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公開番号2024126827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035496
出願日2023-03-08
発明の名称炉底冷却設備の冷却能力の改善方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C21B 7/10 20060101AFI20240912BHJP(鉄冶金)
要約【課題】本発明は、新規冷却管を配設して、炉底冷却設備の冷却能力を改善する改善作業の容易化を目的とする。
【解決手段】高炉の炉底の下に配置される炉底冷却設備の冷却能力を改善する冷却能力改善方法であって、炉底冷却設備は、互いに平行に延びて高炉の底板を下方から支持する複数の梁材と、隣り合う梁材と底板とで区切られた区画領域に配設された熱伝導充填層と、熱伝導充填層に埋設された既設冷却管と、を備えており、既設冷却管の壁面に開口を形成する開口形成工程と、既設冷却管の内部に、新規冷却管を挿入する冷却管挿入工程と、既設冷却管の内壁及び新規冷却管の外壁の間に形成された隙間に、空気より熱伝導率が高い熱伝導材を充填し、開口を介して熱伝導材を既設冷却管と熱伝導充填層との間のエアーギャップに流入させる熱伝導材充填工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
高炉の炉底の下に配置される炉底冷却設備の冷却能力を改善する冷却能力改善方法であって、
前記炉底冷却設備は、
互いに平行に延びて高炉の底板を下方から支持する複数の梁材と、
隣り合う前記梁材と前記底板とで区切られた区画領域に配設された熱伝導充填層と、
前記熱伝導充填層に埋設された既設冷却管と、
を備えており、
前記既設冷却管の壁面に開口を形成する開口形成工程と、
前記既設冷却管の内部に、新規冷却管を挿入する冷却管挿入工程と、
前記既設冷却管の内壁及び前記新規冷却管の外壁の間に形成された隙間に、空気より熱伝導率が高い熱伝導材を充填し、前記開口を介して前記熱伝導材を前記既設冷却管と前記熱伝導充填層との間のエアーギャップに流入させる熱伝導材充填工程と、
を備えることを特徴とする、冷却能力改善方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記新規冷却管は、前記既設冷却管より小径に形成された管本体と、前記管本体の外周面から径方向外側に向かって突出する少なくとも1つの突出部と、を備える
ことを特徴とする、請求項1に記載の冷却能力改善方法。
【請求項3】
前記突出部は、前記新規冷却管の周方向に複数設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の冷却能力改善方法。
【請求項4】
前記突出部は、前記新規冷却管の長手方向に複数設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の冷却能力改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炉底冷却設備の冷却能力を改善させる方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
高炉の炉底部の内側は、耐火煉瓦によって築炉されている。耐火煉瓦の損耗速度は、高炉自体の寿命に大きく影響することから、耐火煉瓦の損耗を抑制するために、炉底の下に複数の冷却管を備えた炉底冷却設備を設けるとともに、これらの冷却管に対して冷却水を通液させることで、耐火煉瓦の温度上昇を抑制する方法が採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、耐火煉瓦を底部から冷却するための複数の冷却管が配列され、これらの冷却管の周囲に熱伝導材が充填された梁組み構造物が開示されている。この構成によれば、冷却水を冷却管に通液させることで、耐火煉瓦が抜熱され、冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-210981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高炉の操業期間が長くなるにつれて、炉底冷却設備の冷却能力が低下し、耐火煉瓦の損耗を十分に抑制できなくなる。炉底冷却設備の冷却能力を改善する方法として、既設冷却管の周辺に配設された熱伝導充填層をボーリングして、直進方向に延びるトンネルを形成するとともに、このトンネルに新規冷却管を挿入する方法が考えられる。
【0006】
しかしながら、この方法では、そもそも新規冷却管を設ける設置スペースが確保できないおそれがある。また、仮に新規冷却管を設ける設置スペースが確保できたとしても、ボーリング距離が長い(25m程度)ため、ボーリング中にトンネルが曲がってしまい、新規冷却管を挿入できない恐れがある。さらに、設置スペースを空ける工事が必要となるため、工事費用が増大する。
【0007】
本発明は、新規冷却管を配設して、炉底冷却設備の冷却能力を改善する改善作業の容易化及び低コスト化を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明に係る冷却能力改善方法は、(1)高炉の炉底の下に配置される炉底冷却設備の冷却能力を改善する冷却能力改善方法であって、前記炉底冷却設備は、互いに平行に延びて高炉の底板を下方から支持する複数の梁材と、隣り合う前記梁材と前記底板とで区切られた区画領域に配設された熱伝導充填層と、前記熱伝導充填層に埋設された既設冷却管と、を備えており、前記既設冷却管の壁面に開口を形成する開口形成工程と、前記既設冷却管の内部に、新規冷却管を挿入する冷却管挿入工程と、前記既設冷却管の内壁及び前記新規冷却管の外壁の間に形成された隙間に、空気より熱伝導率が高い熱伝導材を充填し、前記開口を介して前記熱伝導材を前記既設冷却管と前記熱伝導充填層との間のエアーギャップに流入させる熱伝導材充填工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)前記新規冷却管は、前記既設冷却管より小径に形成された管本体と、前記管本体の外周面から径方向外側に向かって突出する少なくとも1つの突出部と、を備える
ことを特徴とする、上記(1)に記載の冷却能力改善方法。
【0010】
(3)前記突出部は、前記新規冷却管の周方向に複数設けられていることを特徴とする、上記(2)に記載の冷却能力改善方法。
(【0011】以降は省略されています)

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