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公開番号2024157689
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072190
出願日2023-04-26
発明の名称電源装置および直流き電システム
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類H02J 1/00 20060101AFI20241031BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】安価に二酸化炭素の排出量削減に寄与可能な電源装置を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る負荷となる電気車に接続されるき電回路に接続される電源装置であって、太陽光パネルと、太陽光パネルに接続され、太陽光パネルで発電した電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、パワーコンディショナに接続され、交流電力をき電回路で用いる電力に変圧する第1の変圧器と、第1の変圧器に接続され、変圧された電力を整流する整流器用ダイオードと、整流器用ダイオードとき電回路との間に接続され、き電回路と電源装置との間の接続を投入または開放する第1の接触器と、を備える。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
負荷となる電気車に接続されるき電回路に接続される電源装置であって、
太陽光パネルと、
前記太陽光パネルに接続され、前記太陽光パネルで発電した電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、
前記パワーコンディショナに接続され、前記交流電力を前記き電回路で用いる電力に変圧する第1の変圧器と、
前記第1の変圧器に接続され、前記変圧された電力を整流する整流器用ダイオードと、
前記整流器用ダイオードと前記き電回路との間に接続され、前記き電回路と前記電源装置との間の接続を投入または開放する第1の接触器と、
を備える、電源装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記整流器用ダイオードは、12パルス整流回路で構成され、前記第1の変圧器は、△-△・Y結線で構成される、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記第1の接触器と前記整流器用ダイオードとの間に設置されるリアクトルと、
前記リアクトルと、前記き電回路の帰線との間に配置されるコンデンサと、
をさらに備え、
前記パワーコンディショナは、出力電流に含まれる振動成分を抑制するように出力電流を制御する、請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記接触器と前記整流器用ダイオードとの間に設置されるリアクトルと、
前記リアクトルと、前記き電回路の帰線との間に配置されるコンデンサと、
をさらに備える、請求項1に記載の電源装置。
【請求項5】
前記電源装置は、駅務機器を含む交流系統とさらに接続され、
前記第1の変圧器と、前記パワーコンディショナとの間に設置され、前記交流電力を前記交流系統で用いる電力に変圧する第2の変圧器と、
前記第1の変圧器と、前記第2の変圧器との間に設置され、前記交流系統と接続されるノードと、
前記ノードと、前記交流系統との間に設置される第1の交流接触器と、
前記ノードと、前記第2の変圧器との間に設置される第2の交流接触器と、
をさらに備える、請求項1に記載の電源装置。
【請求項6】
前記電源装置は、駅務機器を含む交流系統とさらに接続され、
前記第1の変圧器と、前記パワーコンディショナとの間に設置され、前記交流電力を前記交流系統で用いる電力に変圧する第2の変圧器と、
前記第1の変圧器と、前記第2の変圧器との間に設置され、前記交流系統と接続されるノードと、
前記第1の変圧器と、前記ノードとの間に設置される第1の交流接触器と、
前記ノードと、前記第2の変圧器との間に設置される第2の交流接触器と、
をさらに備える、請求項1に記載の電源装置。
【請求項7】
蓄電池と、
前記蓄電池と接続され、前記き電回路に含まれる直流き電線の電圧に応じて、前記蓄電池を充電する、或いは、前記蓄電池に蓄電された電力を前記直流き電線に放電させる変換器と、
前記変圧器と接続され、前記直流き電線と、前記き電回路内に含まれる帰線とで構成される直流電路に対して接続される第2の接触器と、
を備える、蓄電装置をさらに備え、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項8】
前記整流器用ダイオードが前記き電回路に注入する電圧は、前記蓄電池の蓄電開始電圧よりも高い、請求項7に記載の電源装置。
【請求項9】
蓄電池と、
前記蓄電池と接続され、前記き電回路に含まれる直流き電線の電圧に応じて、前記蓄電池を充電する、或いは、前記蓄電池に蓄電された電力を前記直流き電線に放電させる変換器と、
前記変換器と接続され、前記き電回路内に含まれる直流き電線と帰線とで構成される直流電路に対して接続される第2の接触器と、
を備える蓄電装置をさらに備え、
前記整流器用ダイオードは、前記蓄電池の充電開始電圧よりも高い電圧で前記き電回路に電力を注入する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項10】
前記整流器用ダイオードが前記き電回路に注入する電圧は、前記蓄電池の蓄電開始電圧よりも高い、請求項9に記載の電源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電源装置および直流き電システムに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
世界的な脱二酸化炭素の指向は、交通システムにおける化石燃料からの脱却や、より一層の省エネルギー化を求めている。電気鉄道においては、蓄電池技術を応用して、余剰回生電力として機械ブレーキで熱として消費されてきたエネルギーを蓄電池に貯蔵し、加速時に再利用する技術が用いられるようになってきた。
【0003】
また、自動車については急速な電気自動車化が進んでいる。ディーゼルエンジンで駆動していたバスを、電気自動車化されたEVバスとして運用されるようにもなってきた。さらに、クリーンな発電電源とされる太陽光や風力発電などの自然エネルギーを用いて、EVバスに車載された蓄電池を充電し、走行時にエネルギーを使用するように運用される。
【0004】
例えば、特許文献1では、駅に蓄電池を設置することで非常用電源を確保し、鉄道システムのインフラレジリエンスに資する内容が記載されている。
【0005】
非特許文献1では、変電所が接続される交流系統に大規模な太陽光パネルを接続し、直流変電所の整流器と直流き電線を経由して、鉄道システムで使用することが述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-112553号公報
【非特許文献】
【0007】
2022年電気学会産業応用部門大会 直流き電回路に接続する大規模蓄電装置を活用した鉄道デマンドのPV出力特性追従
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示される技術では、太陽光発電のMPPT(Maximum Power Point Tracking)コンバータを通じて交流系統に電源供給することが述べられているが、鉄道のき電回路に太陽光パネルが発電した電力を供給する方法が開示されていないという問題がある。
【0009】
非特許文献1に開示される技術では、1つの大規模な太陽光パネルが発電した電力を、受電系統を通じて各直流変電所から注入することは、受電系統を新設したり維持したりする必要があり、高コストになりやすいという問題がある。また、整流器経由で太陽光パネルにより発電した電力をき電回路に注入する場合、列車の回生が発生した場合は、架線電圧が上昇し、整流器の無負荷送り出し電圧よりも高くなれば整流器のダイオードが逆阻止されてき電系にエネルギーを注入できなくなるという問題もある。
【0010】
さらに、一般的に、直流母線に相当する電気鉄道のき電回路に要求される主回路-対地間の絶縁耐圧の要求は高く、非絶縁のDC/DC変換器を適用することはできないという問題もある。
(【0011】以降は省略されています)

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