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公開番号2024127478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036655
出願日2023-03-09
発明の名称固体電解コンデンサ素子の製造方法及び固体電解コンデンサ素子
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01G 9/00 20060101AFI20240912BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】絶縁マスク層の形成を必須としない容量の大きい固体電解コンデンサ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】固体電解コンデンサ素子の製造方法は、誘電体層が形成された弁作用金属基体10を準備する工程と、モノマー含有溶液並びに酸化剤含有溶液を準備する工程と、弁作用金属基体の下部10Bを、モノマー含有溶液又は酸化剤含有溶液の何れかである第1液に浸漬して、弁作用金属基体の下部10Bから第1液を弁作用金属基体10の上方に向かって浸透させる第1液浸漬工程と、モノマー含有溶液が第1液である場合は酸化剤含有溶液を第2液220とし、酸化剤含有溶液が第1液である場合はモノマー含有溶液を第2液として、第1液を浸透させた弁作用金属基体10を、第1液が浸透した領域の上端10Tより下方の領域において第2液に浸漬する第2液浸漬工程と、弁作用金属基体を洗浄する洗浄工程と、を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体を準備する工程と、
化学重合反応により固体電解質層となるためのモノマー及び溶媒を有するモノマー含有溶液、並びに前記モノマーを重合させる酸化剤及び溶媒を有する酸化剤含有溶液を準備する工程と、
前記弁作用金属基体の下部を、前記モノマー含有溶液又は前記酸化剤含有溶液のいずれかである第1液に浸漬して、前記弁作用金属基体の下部から前記第1液を前記弁作用金属基体の上方に向かって浸透させる第1液浸漬工程と、
前記モノマー含有溶液が第1液である場合は前記酸化剤含有溶液を第2液とし、前記酸化剤含有溶液が第1液である場合は前記モノマー含有溶液を第2液として、前記第1液を浸透させた前記弁作用金属基体を、前記第1液が浸透した領域の上端より下方の領域において前記第2液に浸漬する第2液浸漬工程と、
前記弁作用金属基体を洗浄する洗浄工程と、を行う、固体電解コンデンサ素子の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記モノマー含有溶液は、さらにドーパントを含む請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
【請求項3】
前記第1液が含有する溶媒が、アルコール系溶媒又は水系溶媒であり、
前記第2液が含有する溶媒が、アルコール系溶媒又は水系溶媒である、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
【請求項4】
前記第1液が含有する溶媒がアルコール系溶媒である請求項3に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
【請求項5】
誘電体層を少なくとも一方の主面に有し、その長手方向に対向して陽極部側となる第1辺と陰極部側となる第2辺を有する弁作用金属基体と、
前記誘電体層上に設けられる固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサ素子であって、
前記固体電解コンデンサ素子の主面の法線方向から見たとき、前記固体電解質層は、前記弁作用金属基体の前記第2辺から、前記第1辺に向かうまでの一部の領域に設けられており、前記固体電解質層は、先端の両端部から先端の中央部に向かって前記第1辺に近づくように設けられており、
前記弁作用金属基体を陽極部及び陰極部に分離する絶縁マスク層を有していない、固体電解コンデンサ素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサ素子の製造方法及び固体電解コンデンサ素子に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、誘電体皮膜を有し、弁作用を有する金属材料上の所望の位置に固体電解質を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記誘電体皮膜中に浸透しかつ前記浸透部の上にマスキング層を形成するマスキング材溶液を塗布する工程及び前記マスキング材を加熱処理により熱変性し高分子化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許4623404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、マスキング層(以下、本明細書では絶縁マスク層という)を設けることにより弁作用金属の陽極部と陰極部を分離している。絶縁マスク層の形成の際には、マスキング材溶液が弁作用金属に対して厚さ方向に浸透するだけではなく、面方向への浸透、すなわち面方向への滲みが発生する。マスキング材の滲みが発生した領域ではマスキング材の撥水作用により固体電解質層を形成するための液が含浸されにくい。また、誘電体皮膜を形成する化成処理を行うために使用する化成液も同様に含浸されにくい。
そのため、絶縁マスク層を設けた場合には、誘電体皮膜の一部を固体電解質で被覆できないことがあり、化成処理によって誘電体皮膜を修復することが難しくなるという問題があった。
【0005】
また、絶縁マスク層を設けた部分はコンデンサの容量に寄与しない部分となるので、絶縁マスク層の面積を減らすことができればコンデンサの容量を向上させることができる。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、絶縁マスク層の形成を必須とせず、容量の大きい固体電解コンデンサ素子を製造することが可能な、固体電解コンデンサ素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の固体電解コンデンサ素子の製造方法は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体を準備する工程と、化学重合反応により固体電解質層となるためのモノマー及び溶媒を有するモノマー含有溶液、並びに前記モノマーを重合させる酸化剤及び溶媒を有する酸化剤含有溶液を準備する工程と、前記弁作用金属基体の下部を、前記モノマー含有溶液又は前記酸化剤含有溶液のいずれかである第1液に浸漬して、前記弁作用金属基体の下部から前記第1液を前記弁作用金属基体の上方に向かって浸透させる第1液浸漬工程と、前記モノマー含有溶液が第1液である場合は前記酸化剤含有溶液を第2液とし、前記酸化剤含有溶液が第1液である場合は前記モノマー含有溶液を第2液として、前記第1液を浸透させた前記弁作用金属基体を、前記第1液が浸透した領域の上端より下方の領域において前記第2液に浸漬する第2液浸漬工程と、前記弁作用金属基体を洗浄する洗浄工程と、を行う。
【0008】
本発明の固体電解コンデンサ素子は、誘電体層を少なくとも一方の主面に有し、その長手方向に対向して陽極部側となる第1辺と陰極部側となる第2辺を有する弁作用金属基体と、前記誘電体層上に設けられる固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサ素子であって、前記固体電解コンデンサ素子の主面の法線方向から見たとき、前記固体電解質層は、前記弁作用金属基体の前記第2辺から、前記第1辺に向かうまでの一部の領域に設けられており、前記固体電解質層は、先端の両端部から先端の中央部に向かって前記第1辺に近づくように設けられており、前記弁作用金属基体を陽極部及び陰極部に分離する絶縁マスク層を有していない。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、絶縁マスク層の形成を必須とせず、容量の大きい固体電解コンデンサ素子を製造することが可能な、固体電解コンデンサ素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体の一例を示す模式図である。
図2は、第1液浸漬工程を模式的に示す工程図である。
図3は、第2液浸漬工程を模式的に示す工程図である。
図4は、2回目の第1液浸漬工程を模式的に示す工程図である。
図5は、2回目の第2液浸漬工程を模式的に示す工程図である。
図6は、洗浄工程後の弁作用金属基体を模式的に示す工程図である。
図7は、固体電解コンデンサ素子を構成する誘電体層及び固体電解質層の一例を模式的に示す平面図である。
図8は、図7のX-X線断面図である。
図9は、固体電解コンデンサ素子の一例を模式的に示す平面図である。
図10は、図9のY-Y線断面図である。
図11は、固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
図12は、図11に示す固体電解コンデンサのZ-Z線に沿った断面図である。
図13は、リードフレームが外部電極として用いられている固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
図14は、図13に示す固体電解コンデンサのII-II線断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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