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公開番号2024169100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023086296
出願日2023-05-25
発明の名称開閉装置
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類H02B 13/035 20060101AFI20241128BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】機器の絶縁設計許容値を超える電圧が印加されるのを防止することができる開閉装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の開閉装置は、第1主母線と、第2主母線との間に接続される。第1主母線は、第1周波数の交流を送電する。第2主母線は、第1周波数とは異なる第2周波数の交流を送電する。開閉装置は、第1-1断路器と、第1-2断路器と、第1支線と、第2-1断路器と、第2-2断路器と、第2支線とを持つ。第1支線の第1端が第1主母線に接続され第1主母線に近い順に第1-1断路器と第1-2断路器が直列に設けられている。第2支線の第1端が第2主母線に接続され第2主母線に近い順に第2-1断路器と第2-2断路器が直列に設けられている。第1支線の第2端と、第2支線の第2端は、互いに接続されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1周波数の交流を送電する第1主母線と、前記第1周波数とは異なる第2周波数の交流を送電する第2主母線との間に接続される開閉装置であって、
第1端が前記第1主母線に接続され、前記第1主母線に近い順に第1-1断路器と第1-2断路器が直列に設けられた第1支線と、
第1端が前記第2主母線に接続され、前記第2主母線に近い順に第2-1断路器と第2-2断路器が直列に設けられた第2支線と、
を備え、
前記第1支線の第2端と、前記第2支線の第2端が、互いに接続されている、
開閉装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記第1支線における前記第1-1断路器と、前記第1-2断路器の間に設けられた第1接地開閉器と、
前記第2支線における前記第2-1断路器と、前記第2-2断路器の間に設けられた第2接地開閉器と、
を更に備える、請求項1記載の開閉装置。
【請求項3】
前記第1支線と、前記第2支線が接続されている箇所に接続された第3支線を更に備え、
前記第3支線には、少なくとも前記第1周波数と前記第2周波数のいずれかで選択的に運転可能な発電機が接続される、
請求項1記載の開閉装置。
【請求項4】
前記第1-2断路器と前記第2-2断路器とが一つのタンクに収納されている、
請求項1記載の開閉装置。
【請求項5】
前記第1-2断路器と前記第2-2断路器は、可動部が共通化された3ポジション断路器を形成し、同時に導通状態とならないように構成されている、
請求項4記載の開閉装置。
【請求項6】
前記3ポジション断路器に、避雷器、計器用変圧器、および接地開閉器のうち一部または全部が取り付けられている、
請求項5記載の開閉装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、開閉装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
日本国内では、東西で50[Hz]、60[Hz]と電力系統の周波数が異なっており、その境目となる周波数変換所近辺の発電所では異なる周波数に対応した送変電設備が必要とされる場合がある。その発電所では、東西どちらの電力系統へも電力を供給することが出来るよう50[Hz]の電力を発電する発電機と60[Hz]の電力を発電する発電機のそれぞれを有している場合がある。そのような発電所における変電設備においては、通常送変電の信頼性を高める際に採用される二重母線方式を経済性の観点から採用しており、片方の主母線に50[Hz]の電力、他方の主母線に60[Hz]の電力を送電するといった方式をとっている。このような送電方式を取る場合、それぞれの主母線のうち同相の主母線を接続する母線用断路器同相主回路(以下、単に主回路と称する)の片方の端子には50[Hz]、他方の端子には60[Hz]の電圧が印加される。母線用断路器同相主回路とは、分岐点から分岐する線路に発電所が接続され、分岐点の両側に断路器がそれぞれ設けられたものである。それぞれの電圧を対地電圧で考えた場合、主回路の端子間には最大で対地電圧の2倍の電位差が生じる。図1は、主回路の端子間に発生する電位差を示す図である。図中、実線は60[Hz]の電位、破線は50[Hz]の電位、一点鎖線は端子間に発生する電位差を表している。
【0003】
図1に示す電位差は、二重母線方式の二つの主母線に同じ周波数の電力が流れる場合は通常起こりえない事象ではあり、仮にその電位差が発生したとしても機器の絶縁設計の範疇であることから問題となることは無い。しかしながら、電位差が最大となるタイミングで主回路のうち一方の断路器に雷サージが印加された場合には、電位差が系統の対地電圧と雷サージの合成となり、機器の絶縁設計許容値を超過する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-128322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、機器の絶縁設計許容値を超える電圧が印加されるのを防止することができる開閉装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の開閉装置は、第1主母線と、第2主母線との間に接続される。第1主母線は、第1周波数の交流を送電する。第2主母線は、第1周波数とは異なる第2周波数の交流を送電する。開閉装置は、第1-1断路器と、第1-2断路器と、第1支線と、第2-1断路器と、第2-2断路器と、第2支線とを持つ。第1支線の第1端が第1主母線に接続され第1主母線に近い順に第1-1断路器と第1-2断路器が直列に設けられている。第2支線の第1端が第2主母線に接続され第2主母線に近い順に第2-1断路器と第2-2断路器が直列に設けられている。第1支線の第2端と、第2支線の第2端は、互いに接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
主回路の端子間に発生する電位差を示す図。
各実施形態に係る開閉装置100または開閉装置100Aを含むガス絶縁装置1の模式図。
第1の実施形態に係る開閉装置100の構成の一例を示す図。
第2の実施形態に係る開閉装置100Aの構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の開閉装置を、図面を参照して説明する。
【0009】
図2は、各実施形態に係る開閉装置100または開閉装置100Aを含むガス絶縁装置1の模式図である。開閉装置100の主母線は三相で構成されるが、そのうちの代表する相に対して符号を付している。開閉装置100は、変電所や発電所などから送られてくる三相交流回路のそれぞれの相の主母線が一括にまとめられている。開閉装置100は、例えば、第1主母線10と、第2主母線20とを備える。それらの間に接続される開閉装置100または100Aには、発電機200が接続される。第1主母線10には、例えば、50[Hz]の周波数で電圧が変動する電流が流れており、第2主母線20には、例えば、60[Hz]の周波数で電圧が変動する電流が流れている。開閉装置100は、密閉されてSF6(六フッ化硫黄)等の絶縁ガスが封入される。
【0010】
(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態に係る開閉装置100の構成の一例を示す図である。開閉装置100は、第1支線110と、第2支線120と、第3支線130とを備える。第1支線110の第1端110Aは、BUSに収容された第1主母線10に接続され、第2端110Bは第2支線120に接続される。第2支線120の第1端120Aは、他のBUSに収容された第2主母線20に接続され、第2端120Bは第1支線110の第2端110Bに接続される。第3支線130は、第1支線110と第2支線120が接続されている箇所と、発電機200とを接続する。開閉装置100は、更に、第1断路器DS1-1と、第2断路器DS1-2と、第1断路器DS2-1と、第2断路器DS2-2と、第1接地開閉器ES-1と、第2接地開閉器ES-2とを備える。各断路器は、手動式の断路器でもよいし、機械式の断路器でもよい。なおガス絶縁装置1の主母線には、電流を遮断するための遮断機などが別途設けられるが、これについての図示および説明を省略する。開閉装置100の各断路器は、例えば、ガス絶縁装置1の遮断機によって、対応する主母線を流れる電流が遮断された状態で開閉操作される。
(【0011】以降は省略されています)

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