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公開番号2024142278
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023054411
出願日2023-03-29
発明の名称クレビス継手
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類F16D 3/16 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ピン孔の周辺に発生する応力を低減できるクレビス継手を提供する。
【解決手段】クレビス継手(100)は第1クレビス(1)と第2クレビス(2)とピン(3)を備える。第1クレビス(1)は2つの第1本体部(12a,12b)を含み、ピン(3)が挿入される第1孔(121a,121b)を有する。第2クレビス(2)は第2本体部(22)を含み、ピン(3)が挿入される第2孔(221)を有する。第1本体部(12a,12b)のうち第1孔(121a,121b)の端部(122a,122b)、及び第2本体部(22)のうち第2孔(221)の両端部(222,223)に、面取り(4)が設けられる。面取り(4)は、軸方向の面取り長さLが径方向の面取り長さDよりも大きい。面取り長さLは、第2本体部(22)の板厚(t0)の4.2~14%である。面取り長さDは、第2孔(221)の直径(d0)の0.1~1.0%である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
2つの第1本体部を含み、前記2つの第1本体部の各々に第1孔を有する第1クレビスと、
前記2つの第1本体部の間に配置される第2本体部を含み、前記第2本体部に前記第1孔と同じ直径の第2孔を有する第2クレビスと、
前記第1孔及び前記第2孔に挿入されるピンと、を備え、
前記2つの第1本体部のうち前記第1孔の前記第2本体部側の端部、及び前記第2本体部のうち前記第2孔の両端部に、面取りが設けられ、
前記面取りは、前記ピンの軸方向における面取り長さLが、前記ピンの径方向における面取り長さDよりも大きく、
前記面取り長さLは、前記第2本体部の板厚の4.2%~14%であり、
前記面取り長さDは、前記第2孔の前記直径の0.1%~1.0%である、クレビス継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、クレビス継手に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
2つの部材を接続する継手として、クレビス継手が知られている。一般に、クレビス継手は、二山クレビスと一山クレビスとをピンを介して組合せることで、自由度を持つ関節を形成することができる。クレビス継手は、しばしばシリンダやボールねじのような直線運動をする部材の端部に取り付けられる。そのため、クレビスは、直線運動に起因した引張荷重及び圧縮荷重により大きな負荷を受けやすい。過大な負荷によってクレビスが塑性変形すると、クレビスで接続されている部材の性能が低下するおそれがあり、場合によっては、クレビスが破損するおそれがある。
【0003】
クレビス継手は、ダンパと建物とを接続するために使用することができる。ダンパとしては、ボールねじを用いた渦電流式ダンパや、油圧シリンダを用いた流体式ダンパなどが用いられる。
【0004】
例えば、特開2010-7685号公報(特許文献1)、及び特開2006-38117号公報(特許文献2)には、オイルダンパのジョイント部構造が記載されている。これらの特許文献1及び2のジョイント部構造は、クレビスを含む特殊な継手構造を有する。このジョイント部構造により、建物の架構からオイルダンパに加わる面外方向の力を逃がすことができる、と特許文献1及び2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-7685号公報
特開2006-38117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、ダンパと建物とを接続するクレビス継手において、地震などで建物に大きな揺れが発生したとき、クレビスは過大な負荷を受ける。具体的には、一山クレビスが建物側に取り付けられ、二山クレビスがダンパ本体側に取り付けられる場合、ピンを介して接続される一山クレビス及び二山クレビスにおいて、ピン孔の周辺に高い応力が発生する。この応力がクレビスの材料の降伏点を超えると、クレビスはピン孔の周辺から塑性変形を始める。塑性変形が起こると、その変形は除荷後にも残り続け、ピン孔に対しピンのガタツキが発生する。これにより、建物からダンパへの荷重伝達効率が低下し、ダンパの性能が低下するおそれがある。また、ピン孔の周辺に発生する応力がクレビスの材料の引張強度を超えると、クレビスが破損するおそれがある。
【0007】
特許文献1及び2では、クレビスの塑性変形について着目されていない。当然に、特許文献1及び2には、その塑性変形がクレビスのピン孔の周辺に発生する応力に起因することも着目されていない。
【0008】
本開示の目的は、クレビスのピン孔の周辺に発生する応力を低減することができるクレビス継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係るクレビス継手は、第1クレビスと、第2クレビスと、ピンとを備える。第1クレビスは、2つの第1本体部を含む。第1クレビスは、2つの第1本体部の各々に第1孔を有する。第2クレビスは、2つの第1本体部の間に配置される第2本体部を含む。第2クレビスは、第2本体部に第1孔と同じ直径の第2孔を有する。ピンは、第1孔及び第2孔に挿入される。2つの第1本体部のうち第1孔の第2本体部側の端部、及び第2本体部のうち第2孔の両端部に、面取りが設けられる。面取りは、ピンの軸方向における面取り長さLが、ピンの径方向における面取り長さDよりも大きい。面取り長さLは、第2本体部の板厚の4.2%~14%である。面取り長さDは、第2孔の直径の0.1%~1.0%である。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係るクレビス継手によれば、クレビスのピン孔の周辺に発生する応力を低減することができる。その結果、クレビスのピン孔の周辺に発生する応力に起因するクレビスの塑性変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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