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公開番号2024129721
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023039103
出願日2023-03-13
発明の名称冷蔵倉庫構造
出願人東亜建設工業株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類E04B 5/43 20060101AFI20240919BHJP(建築物)
要約【課題】室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、梁下寸法をより短くできる冷蔵倉庫構造を提供する。
【解決手段】第一部屋RAと第二部屋RBとを仕切る間仕切り壁2の下方に位置する第一部屋RAのスラブ4aと第二部屋RBのスラブ4bとの仕切り位置に段差部4cを設け、第一部屋RAのスラブ4aに対して窪んでいる第二部屋RBのスラブ4bの窪み部に壁断熱材2aの下端部と床断熱材9と押さえ材10とを配置する。段差部4cに設ける第一合成梁3aは、スラブ4aの下面に第一鉄骨梁7aの上面を当接させ、第一鉄骨梁7aの上面に設けたスタッド8をスラブ4aに埋設する。第二部屋RB内に設ける第二合成梁3bは、スラブ4bに第二鉄骨梁7bの上部を埋設し、第二鉄骨梁7bの上部に設けたスタッド8をスラブ4bに埋設する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋とを仕切る間仕切り壁と、鉄筋コンクリートで形成されたスラブに鉄骨梁が一体化された合成梁とを有する冷蔵倉庫構造において、
前記スラブは、前記間仕切り壁の下方に位置する前記第一部屋のスラブと前記第二部屋のスラブとの仕切り位置に段差部を有し、その段差部は前記第二部屋のスラブの上面が前記第一部屋のスラブの上面よりも低く、前記第二部屋のスラブの下面が前記第一部屋のスラブの下面よりも低く設定されていて、
前記第二部屋は、前記第一部屋のスラブに対して下方に窪んでいる前記第二部屋のスラブの窪み部に前記間仕切り壁を構成する壁断熱材の下端部と前記第二部屋のスラブを断熱する床断熱材とが配置され、前記床断熱材の上に押さえ材が配置されていて、
前記段差部に設けられていて前記第一部屋のスラブと第一鉄骨梁とが一体化された第一合成梁は、前記第一部屋のスラブの下面に前記第一鉄骨梁の上面が当接し、前記第一鉄骨梁の上面から上方に突出しているスタッドが前記第一部屋のスラブに埋設されていて、
前記第二部屋のスラブと第二鉄骨梁とが一体化された第二合成梁は、前記第二部屋のスラブに前記第二鉄骨梁の上部が埋設されていて、前記第二鉄骨梁の上部から突出しているスタッドが前記第二部屋のスラブに埋設されていることを特徴とする冷蔵倉庫構造。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記第二鉄骨梁がH形鋼であり、そのH形鋼の延在方向に対して交差する方向に延在する前記第二部屋のスラブを構成する鉄筋が、前記H形鋼のフランジの側端よりもウェブ側まで延在していて、そのウェブに対向する鉄筋の先端部がフック状に折り返されている請求項1に記載の冷蔵倉庫構造。
【請求項3】
前記第二部屋のスラブの下面と、前記第二鉄骨梁の下部と、前記第一部屋のスラブの下面と、前記第一鉄骨梁とが断熱材で被覆されている請求項1または2に記載の冷蔵倉庫構造。
【請求項4】
前記第二合成梁は、前記第二部屋のスラブの上面よりも上方に前記第二鉄骨梁の上端が突出していて、前記第二鉄骨梁の上端が前記床断熱材に埋設されている請求項1または2に記載の冷蔵倉庫構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵倉庫構造に関し、さらに詳しくは、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、梁下寸法をより短くできる冷蔵倉庫構造に関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鉄筋コンクリートで形成されたスラブに鉄骨梁が一体化された合成梁を有する床構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この合成梁を有する床構造は、鉄骨梁を採用することで、梁を鉄筋コンクリートで形成する構造に比して、施工現場でのコンクリートの打設量を少なくできるというメリットがある。この床構造を冷蔵倉庫に採用する場合には、室内の設定温度に差を設ける常温室と冷蔵室との間や、室内の設定温度に差を設ける冷蔵室どうしの間の断熱性能を確保するために断熱構造にする必要がある。
【0003】
特許文献1で提案されている床構造を断熱構造にすると、図6に例示するように、第一部屋RAのスラブ4の上面のレベルLa1と第二部屋RBのスラブ4の上面のレベルLb1が同じ高さとなり、第一部屋RAのスラブ4の下面のレベルLa2と第二部屋RBのスラブ4の下面のレベルLb2が同じ高さとなる。そして、隣り合う第一部屋RAと第二部屋RBとを仕切る間仕切り壁2の下方に位置する合成梁3は、間仕切り壁2の下方に位置するスラブ4の下面(デッキ5の下面)に鉄骨梁7の上面が当接し、その鉄骨梁7の上面から上方に突出したスタッド8がスラブ4に埋設された状態となる。そして、第二部屋RBのスラブ4の上に間仕切り壁2を構成する壁断熱材2aと床断熱材9が配置され、床断熱材9の上に押さえ材10(例えば、押さえコンクリート)が配置された状態となる。図7に例示するように、第二部屋RB内に設けられる合成梁3も同様に、第二部屋RBのスラブ4の下面に鉄骨梁7の上面が当接し、その鉄骨梁7の上面から上方に突出したスタッド8が第二部屋RBのスラブ4に埋設された状態となる。
【0004】
