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公開番号2024128893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023038171
出願日2023-03-10
発明の名称排ガスの浄化方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人,個人
主分類B01D 53/50 20060101AFI20240913BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】CO2吸収液の寿命をのばし、排ガスに含まれる有害物質(二酸化窒素、一酸化窒素、硫黄酸化物、二酸化炭素、水銀、ダイオキシン、揮発性有機化合物など)を安価に除去することができる、排ガス浄化方法を提供する。
【解決手段】煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスを脱硝機能、NO酸化機能、Hg0酸化機能、脱硫機能および吸着機能からなる群から選ばれる少なくとも一つの機能を有する触媒バグフィルタに通し、触媒バグフィルタを通った排ガスを冷却液に直接接触させて排ガスの温度を下げ、次いで、冷却液に直接接触させた排ガスをCO2吸収液に直接接触させて排ガス中の二酸化炭素を減らすことを含む、排ガス浄化方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスを脱硝機能、NO酸化機能、Hg

酸化機能、脱硫機能および吸着機能からなる群から選ばれる少なくとも一つの機能を有する触媒バグフィルタに通し、
触媒バグフィルタを通った排ガスを冷却して排ガスの温度を下げ、
次いで、冷やされた排ガスをCO

吸収液に直接接触させて排ガス中の二酸化炭素を減らすことを含む、排ガス浄化方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
排ガスを触媒バグフィルタに通す前に、脱硝処理、集塵処理、脱硫処理および脱塩処理からなる群の少なくとも一つの処理を排ガスに施すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
触媒バグフィルタに通す直前の排ガスの温度が80~250℃である、請求項1に記載の排ガス浄化方法。
【請求項4】
CO

吸収液に直接接触させる直前の排ガスの温度が20~80℃である、請求項1に記載の排ガス浄化方法。
【請求項5】
脱硝機能、NO酸化機能、Hg

酸化機能、脱硫機能および吸着機能からなる群から選ばれる少なくとも一つの機能を有する触媒バグフィルタ、
ガスを冷却してガスの温度を下げることができるように構成されたガス冷却装置、および
ガスとCO

吸収液との直接接触によってガス中の二酸化炭素を減らすことができるように構成されたCO

吸収装置を含み、
煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスが触媒バグフィルタ、ガス冷却装置およびCO

吸収装置の順に通過できるように構成された、排ガス浄化装置。
【請求項6】
ガス中の塩化水素を減らすことができるように構成された脱塩装置をさらに含み、 煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスが脱塩装置、触媒バグフィルタ、ガス冷却装置およびCO

吸収装置の順に通過できるように構成された、請求項5に記載の排ガス浄化装置。
【請求項7】
ガス中の窒素酸化物を減らすことができるように構成された脱硝装置、
ガス中の煤塵を減らすことができるように構成された集塵装置、および
ガス中の硫黄酸化物を減らすことができるように構成された脱硫装置をさらに含み、
煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスが脱硝装置、集塵装置、脱硫装置、触媒バグフィルタ、ガス冷却装置およびCO

吸収装置の順に通過できるように構成された、請求項5に記載の排ガス浄化装置。
【請求項8】
ガス中の塩化水素を減らすことができるように構成された脱塩装置をさらに含み、
煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスが脱硝装置、集塵装置、脱硫装置、脱塩装置、触媒バグフィルタ、ガス冷却装置およびCO

吸収装置の順に通過できるように構成された、請求項7に記載の排ガス浄化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガスに含まれる有害物質(窒素酸化物(NO

