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公開番号2024134360
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044619
出願日2023-03-20
発明の名称真空バルブの接合構造、及び真空バルブ
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類H01H 33/664 20060101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 低コストな接合層を用いた真空バルブの接合構造を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、真空バルブの接合構造は、第1接合領域が設けられた第1母材と、第1接合領域と対向して配置された第2接合領域が設けられた第2母材と、第1接合領域と第2接合領域とを接合する接合層とを含み、第1母材は接点、第2母材は通電軸であり、接合層は、第1液相線温度を有し、第1接合領域の第1部分と第2接合領域の第2部分とを接合する第1接合部と、第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有し、第1接合領域の第1部分とは異なる第3部分と第2接合領域の第2部分とは異なる第4部分とを接合する第2接合部とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1接合領域が設けられた第1母材と、
前記第1接合領域と対向して配置された第2接合領域が設けられた第2母材と、
前記第1接合領域と前記第2接合領域とを接合する第1接合層とを含み、
前記第1母材は接点、前記第2母材は通電軸であり、
前記第1接合層は、第1液相線温度を有し、前記第1接合領域の第1部分と前記第2接合領域の第2部分とを接合する第1接合部と、前記第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有し、前記第1接合領域の前記第1部分とは異なる第3部分と前記第2接合領域の前記第2部分とは異なる第4部分とを接合する第2接合部とを含むことを特徴とする真空バルブの接合構造。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1接合部と前記第2接合部との間の少なくとも一部を遮蔽する構造をさらに含む請求項1に記載の真空バルブの接合構造。
【請求項3】
前記遮蔽する構造は、前記第1接合領域と前記第2接合領域のうち少なくとも一方に設けられたスリットである請求項2に記載の真空バルブの接合構造。
【請求項4】
前記接合層は、前記第1接合部と前記第2接合部との間に、前記第1接合部及び前記第2接合部の組成とは異なる組成を有する第3接合部をさらに含む請求項1に記載の真空バルブの接合構造。
【請求項5】
前記第3接合部は、傾斜組成を有し、前記第1接合部の組成から前記第2接合部の組成へ連続的に変化する請求項4に記載の真空バルブの接合構造。
【請求項6】
両端に開口端を有する絶縁容器と、
前記開口端に接合された一対の封着金具を備えた真空容器と、
前記真空容器に切離可能に設けられた一対の電極とを備えた真空バルブであって、
少なくとも一方の前記電極は、
第1接合領域が設けられた第1母材と、
前記第1接合領域と対向して配置された第2接合領域が設けられた第2母材と、
前記第1接合領域と前記第2接合領域とを接合する第1固相温度を有する第1接合層とを含む真空バルブの接合構造を含み、
前記第1母材は接点、前記第2母材は通電軸であり、
前記第1接合層は、第1液相線温度を有し、前記第1接合領域の第1部分と前記第2接合領域の第2部分とを接合する第1接合部と、前記第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有し、前記第1接合領域の前記第1部分とは異なる第3部分と前記第2接合領域の前記第2部分とは異なる第4部分とを接合する第2接合部とを含むことを特徴とする真空バルブ。
【請求項7】
前記第1接合層は、第1固相温度を有し、前記真空容器は、前記絶縁容器の両端と一対の封着金具との間に、第1液相線温度を有する第2接合層を含み、前記第2接合層の前記第1液相線温度は、前記第1接合層の前記第1固相線温度以下である請求項6に記載の真空バルブ。
【請求項8】
前記第1接合部と前記第2接合部との間の少なくとも一部を遮蔽する構造をさらに含む請求項6に記載の真空バルブ。
【請求項9】
前記遮蔽する構造は、前記第1接合領域と前記第2接合領域のうち少なくとも一方に設けられたスリットである請求項8に記載の真空バルブ。
【請求項10】
前記第1接合層は、前記第1接合部と前記第2接合部との間に、前記第1接合部及び前記第2接合部の組成とは異なる組成を有する第3接合部をさらに含む請求項6に記載の真空バルブ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、真空バルブの接合構造、及び真空バルブに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
