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公開番号2024111884
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-20
出願番号2023016563
出願日2023-02-07
発明の名称端子構造
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H01M 50/507 20210101AFI20240813BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】セル間バスバーを取り外す際、締結部材が脱落しても二次電池間短絡を起こさない。
【解決手段】外装容器上部に形成された端子を備える二次電池に配設され、該上部を覆うキャップと、該キャップ上に配設されるバスバーと、を備え、該キャップは、前記端子を露出させる開口部と、前記バスバーの一端部が載置される端子面と、該バスバーの他端部が載置される締結具配置面と、該締結具配置面に形成され締結具を空転しないように収容する窪み部と、該窪み部に収容された該締結具及び該締結具配置面上に載置された該バスバー側方に立設し該バスバーの前記一端部から前記他端部に向かう第一方向に延在する保護壁と、を備え、前記二次電池が複数並べられセル間バスバーで接続される場合に、前記保護壁が1つの前記二次電池の端子に接続された前記締結具と該1つの二次電池の隣の別の該二次電池の端子に接続された前記締結具との間を仕切る端子構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発電要素が内部に収容された外装容器、及び該外装容器の上面に形成された端子を備える二次電池に配設され、
樹脂材で形成され該外装容器の上部に接続され該上部を覆うキャップと、
該キャップ上に配設され、前記端子に溶接された一端部と、該一端部に一体的に接続され該一端部から立ち上がる接続片と、該接続片に一体的に接続された他端部と、を有するバスバーと、を備え、
前記キャップは、前記端子を上方に向かって露出させる開口部と、前記バスバーの一端部が載置される端子面と、該端子面との間に段差を設け前記バスバーの他端部が載置される締結具配置面と、該締結具配置面に形成され締結具を空転しないように収容する窪み部と、該窪み部に収容され前記バスバーにより前記端子と接続された前記締結具と、該窪み部に収容された該締結具及び該締結具配置面上に載置された前記バスバーの側方において立設し前記バスバーの前記一端部から前記他端部に向かう第一方向に沿って延在する保護壁と、を備え、
前記二次電池が複数並べられてセル間バスバーで接続されモジュールを形成する場合に、前記保護壁が、1つの前記二次電池の端子に接続された前記締結具と該1つの二次電池の隣に位置する別の該二次電池の端子に接続された前記締結具との間を仕切る端子構造。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記窪み部に収容された前記締結具は、六角ボルトであり、
ワッシャを有し、該六角ボルトに螺合し、前記セル間バスバーを該六角ボルトと共に挟み込む固定ナットを備え、
前記二次電池が複数並べられてセル間バスバーで接続されモジュールを形成し、
1つの前記二次電池の端子と該1つの二次電池の隣に位置する別の該二次電池の端子との間の距離が、前記ワッシャ及び前記固定ナットの最大寸法よりも小さい場合には、前記保護壁の高さは前記固定ナットよりも高くし、
1つの前記二次電池の端子と該1つの二次電池の隣に位置する別の該二次電池の端子との間の距離が、前記ワッシャ及び前記固定ナットの最大寸法以上である場合には、前記保護壁の高さは、下記式(1)を満たす高さHである請求項1に記載の端子構造。
x=a+c
y=b+(d-b)/2
B=(x

+y


1/2
z=y-(B/2+f)
保護壁の高さH>(x×z/y)+e・・・(1)
a:固定ナットの高さ
c:ワッシャの高さ
b:固定ナットの対角距離
d:ワッシャの外径
B:ワッシャ及び固定ナットの最大寸法
f:保護壁の厚さ
e:セル間バスバーの厚さ
【請求項3】
前記キャップは、前記バスバーの前記窪み部に収容された前記締結具及び前記締結具配置面上に載置された該バスバーの側方において立設し、前記第一方向に直交する第二方向に沿って延在する第二保護壁を備える、請求項1または2に記載の端子構造。
【請求項4】
前記保護壁に、該保護壁の厚さ方向に向かって窪む形状のノッチが該保護壁の延在方向に沿って形成された請求項1または2に記載の端子構造。
【請求項5】
前記キャップは、前記バスバーの一端部を前記端子面に向かって押圧するスナップフィットを備える請求項1または2に記載の端子構造。
【請求項6】
前記二次電池の前記端子が、柱状のボルト端子であり、
前記キャップの開口部から該ボルト端子が上方に向かって突出した、請求項1に記載の端子構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、端子構造に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、高エネルギー密度電池として、リチウムイオン二次電池や非水電解質二次電池などの研究開発が盛んに進められている。二次電池(セル)は、ハイブリッド自動車や電気自動車といった車両用電源、又は携帯電話基地局の無停電電源等として期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-283256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
角型リチウムイオン二次電池のセル端子は、例えば、アルミニウムからなる凸部として形成されている。そして、大容量の電流を流す導体であるバスバーは、レーザ溶接等によって該セル端子に接合されている。そして、二次電池を複数組み合わせてモジュール(組電池)を形成する場合等において、二次電池間を接続するセル間バスバーもアルミニウムで形成されたセル端子と溶接できるアルミ材で形成されている必要がある。そして、複数の二次電池を並列させて、セル間バスバーを隣り合う二次電池間に架け渡してから、二次電池とセル間バスバーとをレーザ溶接により接合するが、大がかりなレーザ溶接設備が必要になる。また、多数の二次電池でモジュールを構成する場合、溶接作業に多くの時間が掛かる。
【0005】
セル間バスバーのレーザ溶接を行わずに済む方法として、セル端子をねじ構造とすることで、セル間バスバーをセル端子のネジ構造にはめ込んでナットで締結する構造がある。この構造を採用する場合、二次電池の上部にキャップを被せて、ねじ締結時にセル間バスバー、及びセル端子等に過度の力が作用しないようにしている。
【0006】
