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公開番号2024114490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023020292
出願日2023-02-13
発明の名称蓄熱システム
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F28F 9/22 20060101AFI20240816BHJP(熱交換一般)
要約【課題】放熱運転可能時間がより多い蓄熱システムを提供する。
【解決手段】一つの実施形態によれば、蓄熱システムは、蓄熱物質を含み、水平方向に流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う第1蓄熱槽を備える。さらに前記蓄熱システムは、前記第1蓄熱槽と直列に接続され、蓄熱物質を含み、鉛直方向に前記流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う第2蓄熱槽とを備える。さらに前記蓄熱システムは、蓄熱運転時には、前記第1蓄熱槽から流出した前記流体が前記第2蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の上側から下側に前記流体を流通させる。さらに前記蓄熱システムは、放熱運転時には、前記第2蓄熱槽から流出した前記流体が前記第1蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の下側から上側に前記流体を流通させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蓄熱物質を含み、水平方向に流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う第1蓄熱槽と、
前記第1蓄熱槽と直列に接続され、蓄熱物質を含み、鉛直方向に前記流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う第2蓄熱槽とを備え、
蓄熱運転時には、前記第1蓄熱槽から流出した前記流体が前記第2蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の上側から下側に前記流体を流通させ、
放熱運転時には、前記第2蓄熱槽から流出した前記流体が前記第1蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の下側から上側に前記流体を流通させる、
蓄熱システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記蓄熱システムは、前記第1及び第2蓄熱槽を含む複数の蓄熱槽を備え、
前記第2蓄熱槽は、前記複数の蓄熱槽のうち、蓄熱運転時における最下流の蓄熱槽である、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項3】
前記複数の蓄熱槽は、前記第1及び第2蓄熱槽とは異なる第N蓄熱槽(Nは3以上の整数)を含み、
前記第N蓄熱槽は、前記第1及び第2蓄熱槽と直列に接続され、蓄熱物質を含み、水平方向に前記流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う、
請求項2に記載の蓄熱システム。
【請求項4】
前記第2蓄熱槽内に含まれる蓄熱物質の容量は、前記第1蓄熱槽内に含まれる蓄熱物質の容量よりも小さい、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項5】
前記第2蓄熱槽は、下部の側面に、前記流体を流通させる配管を備える、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項6】
前記第2蓄熱槽は、内部に、蓄熱物質に含まれる岩石の落下を防止する岩石受け部品を備える、請求項5に記載の蓄熱システム。
【請求項7】
前記配管は、前記岩石受け部品が設けられる位置よりも下部に設けられる、請求項6に記載の蓄熱システム。
【請求項8】
前記第1蓄熱槽及び前記第2蓄熱槽の出入り口には、開閉によって前記流体の流通を制御する弁が設けられる、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項9】
前記蓄熱システムは、前記弁の開閉を制御する制御部を備える、請求項8に記載の蓄熱システム。
【請求項10】
蓄熱物質を含み、水平方向に流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う複数の第1蓄熱槽であって、前記複数の第1蓄熱槽の各々は、互いに並列に接続された第1から第K群(Kは2以上の整数)のいずれかに含まれる、複数の第1蓄熱槽と、
蓄熱物質を含み、鉛直方向に前記流体を流通させ、蓄熱及び放熱を行う複数の第2蓄熱槽であって、前記複数の第2蓄熱槽の各々は、前記第1から第K群のいずれかに含まれ、同じ群の第1蓄熱槽と直列に接続されている、複数の第2蓄熱槽とを備え、
蓄熱運転時には、各群内で前記第1蓄熱槽から流出した前記流体が前記第2蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の上側から下側に前記流体を流通させ、
放熱運転時には、各群内で前記第2蓄熱槽から流出した前記流体が前記第1蓄熱槽に流入し、前記第2蓄熱槽は、前記鉛直方向の下側から上側に前記流体を流通させる、
蓄熱システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、蓄熱システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギによる発電が増加しており、季節や時間帯によっては、発電量が電力需要より大きくなる地域が発生している。また、季節や時間帯によっては電力需要が大きくなり、発電量が電力需要を満たさず、電力不足となる場合もある。
【0003】
蓄熱システムは、余剰電力を用いて蓄熱槽内の蓄熱物質に蓄熱する。また、蓄熱システムを用いた発電システムとして、電力不足時に、蓄熱された熱を用いて蒸気を発生し、蒸気タービンを回転させ発電機により発電を行うものがある。
【0004】
図5は、第1従来技術の蓄熱システムにおける全体構成図である。
【0005】
第1従来技術における蓄熱システム100は、蓄熱槽1、電気ヒータ2、第1送風機3、第2送風機4、復水ポンプ8、ボイラ9、蒸気タービン10、復水器11及び複数の弁12~15を備える。図5はさらに、蓄熱システム100内を循環する空気5、水6及び蒸気7を示す。図5に示す蓄熱槽1は、その長手方向が水平方向に平行となり、その短手方向が鉛直方向に平行となるように配置されている。
【0006】
電力が余剰である場合、蓄熱システム100は、復水ポンプ8、蒸気タービン10及び第2送風機4を停止し、弁12及び13を開き、弁14及び15を閉じて、余剰電力を用いて電気ヒータ2と第1送風機3とを稼働させる。蓄熱システム100は、第1送風機3により、空気5を電気ヒータ2と蓄熱槽1の間を循環させる。空気5は、電気ヒータ2が発生した熱により加熱され、その熱を蓄熱槽1まで輸送し、蓄熱槽1内の蓄熱物質を加熱する。蓄熱システム100では、このように蓄熱運転が実施される。
【0007】
電力が余剰でない場合、蓄熱システム100は、電気ヒータ2と第1送風機3を停止し、弁12及び13を閉じ、弁14及び15を開いて、復水ポンプ8と第2送風機4を稼働させる。蓄熱システム100は、第2送風機4により空気5を蓄熱槽1とボイラ9との間で循環させる。空気5は、蓄熱槽1の蓄熱物質によって加熱され、その熱をボイラ9まで輸送する。ボイラ9は、復水ポンプ8によって搬入された水6を、空気5からの熱により加熱し、蒸気7を製造し、空気5は温度低下して流出する。蓄熱システム100では、このように放熱運転が実施される。
【0008】
放熱運転では、蓄熱システム100によって製造された蒸気7は、蒸気タービン10内を低温低圧になりながら流通する事で、羽根車である蒸気タービン10を回転駆動させる。蒸気タービン10に機械的に接続された発電機(不図示)を発電する。蒸気タービン10から排出された蒸気7は、復水器11によって海水などの冷却水により冷却され、水に変化する。これにより、蓄熱システム100は、蓄熱槽1内の蓄熱物質に蓄熱されていた熱により、蒸気7を発生し発電する。
【0009】
上述の通り、蓄熱システム100は、電力が余剰となっている時は、電力を使って蓄熱運転を行い、電力が不足している時は、放熱運転によって発電する事で電力調整を行っている。
【0010】
図6は、第1従来技術の蓄熱システムにおける蓄熱槽の模式図である。
(【0011】以降は省略されています)

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