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公開番号2024136107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047085
出願日2023-03-23
発明の名称感知センサ
出願人日本電波工業株式会社
代理人弁理士法人弥生特許事務所
主分類G01N 5/02 20060101AFI20240927BHJP(測定;試験)
要約【課題】周波数変化を利用して試料液中の感知対象物を検知する感知センサの圧電振動子について、歪みを抑制すると共に搭載される基板との接続強度を高くする。
【解決手段】本開示の圧電センサは、感知対象物を吸着させる吸着層を備えた圧電振動子と、振動領域の下方に空間を形成するための凹部を一面に備える基板と、電極端子を発振回路に接続するために基板の一面に形成される導電性のパターンと、圧電振動子を基板の一面に向けて押圧する押圧部と、圧電振動子を挟んで押圧部に対向するように基板の一面に設けられ、導電性のパターンから前記電極端子が離隔するように圧電振動子における振動領域に対して周縁側寄りの位置を支持する突部と、圧電振動子の一面から他面に亘ると共に、導電性のパターンと電極端子との間に介在する導電性接続部材と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
圧電振動子を用いて試料液中の感知対象物を感知する感知センサにおいて、
圧電片と、当該圧電片の上面及び下面に対向配置されて当該圧電片に振動領域を形成するように設けられた励振電極と、前記圧電片の周縁部に形成されて前記励振電極とそれぞれ電気的に接続された電極端子と、前記上面に配置された前記励振電極の表面に設けられ、前記試料液中の感知対象物を吸着させる吸着層と、を備えた圧電振動子と、
前記振動領域の下方に空間を形成するための凹部を一面に備える基板と、
前記電極端子を発振回路に接続するために前記基板の一面に形成される導電性のパターンと、
前記圧電振動子を前記基板の一面に向けて押圧する押圧部と、
前記圧電振動子を挟んで前記押圧部に対向するように前記基板の一面に設けられ、前記導電性のパターンから前記電極端子が離隔するように前記圧電振動子における前記振動領域に対して周縁側寄りの位置を支持する突部と、
前記圧電振動子の一面から他面に亘ると共に、前記導電性のパターンと前記電極端子との間に介在する導電性接続部材と、
を備える感知センサ。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記突部は、金属層と、前記金属層を被覆し、当該金属層とは異なる材質からなる被覆層と、により構成される請求項1記載の感知センサ。
【請求項3】
前記被覆層はレジストである請求項2記載の感知センサ。
【請求項4】
前記突部は前記圧電振動子の下面において前記励振電極よりも当該圧電振動子の周縁側に形成される導電性のパターンに重ならず、前記凹部の周縁部に沿って設けられる請求項1記載の感知センサ。
【請求項5】
前記電極端子と前記導電性のパターンとの間隙の高さは、20μm以下である請求項1記載の感知センサ。
【請求項6】
前記圧電振動子に供給される試料液が流れる空間を形成するための流路形成部材が設けられ、
前記押圧部は前記流路形成部材に設けられ、前記振動領域を囲う請求項1記載の感知センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、試料液中の感知対象物を圧電振動子に吸着させて検知する感知センサに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
試料液中の感知対象物を感知するにあたって、QCM(Quartz Crystal Microbalance)を利用した感知センサが知られている(例えば特許文献1)。QCMは励振電極の表面に感知対象物を吸着する吸着層が設けられた水晶振動子を用い、試料溶液中の感知対象物の吸着による質量負荷を、水晶振動子の周波数の変化として捉えて、感知対象物の検出、定量を行うものである。
【0003】
ここで水晶振動子の表面に試料溶液を供給するにあたって、水晶振動子の表面に試料液を供給する空間を形成するため、水晶振動子の表面を囲む隙間を形成する部材を水晶振動子に押し当てている(例えば特許文献2)。このとき部材を押し当てる圧力が大きいと水晶振動子に機械的な歪みが生じ、水晶振動子の周波数特性が劣化してしまうおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005―064821号公報