二次電池のリユースに関しては、製造した組電池単位でのリユースが一般的である。ここで、最大劣化した二次電池によるモジュール特性が基準となり、組電池単位での性能差が生じる。そのため、一定期間使用した後の二次電池をリユースする場合に、同じ劣化度合いの二次電池を複数選定して再度組み合わせる。該再度の組み合わせにおいて、二次電池のセル端子とセル間バスバーとをレーザ溶接している構造を採用していた場合には、二次電池単位での分解は難しく、リユース自体が難しい。
【0007】
セル端子のネジ構造にナットを嵌め込んでセル間バスバーを締結する構造を採用している場合には、二次電池のリユースが可能となる。しかし、ナット等の締結又は取り外し作業においてナット等の脱落があった際に、落下したナット等が隣り合うセル端子を接続して二次電池間で短絡が発生するおそれがある。
【0008】
よって、例えば二次電池同士をセル間バスバーによって接続する場合、又は二次電池間をつなぐセル間バスバーを取り外す場合等に、ナット等の締結部材が脱落しても、二次電池間で短絡が発生してしまうことを防ぐという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態である端子構造は、発電要素が内部に収容された外装容器、及び該外装容器の上面に形成された端子を備える二次電池に配設される。そして、本実施形態の端子構造は、樹脂材で形成され該外装容器の上部に接続され該上部を覆うキャップと、該キャップ上に配設され、前記端子に溶接された一端部と、該一端部に一体的に接続され該一端部から立ち上がる接続片と、該接続片に一体的に接続された他端部と、を有するバスバーと、を備え、前記キャップは、前記端子を上方に向かって露出させる開口部と、前記バスバーの一端部が載置される端子面と、該端子面との間に段差を設け前記バスバーの他端部が載置される締結具配置面と、該締結具配置面に形成され締結具を空転しないように収容する窪み部と、該窪み部に収容され前記バスバーにより前記端子と接続された前記締結具と、該窪み部に収容された該締結具及び該締結具配置面上に載置された前記バスバーの側方において立設し前記バスバーの前記一端部から前記他端部に向かう第一方向に沿って延在する保護壁と、を備え、前記二次電池が複数並べられてセル間バスバーで接続されモジュールを形成する場合に、前記保護壁が、1つの前記二次電池の端子に接続された前記締結具と該1つの二次電池の隣に位置する別の該二次電池の端子に接続された前記締結具との間を仕切る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、二次電池、及び端子構造の一例を示す分解斜視図である。
図2は、二次電池の上部をキャップが覆った状態で、キャップ上にバスバーが配設された状態を示す斜視図である。
図3は、二次電池の上部を覆ったキャップの窪み部に締結具の別例である六角ナットが嵌め込まれた状態で、キャップ上にバスバーが配設された状態を示す斜視図である。
図4は、Y軸方向における保護壁が計2枚であるキャップが二次電池の上部を覆った状態を説明する斜視図である。
図5は、二次電池に配設された実施形態2の端子構造を示し、実施形態2の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図6は、二次電池に配設された実施形態2の端子構造を示し、実施形態2の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ナットが配設された状態を示す斜視図である。
図7は、二次電池に配設された実施形態3の端子構造を示し、実施形態3の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図8は、二次電池に配設された実施形態3の端子構造を図7のF1-F1線で切断した断面図である。
図9は、二次電池に配設された実施形態3の端子構造において、キャップに形成された断面三角形状の別例のノッチを説明する断面図である。
図10は、二次電池に配設された実施形態3の端子構造を示し、実施形態3の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ナットが配設された状態を示す斜視図である。
図11は、二次電池に配設された実施形態4の端子構造を示し、実施形態4の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図12は、二次電池に配設された実施形態4の端子構造を図11のF2-F2線で切断した断面図である。
図13は、二次電池に配設された実施形態4の端子構造を示し、実施形態4の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ナットが配設された状態を示す斜視図である。
図14は、二次電池に配設された実施形態4の端子構造のキャップがスナップフィットを計8つ備えており、実施形態4の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図15は、二次電池に配設された実施形態4の端子構造のキャップがスナップフィットを計8つ備えており、実施形態4の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ナットが配設された状態を示す斜視図である。
図16は、端子がボルト端子である変形例の二次電池上に実施形態1の端子構造が配設されており、実施形態1の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図17は、端子がボルト端子である変形例の二次電池上に実施形態2の端子構造が配設されており、実施形態2の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図18は、端子がボルト端子である変形例の二次電池上に実施形態3の端子構造が配設されており、実施形態3の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図19は、端子がボルト端子である変形例の二次電池上に実施形態4の端子構造が配設されており、実施形態4の端子構造のキャップの窪み部に締結具として六角ボルトが配設された状態を示す斜視図である。
図20は、端子構造が配設された複数の二次電池、二次電池を収容してモジュールを形成するケース、及び隣り合う二次電池を接続するセル間バスバーを示す斜視図である。
図21は、セル間バスバーによって一つの二次電池の正極端子と隣に位置する別の二次電池の負極端子とが接続されてモジュールが形成された状態を示す断面図である。
図22は、取り外されて落下したワッシャ付きの固定ナットが隣り合う端子間を接続してショートを発生させてしまうことがないように、保護壁によって防止している状態を説明する断面図である。
図23は、落下したワッシャ付きの固定ナットが隣り合う端子に同時に接触してしまうことがないようにするための保護壁の必要な高さについて説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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