が順次積層されてなる圧電素子と、を備え、
前記圧電素子は、該圧電素子の積層方向から見て、前記開口部の内側の領域から外側の領域に延伸され設けられた部分を有し、この部分における前記開口部の内側の領域から外側の領域に向かう方向を第1の方向とし、
前記下部電極は、前記積層方向から見て、前記開口部の前記第1の方向における少なくとも一方の端部において、当該端部に沿った方向である第2の方向において互いに離間する複数の第1の下部電極分割部を含む
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、圧電素子の耐久性を向上させた圧電アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドの一例における長手方向に沿った断面概略図である。
本発明に係る圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドの一例における短手方向に沿った断面概略図である。
本発明に係る圧電アクチュエータの一例における要部平面概略図(a)、(b)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの一例における要部平面概略図(a)~(d)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの一例における短手方向に沿った他の要部断面概略図(a)及びその要部拡大概略図(b)である。
比較例に係る圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドにおける長手方向に沿った断面概略図である。
比較例に係る圧電アクチュエータにおける短手方向に沿った要部断面概略図である。
比較例に係る圧電アクチュエータにおける要部平面概略図である。
比較例に係る圧電アクチュエータにおける短手方向に沿った他の要部断面概略図である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図である。
第1の下部電極開口部等のラウンド形状を説明するための平面概略図(a)~(c)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における短手方向に沿った他の要部断面概略図であり、Lとxの関係を説明するための図(a)、(b)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)、(b)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)~(c)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)、その拡大図(b)及び開口総長を模式的に説明する図(c)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)及び開口総長を模式的に説明する図(b)である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)及び(b)並びに短手方向に沿った要部断面概略図(c)であり、上部電極開口部の一例を説明するための図である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図(a)及び短手方向に沿った要部断面概略図(b)であり、上部電極開口部の他の例を説明するための図である。
本発明に係る圧電アクチュエータの他の例における要部平面概略図であり、引き出し電極の形状の一例を説明するための図である。
本発明に係る液体吐出装置の一例を示す斜視概略図である。
本発明に係る液体吐出装置の一例を示す側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社リコー
箔押し装置
13日前
株式会社リコー
高分子材料
20日前
株式会社リコー
測距システム
20日前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
19日前
株式会社リコー
画像形成装置
14日前
株式会社リコー
画像形成装置
19日前
株式会社リコー
画像読取装置
1か月前
株式会社リコー
液体吐出装置
13日前
株式会社リコー
画像形成装置
13日前
株式会社リコー
画像形成装置
7日前
株式会社リコー
服薬支援装置
20日前
株式会社リコー
画像読取装置
19日前
株式会社リコー
画像形成装置
5日前
株式会社リコー
画像形成システム
25日前
株式会社リコー
画像形成システム
1か月前
株式会社リコー
検査方法及び塗装装置
1か月前
株式会社リコー
コネクタ、及び、機器
13日前
株式会社リコー
画像形成装置及び検査台
5日前
株式会社リコー
乾燥装置及び液体吐出装置
12日前
株式会社リコー
搬送装置及び画像形成装置
20日前
株式会社リコー
搬送装置及び画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
液体吐出装置及び印刷方法
26日前
株式会社リコー
転写装置及び画像形成装置
7日前
株式会社リコー
シート積載装置及び印刷装置
26日前
株式会社リコー
光照射装置及び画像投射装置
12日前
株式会社リコー
媒体搬送装置及び画像形成装置
14日前
株式会社リコー
粉体収容容器及び画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
液滴吐出装置及び画像形成装置
26日前
株式会社リコー
媒体搬送装置及び画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置及び塗膜調整方法
25日前
株式会社リコー
画像読取装置および画像形成装置
12日前
株式会社リコー
投受光装置、および測距システム
20日前
株式会社リコー
画像形成装置及びトナー回収方法
19日前
株式会社リコー
シート搬送装置及び画像形成装置
26日前
株式会社リコー
画像読取装置および画像読取方法
14日前
続きを見る