特開2009-162523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、周波数変化を利用して試料液中の感知対象物を検知する感知センサにおいて、圧電振動子の歪みを抑制すると共に、圧電振動子と圧電振動子が設けられる基板との接続強度を高くすることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る感知センサは、圧電振動子を用いて試料液中の感知対象物を感知するものであって、
圧電片と、当該圧電片の上面及び下面に対向配置されて当該圧電片に振動領域を形成するように設けられた励振電極と、前記圧電片の周縁部に形成されて前記励振電極とそれぞれ電気的に接続された電極端子と、前記上面に配置された前記励振電極の表面に設けられ、前記試料液中の感知対象物を吸着させる吸着層と、を備えた圧電振動子と、
前記振動領域の下方に空間を形成するための凹部を一面に備える基板と、
前記電極端子を発振回路に接続するために前記基板の一面に形成される導電性のパターンと、
前記圧電振動子を前記基板の一面に向けて押圧する押圧部と、
前記圧電振動子を挟んで前記押圧部に対向するように前記基板の一面に設けられ、前記導電性のパターンから前記電極端子が離隔するように前記圧電振動子における前記振動領域に対して周縁側寄りの位置を支持する突部と、
前記圧電振動子の一面から他面に亘ると共に、前記導電性のパターンと前記電極端子との間に介在する導電性接続部材と、を備えている。
【0007】
上述の感知センサは、以下の構成を備えていてもよい。
(a)前記突部は、金属層と、前記金属層を被覆し、当該金属層とは異なる材質からなる被覆層と、により構成されること。
(b)前記被覆層はレジストである。
(c)前記突部は前記圧電振動子の下面において前記励振電極よりも当該圧電振動子の周縁側に形成される導電性のパターンに重ならず、前記凹部の周縁部に沿って設けられること。
(d)前記電極端子と前記導電性のパターンとの間隙の高さは、20μm以下であること。
(e)前記圧電振動子に供給される試料液が流れる空間を形成するための流路形成部材が設けられ、前記押圧部は前記流路形成部材に設けられ、前記振動領域を囲うこと。
【発明の効果】
【0008】
本発明の感知センサによれば、圧電振動子を基板に向けて押圧する押圧部に対向するように、圧電振動子の振動領域に対して周縁側寄りの位置を支持する突部が、基板に設けられる。この突部は、基板の導電性のパターンから圧電振動子の電極端子を離隔させ、圧電振動子の一面から他面に亘ると共に、導電性のパターンと電極端子との間に介在する導電性接続部材が設けられる。それによって圧電振動子の歪みの発生を抑えると共に、導電性のパターンと電極端子との接合強度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態に係る感知センサを用いた感知装置の斜視図である。
前記感知センサの分解斜視図である。
前記感知センサに用いられる配線基板の一部の平面図である。
前記感知センサに用いられる水晶振動子の上面側及び下面側を示す図である。
前記感知センサの縦断正面図である。
前記感知装置の概略構成図である。
前記感知センサの比較例を示す断面図である。
比較例に係る感知センサに配置したシリコーン部材による影響を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
先ず、実施の形態に係る感知センサ1を用いた感知装置2について説明する。感知装置2は、マイクロ流体チップを利用して例えば人間の鼻腔の拭い液から得られた試料液を取り込んで感知対象物であるウイルスなどの抗原の有無を検出し、人間のウイルスの感染の有無を判定することができるように構成されている。図1の外観斜視図に示すように、感知装置2は、本体部12と、感知センサ1と、を備えている。感知センサ1は、本体部12に形成された差込口17に着脱自在に接続される。本体部12の上面には、例えば液晶表示画面により構成される表示部16が設けられている。表示部16は、例えば本体部12内に設けられた制御部100による出力周波数あるいは、周波数の変化分等の測定結果もしくは、ウイルスの検出の有無等を表示する。
(【0011】以降は省略されています)

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