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公開番号2024129989
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039440
出願日2023-03-14
発明の名称部分放電検出システム
出願人四日市電機株式会社
代理人個人
主分類G01R 31/12 20200101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】 部分放電を検出する部分放電検出センサの電量消費を抑える。
【解決手段】 電力ケーブル10などの電気設備の表面に、部分放電を検出するための検出センサ100を複数貼付する。それぞれの検出センサ100には、中継器20に検出結果を無線通信するための回路が組み込まれており、検出結果は、中継器20を介して解析装置200に送信される。ここで、部分放電は非常に高周波であるため、検出センサ100の信号を全て中継器20に送信してしまうと、通信のための消費電力が多大となる。これを抑制するため、検出センサ100には、検出信号を所定の検出区間に分割した上で、複数の検出区間の時間軸を合わせて重畳または加算する回路を備えている。こうすることで、検出センサ100から中継器20に送信する信号の量を抑制することができ、消費電力を抑制することができる。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
交流用の電気設備の絶縁部分に生じる部分放電を検出する部分放電検出センサであって、
前記部分放電を検出する電極と、
前記電極の検出信号を、前記電気設備の電源電圧の周期に応じて定められた所定長さの所定数の検出区間に分割し、各検出区間の開始時刻を基準として時間軸を合わせて、重畳または加算する検出信号処理部と、
該処理された結果を無線で送信する無線通信回路とを備える部分放電検出センサ。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
請求項1記載の部分放電検出センサであって、
前記電極で検出される検出信号の周波数を、5~35MHzに同調する変換回路を備える部分放電検出センサ。
【請求項3】
請求項1記載の部分放電検出センサであって、
前記電極で検出される検出信号の周波数を、50または60Hzに同調することで前記検出区間を規定する同期信号を生成する同期回路を備え、
前記検出信号処理部は、前記同期信号に基づいて前記検出区間を設定する部分放電検出センサ。
【請求項4】
請求項1記載の部分放電検出センサであって、
前記検出信号処理部は、前記検出区間をさらに所定数の小区間に分割し、前記検出信号に基づいて前記小区間ごとの検出値を求め、前記各検出区間の該検出値を加算する部分放電検出センサ。
【請求項5】
請求項1記載の部分放電検出センサであって、
前記電気設備は、導体を絶縁性の外装で被覆した電力ケーブルであり、
前記電極は、前記外装の外側に貼付する導電体で形成された箔である部分放電検出センサ。
【請求項6】
交流用の電気設備の絶縁部分に生じる部分放電を検出する部分放電検出システムであって、
前記電気設備に取り付けられた複数の請求項1~5いずれか記載の部分放電検出センサと、
前記電気設備における部分放電の発生を管理する解析装置と、
複数の前記部分放電検出センサからの無線通信を、前記解析装置に中継する中継器とを備え、
複数の前記部分放電検出センサから前記中継器への無線通信のタイミングが、少なくとも一部はずらして設定されている部分放電検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力ケーブルなどの電気設備で生じる部分放電を検出する技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電力ケーブルなどの電気設備では、電力ケーブルの外装その他種々の部位が、適宜、絶縁材料によって絶縁されている。この絶縁材料に経年劣化や損傷が生じると、それらの部位に、部分的な電界集中によって、パルス状の微弱な放電が生じることがある。電気設備を適切な状態に保つためには、この部分放電を検出し、早期にメンテナンスを図ることが好ましい。
特許文献1は、電力ケーブルの部分放電を検出するためのセンサとして、電力ケーブルの遮蔽導体の外側に高誘電体層を介して電極を取り付ける技術を開示している。かかる方法で検出された信号は、無線通信でサーバ等に通信する手段がとられることが多い。この場合の通信量を抑制するための技術として、特許文献2は、センサで検出したデータを、複数の帯域に分解し、それぞれをダウンサンプリングする技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-178803号公報
特開2021-110746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、部分放電は、非常に高周波のパルスとなる。これを捉えられるように常にモニタしようとすれば、同じく高周波のサンプリングが必要となり、無線の通信量が膨大となってしまう。これは、無線通信のトラフィックの増大を招くとともに、無線通信のための電力消費が大きくなるという課題を招く。電力ケーブルの部分放電を検出するためには、電力ケーブルに複数のセンサを取り付ける必要があるため、上述した課題は、一層、顕著となってしまう。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされてものであり、部分放電の検出結果を無線通信する部分放電検出システムにおいて、無線通信のトラフィックおよび電力消費を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
交流用の電気設備の絶縁部分に生じる部分放電を検出する部分放電検出センサであって、
前記部分放電を検出する電極と、
前記電極の検出信号を、前記電気設備の電源電圧の周期に応じて定められた所定長さの所定数の検出区間に分割し、各検出区間の開始時刻を基準として時間軸を合わせて、重畳または加算する検出信号処理部と、
該処理された結果を無線で送信する無線通信回路とを備える部分放電検出センサと構成することができる。
【0006】
本発明では、検出信号を検出区間に区分、即ち分断する。そして、各検出区間の検出信号を、開始時刻を基準として時間軸を合わせる。つまり、開始時刻を時刻0とする相対時間に置き換える。その上で、所定数の検出区間の検出信号を重畳または加算するのである。こうすることによって、所定数分の検出区間の検出信号を、一つの検出区間分の検出信号にまとめることができる。従って、無線通信を行う場合に、通信のトラフィックを抑制することができ、また、通信に伴う消費電力を抑制することができる。
【0007】
本発明は電力ケーブル、配電盤など種々の電気設備を対象とすることができる。
本発明において、検出区間の長さは、任意に設定可能である。部分放電は、電源電圧の周期に同期して発生することが多いから、検出区間の長さは、電源電圧に同期して設定することが好ましい。
重畳または加算する検出区間の数も任意に設定可能である。この数を多くすれば、トラフィックおよび消費電力の抑制に寄与する一方、送信の間隔が開くことになる。かかる影響を考えて、検出区間の数は設定すればよい。
検出信号の処理は、重畳または加算のいずれを採用してもよい。検出信号を重畳すれば、部分放電を示すパルスの密度が高くなる。また、検出信号を加算すれば、部分放電を示すパルスの検出値が大きくなる。いずれによっても、部分放電を精度良く検出することが可能となる。
【0008】
本発明においては、
前記電極で検出される検出信号の周波数を、5~35MHzに同調する変換回路を備えてもよい。
【0009】
部分放電は、非常に高周波のパルスとなるのが通常である。従って、その検出、検出結果の送信も高い周波数で行う必要があり、消費電力の増大を招くことになる。これに対して、上記態様によれば、変換回路によって検出信号の周波数を低減することができるため、消費電力を抑制することが可能となる。
【0010】
部分放電検出センサで検出される検出信号は、5~35MHzと、50~100MHzにピークを有することが分かっている。消費電力を抑制するために周波数を低減する場合、50~100MHz帯よりは、5~35MHzの方が、より変換しやすい。上記態様によれば、部分放電の周波数を検出するとともに、低周波への変換も効率的に行うことができる利点がある。
(【0011】以降は省略されています)

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