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公開番号
2024130149
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023039699
出願日
2023-03-14
発明の名称
蓄熱システム
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F28D
20/00 20060101AFI20240920BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】分割蓄熱槽を用いた蓄熱や放熱を好適に実施可能な蓄熱システムを提供する。例えば、蓄熱運転時及び放熱運転時の空気の圧力損失の小さい蓄熱システムを提供する。
【解決手段】一の実施形態によれば、蓄熱システムは、互いに直列に接続された第1~第N蓄熱槽(Nは2以上の整数)を具備する。前記システムは更に、前記第1~第N蓄熱槽に熱搬送流体を供給する流体流路であって、前記第1~第N蓄熱槽の内の1つ以上の蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体を流通させるバイパス流路を含む流体流路を具備する。前記システムは更に、前記流体流路に設けられた1つ以上の弁を具備する。前記1つ以上の弁は、前記第1~第N蓄熱槽の内の任意の第K蓄熱槽(Kは1~Nの内の任意の整数)に関し、前記第K蓄熱槽に前記熱搬送流体を供給するか、前記第K蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体を流通させるかを切替可能なように設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに直列に接続された第1~第N蓄熱槽(Nは2以上の整数)と、
前記第1~第N蓄熱槽に熱搬送流体を供給する流体流路であって、前記第1~第N蓄熱槽の内の1つ以上の蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体を流通させるバイパス流路を含む流体流路と、
前記流体流路に設けられた1つ以上の弁とを具備し、
前記1つ以上の弁は、前記第1~第N蓄熱槽の内の任意の第K蓄熱槽(Kは1~Nの内の任意の整数)に関し、前記第K蓄熱槽に前記熱搬送流体を供給するか、前記第K蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体を流通させるかを切替可能なように設けられている事を特徴とする蓄熱システム。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記1つ以上の弁の開閉を制御する制御部を更に具備する事を特徴とする、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記1つ以上の弁の開閉を制御する事で、前記第K蓄熱槽に前記熱搬送流体を供給するか、前記第K蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体を流通させるかを切り替える事を特徴とする、請求項2に記載の蓄熱システム。
【請求項4】
前記1つ以上の弁は、蓄熱運転時または放熱運転時に、前記第1~第N蓄熱槽に1台ずつまたは2台ずつ順番に前記熱搬送流体を供給可能なように配置されている事を特徴とする、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項5】
前記1つ以上の弁は、蓄熱運転時または放熱運転時に、前記第1~第N蓄熱槽に1台ずつ順番に前記熱搬送流体を供給可能なように配置されている事を特徴とする、請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項6】
前記第1~第N蓄熱槽は、前記第1~第N蓄熱槽の順で互いに直列に接続されており、
前記1つ以上の弁は、蓄熱運転時には前記第1~第N蓄熱槽に昇順により順番に前記熱搬送流体を供給可能で、放熱運転時には前記第1~第N蓄熱槽に降順により順番に前記熱搬送流体を供給可能なように配置されている、
事を特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項7】
前記第1~第N蓄熱槽は、前記第1~第N蓄熱槽の順で互いに直列に接続されており、
前記1つ以上の弁は、
蓄熱運転時にて、前記第K蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K蓄熱槽及び前記第K+1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能で、前記第K蓄熱槽及び前記第K+1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K+1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能なように配置され、
放熱運転時にて、前記第K蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K蓄熱槽及び前記第K-1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能で、前記第K蓄熱槽及び前記第K-1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K-1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能なように配置されている、
事を特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項8】
前記第1~第N蓄熱槽は、前記第1~第N蓄熱槽の順で互いに直列に接続されており、
前記1つ以上の弁は、
蓄熱運転時にて、前記第K蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K+1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能なように配置され、
