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公開番号
2024128067
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2024111742,2023062144
出願日
2024-07-11,2019-09-06
発明の名称
植物の機能性成分増加剤
出願人
イビデン株式会社
代理人
弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類
A01N
37/42 20060101AFI20240912BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】ストレス栽培や高含有品種を使用しなくとも、植物に適宜散布または灌注することで植物中の機能性成分量の増加を図ることのできる植物の機能性成分増加剤を提供することを目的とする。
【解決手段】式:HOOC-(R
1
)-C=C-C(=O)-R
2
(I)(式中、R
1
:直鎖または分岐の、炭素数6~12のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の二重結合を含んでいてもよく、R
2
:炭素数2~8のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の分岐および/または二重結合を含んでいてもよい)の構造式を有するオキソ脂肪酸誘導体またはその塩を有効成分として含むことを特徴とする植物の機能性成分増加剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の式:
HOOC-(R
1
)-C=C-C(=O)-R
2
(I)
(式中、
R
1
:直鎖または分岐の、炭素数6~12のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の二重結合を含んでいてもよく、
R
2
:炭素数2~8のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の分岐および/または二重結合を含んでいてもよい)
の構造式を有するオキソ脂肪酸誘導体またはその塩を有効成分として含むことを特徴とする植物の機能性成分増加剤。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
請求項1記載の植物の機能性成分増加剤であって、前記オキソ脂肪酸誘導体の、
R
1
のアルキル基の炭素数が8~10であり、
R
2
のアルキル基の炭素数が4~6である。
【請求項3】
請求項1または2記載の植物の機能性成分増加剤であって、前記オキソ脂肪酸誘導体の、
R
1
が、式(I)におけるカルボニル基のαおよびβ炭素の間の二重結合と共役二重結合を形成する二重結合を含む。
【請求項4】
請求項3記載の植物の機能性成分増加剤であって、前記オキソ脂肪酸誘導体の、
R
1
が、炭素数9のアルキル基であり、
R
2
が、炭素数5のアルキル基である。
【請求項5】
請求項4記載の植物の機能性成分増加剤であって、前記オキソ脂肪酸誘導体が、13-オキソ-9,11-オクタデカジエン酸またはその塩である。
【請求項6】
植物の茎葉もしくは根に接触させる噴霧剤もしくは浸漬用薬剤、または、土壌灌注用薬剤として用いられる請求項1~5のいずれか1項に記載の植物の機能性成分増加剤。
【請求項7】
前記植物の機能性成分が、抗酸化性機能性成分、アミノ酸類またはペプチド類である請求項1~6のいずれか1項に記載の植物の機能性成分増加剤。
【請求項8】
前記植物の機能性成分が、ビタミン類、ポリフェノール類、カロテノイド類、アミノ酸類およびそれらの組み合わせからなる群より選択される請求項1~7のいずれか1項に記載の植物の機能性成分増加剤。
【請求項9】
前記植物の機能性成分が、ビタミンC、ポリフェノール、ルテイン、βカロテン、リコピン、GABAからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1~7のいずれか1項に記載の植物の機能性成分増加剤。
【請求項10】
ナス科、バラ科、セリ科、シソ科またはヒユ科の植物に対して使用されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の植物の機能性成分増加剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の機能性成分増加剤に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
多くの植物には、ビタミン類、カロテノイド、ポリフェノール類などの様々な機能性成分が含まれている。近年、健康志向から農作物に含まれるこれら機能性成分に対する関心が高まっており、特に、細胞や組織に損傷を与え、ガンや生活習慣病、老化を促進させる一因になっていると考えられる活性酸素等のラジカルを除去する抗酸化活性がある機能性成分や、生体のたんぱく質の構成ユニットでもあり様々な神経伝達物質として機能するアミノ酸、ペプチド類を多く含む農産物のニーズは高い。そこで、植物体中での有用な機能性成分の産生を有意に高めるための試みが行われてきている。
【0003】
植物に含まれる機能性成分の増収方法としては、特許文献1に紫外線を照射してイチゴの実に含まれるポリフェノールの量を増やす技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2012/133130号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紫外線を植物に照射すると植物の生態組織を破壊する場合があり、照射時間には限度があった。また、紫外線は人体に対する害も懸念され、作業者の安全を十分に確保できないという問題があった。
【0006】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたもので、植物の生体組織に悪影響がなく、植物に適宜散布または灌注することで安全に植物に含まれる機能性成分の量の増加を図ることのできる植物の機能性成分増加剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の式:
HOOC-(R
1
)-C=C-C(=O)-R
2
(I)
(式中、
R
1
:直鎖または分岐の、炭素数6~12のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の二重結合を含んでいてもよく、
R
2
:炭素数2~8のアルキル基であって、1つまたはそれ以上の分岐および/または二重結合を含んでいてもよい)
の構造式を有するオキソ脂肪酸誘導体またはその塩を有効成分として含むことを特徴とする植物の機能性成分増加剤に関する。
【0008】
前記オキソ脂肪酸誘導体が、前記オキソ脂肪酸誘導体のR
1
のアルキル基の炭素数が8~10であり、R
2
のアルキル基の炭素数が4~6であるオキソ脂肪酸誘導体である植物の機能性成分増加剤が好ましい。
【0009】
前記オキソ脂肪酸誘導体が、前記オキソ脂肪酸誘導体のR
1
が式(I)におけるカルボニル基のαおよびβ炭素の間の二重結合と共役二重結合を形成する二重結合を含むオキソ脂肪酸誘導体である植物の機能性成分増加剤が好ましい。
【0010】
前記オキソ脂肪酸誘導体が、前記オキソ脂肪酸誘導体のR
1
が、炭素数9のアルキル基であり、R
2
が、炭素数5のアルキル基であるオキソ脂肪酸誘導体である植物の機能性成分増加剤が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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