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公開番号2024147267
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023060182
出願日2023-04-03
発明の名称埋込磁石型モータ
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人サトー
主分類H02K 1/276 20220101AFI20241008BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】開放型空隙部を備える構成において、トルクの低下やコストの増加を抑制しつつ、永久磁石の減磁を抑制することができる埋込磁石型モータを提供する。
【解決手段】実施形態による埋込磁石型モータ1は、ロータコア8に設けられた磁石孔11に挿入されている永久磁石9と、磁石孔11からロータコア8の外周面まで繋がっている開放型空隙部18と、永久磁石9の側面に接するとともに、当該側面に、ロータコア8の外周面には繋がっていない閉鎖型空隙部19を形成する磁石保持部20とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ロータコアに設けられた磁石孔に挿入されている永久磁石と、
前記磁石孔から前記ロータコアの外周面まで繋がっている開放型空隙部と、
前記永久磁石の側面に接するとともに、当該側面に、前記ロータコアの外周面には繋がっていない閉鎖型空隙部を形成する磁石保持部と、を備える埋込磁石型モータ。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記磁石保持部は、前記ロータコアの回転中心となる軸方向から見た状態において、前記永久磁石の径方向外側の側面に接している請求項1に記載の埋込磁石型モータ。
【請求項3】
前記永久磁石は、前記ロータコアの回転中心となる軸方向から見た状態において、相対的に短い短手側の側面と、相対的に長い長手側の側面とを有する形状に形成されており、
前記磁石保持部は、前記永久磁石の短手側の側面に接している請求項1または2に記載の埋込磁石型モータ。
【請求項4】
前記永久磁石は、前記ロータコアの径方向に並んで複数設けられており、
前記磁石保持部は、複数の前記永久磁石のうち、少なくとも1つの前記永久磁石に対応して設けられている請求項1または2に記載の埋込磁石型モータ。
【請求項5】
前記磁石保持部は、1つの前記永久磁石の側面に複数の前記閉鎖型空隙部を形成している請求項1または2に記載の埋込磁石型モータ。
【請求項6】
前記磁石保持部は、1つの前記永久磁石の側面に複数設けられている請求項1または2に記載の埋込磁石型モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、埋込磁石型モータに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ロータコアの内部に永久磁石を配置した埋込磁石型モータでは、永久磁石の周辺に磁束を遮断するためのフラックスバリアと呼ばれる空隙部を設けている。その場合、ステータコイルが発生させる逆磁界によって流れる磁束が空隙部を通過する際に、永久磁石の角部内を通過することにより減磁が発生することから、例えば特許文献1のように磁石孔に繋がっている空隙部を一部幅狭に形成したり、特許文献2のように磁石孔の周辺に多数の空隙部を設けたり、非磁性体の樹脂を空隙部に充填したりすることによって減磁を抑制することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-155242号公報
特開2017-123779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、磁束を遮断する観点からすると、磁石孔からロータコアの外周面まで繋がる空隙部を設けることが有意であると考えられる。以下、磁石孔からロータコアの外周面まで繋がる空隙部を、開放型空隙部と称する。
【0005】
しかしながら、開放型空隙部を設ける構成の場合、仮に開放型空隙部の一部を幅狭に形成したとしても、トルクが低下するおそれがある。また、永久磁石の周辺に設ける空隙部の数が多くなると、インダクタンスが低下してトルクが低下するおそれがある。また、空隙部に非磁性体を充填する場合にはコストが増加することになる。
【0006】
本開示は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、開放型空隙部を備える構成において、トルクの低下やコストの増加を抑制しつつ、永久磁石の減磁を抑制することができる埋込磁石型モータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様による埋込磁石型モータは、ロータコアに設けられた磁石孔に挿入されている永久磁石と、磁石孔からロータコアの外周面まで繋がっている開放型空隙部と、永久磁石の側面に接するとともに、当該側面に、ロータコアの外周面には繋がっていない閉鎖型空隙部を形成する磁石保持部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態の埋込磁石型モータを軸方向から見た状態で模式的に示す図
図1のII領域を拡大して示す図
図2のIII領域を拡大して示す図
漏れ磁束の流れを従来構造例と対比させて位示す図
減磁率分布を従来構造例と対比させて示す図
磁石保持部の形状変更例を示す図
保持部角度とトルクおよび減磁率との関係を示す図
保持部角度と磁路との関係を示す図
磁石保持部の他の形状例を示す図その1
磁石保持部の他の形状例を示す図その2
磁石保持部の他の形状例を示す図その3
磁石保持部の他の形状例を示す図その4
磁石保持部の他の形状例を示す図その5
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態の埋込磁石型モータ1は、ステータ2、ロータ3およびシャフト4を備えている。以下、ロータ3の回転軸(J)に沿った方向を軸方向と称し、回転軸(J)周りの方向を周方向と称し、回転軸(J)からロータ3の外周に沿った方向を径方向と称する。これらステータ2およびロータ3は、図示しないケースに収容されており、そのケースには、シャフト4を回転可能に支持するベアリングなどの軸受け部材が設けられている。
【0010】
ステータ2は、所定形状の電磁鋼板を軸方向に積層することによって概ね中空円柱状に形成されているステータコア5、および、図2に示すようにステータコア5の内周面に形成されているスロット6に挿入されているコイル7を備えている。スロット6は、ステータ2の内周面に、軸方向に貫通する状態で、周方向に所定間隔で複数形成されている。コイル7は、例えばエナメル線などの素線をスロット6に巻回することによって、あるいは、素線を予め巻回した状態でスロット6に装着することによってステータコア5に固定されている。なお、コイル7としてバスバーを用いる構成であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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