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公開番号2024134430
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044731
出願日2023-03-20
発明の名称正極及び二次電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/131 20100101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池に備えたときに急速充放電性能に優れ、かつ、高電位領域における放電容量の大きい正極及びこれを備える二次電池の提供。
【解決手段】O2型構造の遷移金属酸化物、T#2型構造の遷移金属酸化物、及び、O6型構造の遷移金属酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含む正極活物質Aと、O3型構造の遷移金属酸化物を含む正極活物質Bと、を有する正極、並びに、これを備える二次電池。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
O2型構造の遷移金属酸化物、T#2型構造の遷移金属酸化物、及び、O6型構造の遷移金属酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含む正極活物質Aと、
O3型構造の遷移金属酸化物を含む正極活物質Bと、
を有する正極。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記正極活物質A及び前記正極活物質Bの総モル量に対する、前記正極活物質Aのモル比(A/A+B)は、0.3超え0.7未満である、請求項1に記載の正極。
【請求項3】
前記正極活物質Aは、O2型構造の遷移金属酸化物を含む、請求項1に記載の正極。
【請求項4】
前記正極活物質A及び正極活物質Bは、下記式(1)で表されるリチウム複合酸化物である、請求項1に記載の正極。
式(1):Li

Na

Mn
x-p
Ni
y-q
Co
z-r

p+q+r


(式(1)中、a、b、x、y、z、p、q及びrは、それぞれ0≦a≦1、0≦b≦0.05、x+y+z=1、及び、0≦p+q+r≦0.20の関係を満たし、Mは、Li、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWからなる群より選択される少なくとも1種を表す。)
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の正極を備える二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、正極及び二次電池に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池などの二次電池では、正極活物質として層状の結晶構造を有する遷移金属酸化物(以下、「層状正極活物質」とも称す。)がよく用いられている。
層状正極活物質は、その結晶構造が属する空間群によって大別され、例えば、O2型構造の遷移金属酸化物、O3型構造の遷移金属酸化物、O6型構造の遷移金属酸化物、T#2型構造の遷移金属酸化物、P2型構造の遷移金属酸化物等が挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、「空間群P63/mmcに属するP2構造を有するナトリウム含有遷移金属酸化物を作製するNaドープ前駆体作製工程と、イオン交換法により、前記ナトリウム含有遷移金属酸化物に含まれるナトリウムの少なくとも一部をリチウムに置換するイオン交換工程と、を備え、前記イオン交換工程においてLiイオン源としてヨウ化リチウムを少なくとも用いる、正極活物質の製造方法」が提案されている。
例えば、特許文献2には、「空間群P63/mmcに属するP2構造を有し、かつ、少なくともNa及びMnを含有する遷移金属酸化物を作製するNaドープ前駆体作製工程と、イオン交換法により、前記遷移金属酸化物に含まれるナトリウムの少なくとも一部をリチウムに置換するイオン交換工程と、を備え、前記遷移金属複合酸化物は、さらにAl、Fe、Ca、Ti、Cr、Cu、Zn、Nb、及びMoからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含み、電荷中性条件が保たれていない組成を有する、正極活物質の製造方法」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-068555号公報
特開2021-068556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
種々の層状正極活物質の中でも、O2型構造の遷移金属酸化物は、高電位まで安定であるため、これを含む正極を備える二次電池としたときに、高電位領域(例えば、2.0~-4.8Vの範囲)における充放電においても、放電容量が大きい傾向にある。そのため、近年では、従来広く用いられているO3型構造の遷移金属酸化物に代えて、O2型構造の遷移金属酸化物を正極活物質に用いた電池開発が盛んである。
しかしながら、O2型構造の遷移金属酸化物は、従来のO3型構造の遷移金属酸化物等に比べて、リチウムイオン等のイオン源の拡散に対する活性化エネルギーが高く、拡散係数が小さい傾向にある。そのため、リチウムイオン等のイオン源が正極活物質内部における拡散速度が遅く、急速充放電性能が低い傾向にあった。
【0006】
そこで本開示では、上記事情に鑑み、電池に備えたときに急速充放電性能に優れ、かつ、高電位領域における放電容量の大きい正極及びこれを備える二次電池を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段には、以下の手段が含まれる。
<1> O2型構造の遷移金属酸化物、T#2型構造の遷移金属酸化物、及び、O6型構造の遷移金属酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含む正極活物質Aと、
O3型構造の遷移金属酸化物を含む正極活物質Bと、
を有する正極。
<2> 前記正極活物質A及び前記正極活物質Bの総モル量に対する、前記正極活物質Aのモル比(A/A+B)は、0.3超え0.7未満である、前記<1>に記載の正極。
<3> 前記正極活物質Aは、O2型構造の遷移金属酸化物を含む、前記<1>又は<2>に記載の正極。
<4> 前記正極活物質A及び正極活物質Bは、下記式(1)で表されるリチウム複合酸化物である、前記<1>~<3>のいずれか1つに記載の正極。
式(1):Li

Na

Mn
x-p
Ni
y-q
Co
z-r

p+q+r


(式(1)中、a、b、x、y、z、p、q及びrは、それぞれ0≦a≦1、0≦b≦0.05、x+y+z=1、及び、0≦p+q+r≦0.20の関係を満たし、Mは、Li、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWからなる群より選択される少なくとも1種を表す。)
<5> 前記<1>~<4>のいずれか1項に記載の正極を備える二次電池。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、急速放充電性能に優れ、かつ、高電位領域における放電容量の大きい電池が得られる正極及び電池が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例である実施形態について説明する。これらの説明および実施例は、実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
<正極>
本開示に係る正極は、O2型構造の遷移金属酸化物、T#2型構造の遷移金属酸化物、及び、O6型構造の遷移金属酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含む正極活物質Aと、O3型構造の遷移金属酸化物を含む正極活物質Bと、を有する正極である。
(【0011】以降は省略されています)

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