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公開番号2024134281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044503
出願日2023-03-20
発明の名称二次電池用の電解質複合体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 10/0566 20100101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】二次電池用の電解質複合体の改良により、二次電池の性能をより高める。
【解決手段】多孔質構造体と、電解質と、を有し、前記電解質の一部又は全部は、前記多孔質構造体の細孔中に位置し、下記測定方法Aにより測定される前記細孔の開口径Rは、前記電解質を構成する物質の最大長さLと同等以上である、二次電池用の電解質複合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質構造体と、電解質と、を有し、
前記電解質の一部又は全部は、前記多孔質構造体の細孔中に位置し、
下記測定方法Aにより測定される前記細孔の開口径Rは、前記電解質を構成する物質の最大長さLと同等以上である、二次電池用の電解質複合体。
≪測定方法A≫
原子分解能分析電子顕微鏡を用いて、加速電圧200KVで観察する。観察した画像の任意の点から直線の仮想線を1本引く。仮想線は、無作為の10個の開口部を通るようにする。仮想線上の10個の開口部の開口径を測定し、その平均値を開口径R1とする。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記多孔質構造体は、金属有機構造体である、請求項1に記載の二次電池用の電解質複合体。
【請求項3】
前記多孔質構造体に対して、前記細孔の体積占有率は20体積%以上である、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。
【請求項4】
下記測定方法Bで測定される前記細孔の直径Dは、前記開口径Rと同等以上である、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。
≪測定方法B≫
比表面積・細孔径分布測定装置を用いて細孔の直径を測定し、Barrett-Joyner-Halenda法で平均値を求めて、細孔の直径Dとする。
【請求項5】
前記多孔質構造体のBET比表面積は、100~5000m

/gである、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。
【請求項6】
空気中での熱分解温度は、250℃以上である、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。
【請求項7】
前記電解質は、電子の受け渡しを行う金属イオンを含む金属塩を含み、
前記金属塩の含有量は、前記多孔質構造体100質量部に対して、1~400質量部である、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。
【請求項8】
前記電解質は、電子の受け渡しを行う金属イオンを含む金属塩と、陰イオンとを含む、請求項1又は2に記載の二次電池用の電解質複合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用の電解質複合体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラル実現に向けて、各国における自動車排ガスへの規制が一段と厳しくなっており、自動車の電動化が世界的な潮流になっている。電気自動車のさらなる普及を図るには、航続距離アップ、安全性アップ、低コスト化、快速充電が課題である。これらの課題の解決策として、二次電池の性能向上が挙げられる。
性能向上を図った二次電池として、固体電池がある。固体電池の性能は、固体電解質に大きく影響を受ける。
例えば、特許文献1には、一次粒子の平均粒径が特定の範囲である多孔質性高分子の結晶粒子と、多孔質性高分子の細孔内に保持された第一のイオン液体とを有するイオン伝導性複合体が提案されている。特許文献1の発明によれば、イオン導電性の向上が図られている。
特許文献2には、複数の多孔性配位高分子で構成された絶縁性の構造体と、多孔性配位高分子の細孔内に保持されたイオン液体とを有し、構造体の粒子間の空隙の一部にイオン導電性物質を有する多孔性配位高分子-イオン複合体が提案されている。特許文献2の発明によれば、電気化学デバイスを安全かつ広い温度域で動作可能とすることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6369940号公報
特許第5924627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、二次電池には、性能の向上が求められている。
本発明は、二次電池の性能をより高められる二次電池用の電解質複合体を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の態様を有する。
<1>
多孔質構造体と、電解質と、を有し、
前記電解質の一部又は全部は、前記多孔質構造体の細孔中に位置し、
下記測定方法Aにより測定される前記細孔の開口径Rは、前記電解質を構成する物質の最大長さLと同等以上である、二次電池用の電解質複合体。
≪測定方法A≫
原子分解能分析電子顕微鏡を用いて、加速電圧200KVで観察する。観察した画像の任意の点から直線の仮想線を1本引く。仮想線は、無作為の10個の開口部を通るようにする。仮想線上の10個の開口部の開口径を測定し、その平均値を開口径R1とする。
<2>
前記多孔質構造体は、金属有機構造体である、<1>に記載の二次電池用の電解質複合体。
<3>
前記多孔質構造体に対して、前記細孔の体積占有率は30体積%以上である、<1>又は<2>に記載の二次電池用の電解質複合体。
<4>
下記測定方法Bで測定される前記細孔の直径Dは、前記開口径Rと同等以上である、<>~<3>のいずれかに記載の二次電池用の電解質複合体。
≪測定方法B≫
比表面積・細孔径分布測定装置を用いて細孔の直径を測定し、Barrett-Joyner-Halenda法で平均値を求めて、細孔の直径Dとする。
<5>
前記多孔質構造体のBET比表面積は、100~5000m

/gである、<1>~<4>のいずれかに記載の二次電池用の電解質複合体。
<6>
空気中での熱分解温度は、250℃以上である、<1>~<5>のいずれかに記載の二次電池用の電解質複合体。
<7>
前記電解質は、電子の受け渡しを行う金属イオンを含む金属塩を含み、
前記金属塩の含有量は、前記多孔質構造体100質量部に対して、1~400質量部である、<1>~<6>のいずれかに記載の二次電池用の電解質複合体。
<8>
前記電解質は、電子の受け渡しを行う金属イオンを含む金属塩と、陰イオンとを含む、<1>~<7>のいずれかに記載の二次電池用の電解質複合体。
【発明の効果】
【0006】
本発明の二次電池用の電解質複合体によれば、二次電池の性能をより高められる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
多孔質構造体2の結晶構造を粉末X線回折法で解析した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び特許請求の範囲において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載した数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0009】
(電解質複合体)
本発明の二次電池用の電解質複合体(以下、単に「電解質複合体」ということがある)は、多孔質構造体と電解質とを有する。電解質の一部又は全部は、多孔質構造体の細孔中に位置している。
電解質複合体は、例えば、二次電池の電極層、電解質層等に適用される。
電解質は、液体でもよいし、溶液でもよい。溶液は、溶質が溶媒に溶解した液体である。なお、液体又は溶液には、ゲルも含まれるものとする。
二次電池の種類は特に限定されず、例えば、リチウムイオンバッテリー、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等が例示される。
【0010】
<多孔質構造体>
多孔質構造体は、2以上の細孔を有する。多孔質構造体の細孔は、ケージ型でもよいし、チャンネル型でもよい。
多孔質構造体の細孔の開口径Rは、電解質を構成する物質の最大長さLと同等以上である。開口径Rが最大長さLと同等以上であると、細孔への電解質の出入りが円滑となり、電解質がより早く拡散する。このため、プロトンのやり取りが円滑になり、二次電池の性能をより高められる。「最大長さ」は、対象物質における最も長い距離である。
多孔質構造体の開口径Rは、下記測定方法Aにより測定される。
(【0011】以降は省略されています)

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