)、硫黄酸化物(SO

)、炭素酸化物(COx)、塩化水素(HCl)、水銀(Hg

)などの重金属、揮発性有機化合物(VOC)、ダイオキシン(DXN)、煤塵など)を除去することができる、排ガス浄化方法および排ガス浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
火力発電所、ゴミ焼却炉、セメントキルン、アルミ溶融炉、ボイラ等から排出されるガスには、窒素酸化物、硫黄酸化物、二酸化炭素、塩化水素、重金属、ダイオキシン、揮発性有機化合物などの有害物質が含まれている。このような有害物質の大気中での濃度が高くなると地球環境に悪影響を及ぼすと言われている。そこで、排ガスから有害物質を除去するための装置、例えば、脱硝装置、集塵装置、脱硫装置、脱塩装置、CO

除去装置などが種々提案されている。
【0003】
脱硝装置としては、アンモニア接触還元法を利用した装置が知られている。脱硫装置としては、湿式石灰石膏法を利用した装置、アルカリ溶液吸収法または石灰スラリー吸収法を利用した装置、スプレードライ法を利用した装置、活性炭吸着法を利用した装置が知られている。CO

除去装置としては、アルカノールアミンなどのアミン化合物を含む液(以下、CO

吸収液ということがある。)による二酸化炭素の吸収を利用した装置(CO

吸収装置)が知られている。
【0004】
脱硝装置や脱硫装置などを通過した後の排ガスであっても、数ppm~数十ppmの二酸化窒素、数ppm~数百ppmの二酸化硫黄が含まれており、さらに、微量の一酸化窒素、微量の三酸化硫黄、微量の水銀、微量のダスト、微量の揮発性有機化合物が含まれている。このような排ガスをそのままCO

吸収装置に送ってCO

除去処理を行うと、CO

吸収液に含まれるアミン化合物が二酸化窒素、三酸化硫黄、水銀、煤塵などによって変質して、CO

吸収液のCO

吸収性能が低下する。そのような不具合を解消するために、CO

吸収装置の前段にNO

スクラバ、脱塩脱硫剤噴霧装置、湿式電気集塵機などのCO

吸収前処理装置を設置して、CO

吸収装置に供給される直前の排ガスからアミン化合物を変質される物質を除去することが提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2013/78211A1
特開2005-40683号公報
WO2012/14831A1
特開2015-85310号公報
WO2011/152550A1
特開平8-332349号公報
特開平8-196830号公報
特開2002-18241号公報
特開2006-7055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記のような従前のCO

吸収前処理装置は、設備コスト、運転コストなどが高い上に、アミン化合物を変質される物質(特に、Hg

、VOCなど)の除去が不十分であることが多い。
本発明の目的は、CO

吸収液の寿命をのばし、排ガスに含まれる有害物質(二酸化窒素、一酸化窒素、硫黄酸化物、二酸化炭素、水銀、ダイオキシン、揮発性有機化合物など)を安価に良好に除去することができる、排ガス浄化方法および排ガス浄化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 煤塵、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀、揮発性有機化合物および炭素酸化物からなる群から選ばれる少なくともひとつを含む排ガスを脱硝機能、NO酸化機能、Hg

酸化機能、脱硫機能および吸着機能からなる群から選ばれる少なくとも一つの機能を有する触媒バグフィルタに通し、
触媒バグフィルタを通った排ガスを冷却して排ガスの温度を下げ、
次いで、冷やされた排ガスをCO

吸収液に直接接触させて排ガス中の二酸化炭素を減らすことを含む、排ガス浄化方法。
【0008】
〔2〕 排ガスの冷却を冷却液との直接接触によって行い、冷却液が、普通の水(plain water)、海水またはアルカリ性水溶液である、〔1〕に記載の排ガス浄化方法。
【0009】
〔3〕 排ガスを触媒バグフィルタに通す前に、脱硝処理、集塵処理、脱硫処理および脱塩処理からなる群の少なくとも一つの処理を排ガスに施すことを含む、〔1〕または〔2〕に記載の排ガス浄化方法。
【0010】
〔4〕 CO

吸収液がアミン化合物を含有する水溶液である、〔1〕~〔3〕のいずれかひとつに記載の排ガス浄化方法。
(【0011】以降は省略されています)

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