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公開番号2024127575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036813
出願日2023-03-09
発明の名称非接触給電装置
出願人オムロン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02J 50/12 20160101AFI20240912BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】受電側の出力電圧を一定の範囲内に保ちつつ、電力伝送効率を向上することが可能な非接触給電装置を提供する。
【解決手段】非接触給電装置の受電装置3は、受信コイル21を含み、非接触給電装置の送電装置2の送信コイル14から電力を受電する共振回路20と、共振回路20から出力される電力を整流する整流回路23と、受信コイル21と電磁結合可能に配置される共振抑制コイル25を有する。受電装置3のスイッチ制御回路27は、整流回路23から出力される電圧に応じて共振抑制コイル25の短絡及び開放を制御する。送電装置2の制御回路19は、電流検出回路18により検出されたインバータ13の第1のスイッチング素子13-2に流れる電流に基づいて推定した、共振抑制コイル25が短絡されている期間に関するデューティ比が所定の許容範囲に収まるように電力供給回路10から送信コイル14へ供給される交流電力の電圧を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
送電装置と、前記送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置であって、
前記送電装置は、
前記受電装置へ電力を供給する送信コイルと、
フルブリッジ状あるいはハーフブリッジ状に接続された複数のスイッチング素子を有するインバータを含み、交流電力を前記送信コイルへ供給する電力供給回路と、
前記複数のスイッチング素子のうちの第1のスイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記電力供給回路から前記送信コイルに供給される交流電力の電圧を制御する制御回路と、を有し、
前記受電装置は、
受信コイルと、前記受信コイルと接続される共振コンデンサとを有し、前記送電装置の前記送信コイルを流れる電流に対して共振することで前記送信コイルから電力を受電する共振回路と、
前記共振回路を介して受電した電力を整流する整流回路と、
前記整流回路から出力される電力の出力電圧を測定する電圧検出回路と、
前記受信コイルと電磁結合可能に配置される共振抑制コイルと、
前記共振抑制コイルと接続され、前記共振抑制コイルの短絡または開放を切り替え可能なスイッチ回路と、
前記出力電圧の測定値が所定の上限閾値以上になると前記共振抑制コイルを短絡するよう前記スイッチ回路を制御し、前記出力電圧の測定値が、前記所定の上限閾値よりも低い所定の下限閾値以下になると前記共振抑制コイルを開放するよう前記スイッチ回路を制御するスイッチ制御回路と、を有し、
前記送電装置の前記制御回路は、前記電流検出回路により検出された電流に基づいて前記共振抑制コイルが短絡されている期間に関するデューティ比を推定し、推定したデューティ比が所定の許容範囲に収まるように、前記電力供給回路から前記送信コイルに供給される交流電力の電圧を制御する、
非接触給電装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記送電装置は、
前記電力供給回路と前記送信コイルの一端との間に接続される第1のコンデンサと、
前記電力供給回路と前記送信コイルの一端または他端と前記電力供給回路との間に接続される第1のコイルと、
前記第1のコンデンサに一端が接続され、他端が前記送信コイルの他端と接続される第2のコンデンサとをさらに有し、
前記電力供給回路から前記送信コイルへ供給される交流電力の周波数は、前記受電装置の前記共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれるよう設定される、請求項1に記載の非接触給電装置。
【請求項3】
前記送電装置の前記制御回路は、前記受電装置の前記共振抑制コイルが開放される期間が所定の閾値よりも長い場合、前記電力供給回路から前記送信コイルへ供給される交流電力の電圧を上昇させるよう前記電力供給回路を制御し、一方、前記デューティ比が前記所定の許容範囲の上限よりも大きく、かつ、前記共振抑制コイルが開放される期間が前記所定の閾値以下である場合、前記電力供給回路から前記送信コイルへ供給される交流電力の電圧を低下させるよう前記電力供給回路を制御する、請求項1または2に記載の非接触給電装置。
【請求項4】
前記送電装置の前記制御回路は、前記受電装置の前記共振抑制コイルが短絡される期間における、前記第1のスイッチング素子に流れる電流の平均値が所定の検出閾値よりも大きい場合、前記送信コイルから前記受信コイルへの電力伝送に影響される異物が有ると判定する、請求項1または2に記載の非接触給電装置。
【請求項5】
前記受電装置は移動体に搭載され、前記送電装置の前記送信コイルは、前記移動体の移動経路上に設置される、請求項1または2に記載の非接触給電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触給電装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、金属の接点などを介さずに、空間を通じて電力を伝送する、いわゆる非接触給電(ワイヤレス給電とも呼ばれる)技術が研究されている。
【0003】