真空容器の製作には金属同士を接合するためのろう付けプロセスが用いられる。一部の真空容器においては複雑な内部構造を実現するために、多段ろう付けプロセスが適用される。多段ろう付けプロセスでは、融点の異なる二種類のろう材を用いることを特徴としており、まず、融点の高いろう材で真空容器内の部品例えば接点と通電軸を接合し、後工程で融点の低いろう材を用いて例えばセラミック容器と封着金具などの封着を行う。また、通電を伴う真空機器の場合、ろう材は電気抵抗が低い貴金属ろうが用いられることが一般的であり、特に高融点ろう材としてはパラジウムを含むろう材を用いることが多い。一方で低コスト化のためにはこれらの貴金属の使用量を低減することが求められている。貴金属を含まない高融点ろう材は一般に電気伝導度が悪く、常時通電するような環境においては電気的な損失が課題となりうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5668123号公報
特許第5350317号公報
特許第6187189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、低コストな接合層を用いた真空バルブの接合構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、第1接合領域が設けられた第1母材と、
前記第1接合領域と対向して配置された第2接合領域が設けられた第2母材と、
前記第1接合領域と前記第2接合領域とを接合する第1接合層とを含み、
前記第1母材は接点、前記第2母材は通電軸であり、
前記第1接合層は、第1液相線温度を有し、前記第1接合領域の第1部分と前記第2接合領域の第2部分とを接合する第1接合部と、前記第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有し、前記第1接合領域の前記第1部分とは異なる第3部分と前記第2接合領域の前記第2部分とは異なる第4部分とを接合する第2接合部とを含むことを特徴とする真空バルブの接合構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態に係る真空バルブの接合構造の一例を表す模式的な断面図である。
実施形態に係る真空バルブの構成を表す縦断面図である。
実施形態に係る真空バルブの接合構造の他の一例を表す模式的な断面図である。
実施例1に係る真空バルブの接合構造を表す模式的な断面図である。
実施例2に係る真空バルブの接合構造を表す模式的な断面図である。
実施例3に係る真空バルブの接合構造を表す模式的な断面図である。
図6の一部に関する電子顕微鏡写真である。
図6の他の一部に関する電子顕微鏡写真である。
Cu-Ag系平衡状態図である。
実施例4に係る真空バルブの接合構造を表す模式的な断面図である。
図10の一部を拡大して模式的に表す断面図である。
Cu-Bi系平衡状態図である。
Cu-Zn系平衡状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
第1実施形態に係る真空バルブの接合構造は、第1接合領域が設けられた第1母材と、第1接合領域と対向して配置された第2接合領域が設けられた第2母材と、第1接合領域と第2接合領域とを接合する第1接合層とを含む。第1母材は接点、第2母材は通電軸にすることができる。
第1接合層は、第1液相線温度を有する第1接合部と、第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有する第2接合部とを含む。第1接合部は、第1接合領域の第1部分と第2接合領域の第2部分とを接合する。第2接合部は、第1接合領域の第1部分とは異なる第3部分と、第2接合領域の第2部分とは異なる第4部分とを接合する。
【0008】
また、第2実施形態に係る真空バルブは、上記接合構造を用いた真空バルブであって、
両端に開口端を有する絶縁容器と、開口端に第2接合層により接合された一対の封着金具を備えた真空容器と、真空容器に切離可能に設けられた一対の電極とを含み、少なくとも一方の電極は、上記第1実施形態に係る真空バルブの接合構造を含む。
第1接合層は、第1実施形態にかかる真空バルブの接合構造の作成工程で、1段目の接合(ろう付け)により設けられる。第2接合層は、第1接合層を含む真空バルブの接合構造を封入して絶縁容器開口端を封着金具で封止する工程で、2段目の接合(ろう付け)により設けられる。このように、第1接合層は、真空バルブを作成する際に少なくとも2段の接合(多段ろう付け)に供され、高温に晒される。
第1接合層の第1接合部及び第2接合部には、ろう材を用いることができる。液相線温度が低い第1接合部は、導電率が高い傾向があるが、高温では溶けやすい。一方、液相線温度が高い第2接合部は、高温では溶けにくいが電気抵抗が高い傾向がある。

【0009】
第1実施形態及び第2実施形態によれば、第1液相線温度を有する第1接合部と、第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有する第2接合部とを含む第1接合層を用いて、第1接合部で、第1接合領域の第1部分と第2接合領域の第2部分とを接合し、第2接合部で、第1接合領域の第1部分とは異なる第3部分と、第2接合領域の第2部分とは異なる第4部分とを接合することにより、高温例えば2段目の接合の温度における第1接合層の溶け落ちを第2接合部で防止し、第1接合層の抵抗値の増加を第1接合部で防ぐことができる。
【0010】
このように、実施形態によれば、第1接合層に第1液相線温度を有する第1接合部と、第1液相線温度よりも高い第2液相線温度を有する第2接合部との組み合わせを使用することにより、第1接合層にパラジウムなどの高価な貴金属を含むろう材を使用しなくても、真空バルブの接合構造において低コストで電気伝導度を維持できる。
(【0011】以降は省略されています)

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