放熱運転時にて、前記第K蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給した後に、前記第K-1蓄熱槽のみに前記熱搬送流体を供給可能なように配置されている、
事を特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項9】
蓄熱運転時に前記第1~第N蓄熱槽に前記熱搬送流体を搬送する第1流体搬送部と、
放熱運転時に前記第1~第N蓄熱槽に前記熱搬送流体を搬送する第2流体搬送部と、
を更に具備する事を特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
【請求項10】
前記流体流路は、
前記第1~第N蓄熱槽を互いに直列に接続し、前記第1~第N蓄熱槽に前記熱搬送流体の主流を供給する主流流路と、
前記第1~第N蓄熱槽の内の1つ以上の蓄熱槽をバイパスするように前記熱搬送流体の前記主流を流通させるバイパス流路と、
前記主流流路と前記第1~第N蓄熱槽との間に設けられ、前記主流流路から前記第1~第N蓄熱槽に前記熱搬送流体の傍流を流入させる傍流流入流路と、
前記第1~第N蓄熱槽と前記主流流路との間に設けられ、前記第1~第N蓄熱槽から前記主流流路に前記熱搬送流体の傍流を流出させる傍流流出流路と、
前記傍流流入流路に設けられた1つ以上の傍流流入弁と、
前記傍流流出流路に設けられた1つ以上の傍流流出弁とを具備し、
前記1つ以上の傍流流入弁及び前記1つ以上の傍流流出弁は、前記第1~第N蓄熱槽の内の任意の第M蓄熱槽(Mは1~Nの内の任意の整数)に関し、前記第M蓄熱槽に前記熱搬送流体の前記主流が供給されていない場合に、前記第M蓄熱槽に前記熱搬送流体の前記傍流を流入させるか否か、及び前記第M蓄熱槽から前記熱搬送流体の前記傍流を流出させるか否かを切替可能なように設けられている事を特徴とする、請求項1に記載の蓄熱システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、蓄熱システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギによる発電が増加しており、季節や時間帯によっては、発電量が電力需要より大きくなる地域が発生している。一方、季節や時間帯によっては、電力需要が大きくなる事で、発電量が電力需要より小さくなり、電力不足が生じる場合もある。そこで、蓄熱を用いて電力調整を実施する以下の第1従来技術が用いられる事がある。
【0003】
図14は、第1従来技術の蓄熱システムの構成を示す模式図である。
【0004】
図14の蓄熱システムは、蓄熱槽1と、電気ヒータ2と、送風機3と、送風機4と、空気流路5と、水流路6と、蒸気流路7と、復水ポンプ8と、ボイラ9と、蒸気タービン10と、復水器11と、弁12と、弁13と、弁14と、弁15とを具備する。図14は更に、図14の蓄熱システム内を循環する空気101、水102、及び蒸気103を示している。この空気101は、熱搬送流体である。
【0005】
電力が余剰である場合、図14の蓄熱システムは、送風機4、復水ポンプ8、及び蒸気タービン10を停止し、弁12、13を開き、弁14、15を閉じ、余剰電力を用いて電気ヒータ2及び送風機3を稼働させる。送風機3は、空気流路5を介して空気101を蓄熱槽1と電気ヒータ2との間で循環させる。空気101は、電気ヒータ2が発生した熱により加熱され、その熱を蓄熱槽1まで輸送し、蓄熱槽1内の蓄熱物質を加熱する。蓄熱物質は、固体顕熱蓄熱材であり、例えば岩石である。空気101が輸送した熱は、蓄熱物質により蓄熱される。このようにして、蓄熱運転が実施される。
【0006】
一方、電力が余剰でない場合、図14の蓄熱システムは、電気ヒータ2及び送風機3を停止し、弁12、13を閉じ、弁14、15を開き、送風機4及び復水ポンプ8を稼働させる。送風機4は、空気流路5を介して空気101を蓄熱槽1とボイラ9との間で循環させる。空気101は、蓄熱槽1の蓄熱物質により加熱され、その熱をボイラ9まで輸送する。ボイラ9は、水流路6を介して復水ポンプ8により搬入された水102を、空気101からの熱により加熱する。その結果、ボイラ9内にて水102から蒸気103が製造され、空気101は温度低下してボイラ9から流出する。このようにして、放熱運転が実施される。
【0007】
放熱運転の際、蒸気103は、蒸気流路7を介して蒸気タービン10に流入する。蒸気103は、蒸気タービン10内を低温低圧になりながら流通する事で、羽根車である蒸気タービン10を回転駆動させる。その結果、蒸気タービン10に機械的に接続させた発電機(不図示)が発電する。蒸気タービン10から排出された蒸気103は、蒸気流路7を介して復水器11に流入する。復水器11は、冷却水(例えば海水)により蒸気103を冷却する。その結果、復水器11内にて蒸気103が水102に変化し、水流路6に水102が排出される。水102及び蒸気103は、水流路6及び蒸気流路7を介して循環する。このように、蓄熱槽1内の蓄熱物質に蓄熱されていた熱は、蒸気103を発生させ、蒸気103を用いた発電により電気エネルギに変化する。
【0008】
図14の蓄電システムは、電力が余剰である場合は、余剰な電力を用いて蓄熱し、電力が余剰でない場合は、蓄熱された熱を用いて発電する。このようにして、電力調整が実施される。
【0009】
図15は、第2従来技術の蓄熱システムの構成を示す模式図である。第2従来技術の説明にて、第1従来技術と同じである部分の説明は適宜省略する。
【0010】
図15の蓄熱システムは、蓄熱槽1と、電気ヒータ2と、送風機3と、送風機4と、空気流路5と、水流路6(不図示)と、蒸気流路7と、復水ポンプ8(不図示)と、ボイラ9(不図示)と、蒸気タービン10(不図示)と、復水器11(不図示)と、弁12と、弁14と、弁16と、弁17と、弁18と、三方弁19と、三方弁20と、三方弁21とを具備する。図15は更に、図15の蓄熱システム内を循環する空気101及び蒸気103を示しており、図15の蓄熱システム内を循環する水102の図示は省略している。
(【0011】以降は省略されています)
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