非接触給電技術を利用した給電装置(以下、単に非接触給電装置と呼ぶ)では、一次側(送電側)のコイルと二次側(受電側)のコイル間の位置関係が変動すると、その二つのコイル間の結合度が変化する。その結果として、受電側の装置から負荷回路への出力電圧も変動する。場合によっては、負荷回路への出力電圧が過剰に上昇して、受電側の装置または負荷回路などに故障を生じるおそれがある。そこで、出力電圧が過度に上昇することを抑制しつつ、エネルギー損失を抑制する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
【0004】
特許文献1に開示された非接触電力伝送装置では、受電側の装置において、送電側の装置の送信コイルから電力を受電するための受信コイルと電磁結合可能に配置される共振抑制コイルが設けられる。そして、受信コイルを含む共振回路から出力された電力を整流回路にて整流して得られる出力電圧の測定値が所定の上限閾値以上となると共振抑制コイルが短絡されるとともに、出力電圧異常信号が送電側の装置へ送信される。そして送電側の装置では、出力電圧異常信号を受け取ると、送信コイルに供給される交流電力のスイッチング周波数及び電圧の少なくとも一方が変更される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-176565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の技術では、受電側の装置と接続される負荷回路の抵抗値が変動しても受電側の装置からの出力電圧を略一定に保つ、いわゆる定電圧出力動作を維持するためには、送信コイルに供給される交流電力の周波数及び電圧の両方を制御することがもとめられる。そのため、電力伝送中においても送信コイルと受信コイルの位置関係が頻繁に変動するような動作環境下では、送信コイルに供給される交流電力の周波数及び電圧の制御が追い付かず、その結果として出力電圧を一定に保てなくなるとともに十分な電力伝送効率を維持することが困難になるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、受電側の出力電圧を一定の範囲内に保ちつつ、電力伝送効率を向上することが可能な非接触給電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの形態として、送電装置と、送電装置から非接触で電力伝送される受電装置とを有する非接触給電装置が提供される。この非接触給電装置において、送電装置は、受電装置へ電力を供給する送信コイルと、フルブリッジ状あるいはハーフブリッジ状に接続された複数のスイッチング素子を有するインバータを含み、交流電力を送信コイルへ供給する電力供給回路と、インバータの複数のスイッチング素子のうちの第1のスイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出回路と、電力供給回路から送信コイルに供給される交流電力の電圧を制御する制御回路とを有する。また、受電装置は、受信コイルと、受信コイルと接続される共振コンデンサとを有し、送電装置の送信コイルを流れる電流に対して共振することで送信コイルから電力を受電する共振回路と、共振回路を介して受電した電力を整流する整流回路と、整流回路から出力される電力の出力電圧を測定する電圧検出回路と、受信コイルと電磁結合可能に配置される共振抑制コイルと、共振抑制コイルと接続され、共振抑制コイルの短絡または開放を切り替え可能なスイッチ回路と、出力電圧の測定値が所定の上限閾値以上になると共振抑制コイルを短絡するようスイッチ回路を制御し、出力電圧の測定値が、所定の上限閾値よりも低い所定の下限閾値以下になると共振抑制コイルを開放するようスイッチ回路を制御するスイッチ制御回路とを有する。そして送電装置の制御回路は、電流検出回路により検出された電流に基づいて共振抑制コイルが短絡されている期間に関するデューティ比を推定し、推定したデューティ比が所定の許容範囲に収まるように、電力供給回路から送信コイルに供給される交流電力の電圧を制御する。
係る構成を有することにより、この非接触給電装置は、受電側の出力電圧を一定の範囲内に保つことを可能としつつ、電力伝送効率を向上することができる。
【0009】
この非接触給電装置の送電装置は、電力供給回路と送信コイルの一端との間に接続される第1のコンデンサと、電力供給回路と送信コイルの一端または他端と電力供給回路との間に接続される第1のコイルと、第1のコンデンサに一端が接続され、他端が送信コイルの他端と接続される第2のコンデンサとをさらに有することが好ましい。そして電力供給回路から送信コイルへ供給される交流電力の周波数は、受電装置の共振回路の共振周波数を含む所定の周波数範囲に含まれるように設定されることが好ましい。
係る構成を有することにより、この非接触給電装置は、送信コイルと受信コイル間の結合度が変動しても、定電圧出力動作することが可能となる。
【0010】
また、送電装置の制御回路は、受電装置の共振抑制コイルが開放される期間が所定の閾値よりも長い場合、電力供給回路から送信コイルへ供給される交流電力の電圧を上昇させるよう電力供給回路を制御し、一方、デューティ比が所定の許容範囲の上限よりも大きく、かつ、共振抑制コイルが開放される期間が所定の閾値以下である場合、電力供給回路から送信コイルへ供給される交流電力の電圧を低下させるよう電力供給回路を制御する、ことが好ましい。
係る構成を有することにより、この非接触給電装置は、出力電圧を一定の範囲に維持するとともに、共振抑制コイルが短絡される際に消費される電力を低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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