このように、特許文献1で提案されている床構造を断熱構造にしただけでは、図6および図7に例示するように、第二部屋RBの床面のレベルLb5が断熱性能を確保するための床断熱材9と押さえ材10の厚さの分、第一部屋RAのスラブ4の上面のレベルLa1よりも高くなる。また、スラブ4の下方に鉄骨梁7が接合された状態になるので、冷蔵倉庫の階高を設定する際に基準とする最長となる梁下寸法(梁の下端から床面までの高さ)は、第二部屋RB内に設ける合成梁3における梁下寸法となる。そして、その最長となる梁下寸法は、鉄骨梁7の梁せい、スラブ4の厚さ、床断熱材9の厚さ、および押さえ材10の厚さを足した長さとなるため比較的長くなる。冷蔵倉庫の建設コストを低く抑えるには、最長となる梁下寸法を短くして、それぞれの階の階高をできるだけ低く設定することが重要である。そのため、冷蔵倉庫構造として、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、梁下寸法をより短くするには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-123941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、梁下寸法をより短くできる冷蔵倉庫構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明の冷蔵倉庫構造は、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋とを仕切る間仕切り壁と、鉄筋コンクリートで形成されたスラブに鉄骨梁が一体化された合成梁とを有する冷蔵倉庫構造において、前記スラブは、前記間仕切り壁の下方に位置する前記第一部屋のスラブと前記第二部屋のスラブとの仕切り位置に段差部を有し、その段差部は前記第二部屋のスラブの上面が前記第一部屋のスラブの上面よりも低く、前記第二部屋のスラブの下面が前記第一部屋のスラブの下面よりも低く設定されていて、前記第二部屋は、前記第一部屋のスラブに対して下方に窪んでいる前記第二部屋のスラブの窪み部に前記間仕切り壁を構成する壁断熱材の下端部と前記第二部屋のスラブを断熱する床断熱材とが配置され、前記床断熱材の上に押さえ材が配置されていて、前記段差部に設けられていて前記第一部屋のスラブと第一鉄骨梁とが一体化された第一合成梁は、前記第一部屋のスラブの下面に前記第一鉄骨梁の上面が当接し、前記第一鉄骨梁の上面から上方に突出しているスタッドが前記第一部屋のスラブに埋設されていて、前記第二部屋のスラブと第二鉄骨梁とが一体化された第二合成梁は、前記第二部屋のスラブに前記第二鉄骨梁の上部が埋設されていて、前記第二鉄骨梁の上部から突出しているスタッドが前記第二部屋のスラブに埋設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋とを仕切る間仕切り壁の下方に位置する第一部屋のスラブと第二部屋のスラブとの仕切り位置に段差部を設けている。そして、第二部屋では、第一部屋のスラブに対して下方に窪んでいる第二部屋のスラブの窪み部に間仕切り壁を構成する壁断熱材の下端部と第二部屋のスラブを断熱する床断熱材とを配置している。これにより、隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、第一部屋の床面に対して第二部屋の床面が高くなることを抑制できる。また、段差部に設けられていて第一部屋のスラブと第一鉄骨梁とが一体化された第一合成梁を、第一部屋のスラブの下面に第一鉄骨梁の上面が当接し、第一鉄骨梁の上面から上方に突出したスタッドが第一部屋のスラブに埋設された状態にしている。さらには、第二部屋のスラブと第二鉄骨梁とが一体化された第二合成梁を、第二部屋のスラブに第二鉄骨梁の上部が埋設されていて、第二鉄骨梁の上部から突出したスタッドが第二部屋のスラブに埋設された状態にしている。第一合成梁と第二合成梁をそれぞれ前述した構成にすることで、第一部屋の床面(スラブの上面)から第一部屋のスラブと一体化した第一鉄骨梁の下面までの梁下寸法と、第二部屋の床面(押さえ材の上面)から第二部屋のスラブと一体化した第二鉄骨梁の下面までの梁下寸法を、それぞれ短くすることができる。それ故、室内の設定温度に差を設ける隣り合う第一部屋と第二部屋との間の断熱性能を確保しつつ、梁下寸法をより短くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る実施形態の冷蔵倉庫構造を備えた冷蔵倉庫の一部の躯体を平面視で模式的に例示する説明図である。
図1のA―A断面矢視図であり、第一部屋のスラブと第一鉄骨梁とが一体化された第一合成梁を断面視で例示する説明図である。
図1のB―B断面矢視図であり、第二部屋のスラブと第二鉄骨梁とが一体化された第二合成梁を断面視で例示する説明図である。
本発明に係る別の実施形態の冷蔵倉庫構造における第一部屋のスラブと第一鉄骨梁とが一体化された第一合成梁を断面視で例示する説明図である。
本発明に係る別の実施形態の冷蔵倉庫構造における第二部屋のスラブと第二鉄骨梁とが一体化された第二合成梁を断面視で例示する説明図である。
第一部屋のスラブと鉄骨梁とが一体化された従来の合成梁を断面視で例示する説明図である。
第二部屋のスラブと鉄骨梁とが一体化された従来の合成梁を断面視で例示する説明図である。
第一部屋のスラブと鉄骨梁とが一体化された参考形態の合成梁を断面視で例示する説明図である。
第二部屋のスラブと鉄骨梁とが一体化された参考形態の合成梁を断面視で例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の冷蔵倉庫構造を図に示した実施形態に基づいて説明する。なお、図面は、冷蔵倉庫構造の構成を分かり易く示すために部分的に誇張しており、実際の寸法の比率と一致していない部分もある。
(【0011】以降は省略されています)

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