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公開番号
2024125965
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2023034130
出願日
2023-03-06
発明の名称
発電デバイス、発電装置、および冷却デバイス
出願人
国立大学法人九州大学
代理人
主分類
H10N
10/13 20230101AFI20240911BHJP()
要約
【課題】熱電発電技術を用いた強制冷却が不要で昼夜を問わず1日中自発的に温度差をつけて高出力の発電が可能な発電デバイス、発電装置、並びに素子の面内方向において十分な温度差を生じさせる冷却デバイスを提供する。
【解決手段】膜状の熱電素子である熱電層1と、熱電層1上に太陽光を反射しかつ熱放射する放射冷却層2と太陽光を透過する透過層3とをそれぞれ設け、放射冷却層2を積層した側の熱電層1と透過層3を積層した側の熱電層1との間の温度差により起電力を生じさせる。また、主面を備えた基板5と、基板上の主面の一部に設けられた放射冷却層2とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
膜状の熱電素子である熱電層と、前記熱電層上に光を反射しかつ熱放射する放射冷却層と光を透過する透過層とをそれぞれ設け、
前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層と前記透過層を積層した側の前記熱電層との面内方向間の温度差により起電力を生じる、発電デバイス。
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【請求項2】
膜状の熱電素子である熱電層と、前記熱電層上の一部領域に光を反射しかつ熱放射する放射冷却層を設け、
前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層と前記放射冷却層を積層していない側の前記熱電層との面内方向間の温度差により起電力を生じる、発電デバイス。
【請求項3】
光照射環境下で熱電層の横方向に自発的に15℃以上、かつ光が照射されていない環境下で5℃以上の温度差が得られる請求項1または請求項2に記載の発電デバイス。
【請求項4】
前記放射冷却層は、30μm以上の酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウムのいずれかから選択された膜であり、その膜の上面から見た形状は円形、長方形、台形、縞状形状およびその組み合わせから成る請求項1または請求項2に記載の発電デバイス。
【請求項5】
前記透過層は、光透過性樹脂(アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂)のうちいずれかから選択される請求項1に記載の発電デバイス。
【請求項6】
基板と、前記基板上に設けた複数の電極と、膜状の熱電素子である熱電層と、前記熱電層上に光を反射しかつ熱放射する放射冷却層と光を透過する透過層とをそれぞれ設け、
前記複数の電極の一方の電極は前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層に接し、かつ前記複数の電極の他方の電極は前記透過層を積層した側の前記熱電層に接する構造であり、前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層と前記透過層を積層した側の前記熱電層との面内方向間の温度差により生じた起電力で発電する、発電装置。
【請求項7】
基板と、前記基板上に設けた複数の電極と、膜状の熱電素子である熱電層と、前記熱電層上の一部に光を反射しかつ熱放射する放射冷却層を設け、
前記複数の電極の一方の電極は前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層に接し、かつ前記複数の電極の他方の電極は前記放射冷却層を積層していない側の前記熱電層に接する構造であり、前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層と前記放射冷却層を積層していない側の前記熱電層との面内方向間の温度差により生じた起電力で発電する、発電装置。
【請求項8】
主面を備えた基板と、前記基板上であって、前記主面の一部に設けられた放射冷却層とを備え、前記放射冷却層の放射冷却により、前記基板において前記放射冷却層を設けた部分と、前記基板において前記放射冷却層を非配置とした部分の面内方向において温度差を生じさせることが可能な冷却デバイス。
【請求項9】
前記放射冷却層は、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウムのいずれかから選択された膜である請求項8記載の冷却デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜状の熱電素子の両端に温度差を生じさせることで起電力が発生し発電させる発電デバイス、発電装置、並びに素子の両端に十分な温度差を生じさせる冷却デバイス、に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年地球温暖化に影響を及ぼすとされる二酸化炭素等の温室効果ガスの削減が世界的な課題となっている。再生可能エネルギーの一つとして太陽エネルギーがあり、太陽エネルギーの利用は大きく分けて光利用と熱利用がある。光利用は半導体の太陽電池を用いて太陽光発電を行う技術が良く知られており、熱利用は太陽温水器の利用が知られている。しかし太陽光発電も太陽温水器も夜間は性能を十分に発揮できないという欠点がある。
【0003】
また他の熱利用技術として昼夜を問わず発電することが可能な熱電発電技術、発電デバイスが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
熱電発電技術とは、熱電素子の両端に温度差を形成させることで起電力が発生し、発電させる技術である。この熱電発電技術は熱電素子材料および温度差によって発電量が決まるものであるが、自然環境下にて十分な温度差を形成させる技術は、放熱フィンの装着や水冷などの強制冷却といった方法しかなかった。そのような中で、例えば硫酸バリウムは、太陽光の可視光から近赤外光領域の波長を反射してふく射熱を放出する性質を持ち、放射冷却材料として現在注目されており、夜間においても外気温と10℃の温度差を得られるという特徴を持つ(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-89089号公報
【非特許文献】
【0006】
ACS Appl. Mater. Interfaces, 13, 21733-21739(2021).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら従来技術の熱電素子を用いた発電デバイスは、熱電素子全体を太陽光から遮断し放射冷却することにより膜状の熱電素子に対して垂直方向での温度差を形成する構造であり、硫酸バリウム等の性能の高い材料を用いても、冷却部に放熱フィンの装着や水冷などの強制冷却を使用しなければ夜間には十分な温度差が得られず、高出力の発電を行うことは困難であった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、冷却部に放熱フィンの装着や水冷などの強制冷却を使用しないでも昼夜を問わず1日中高出力の発電が可能な発電デバイス、発電装置、および十分な温度差を生じさせる冷却デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、本発明の発電デバイスは、膜状の熱電素子である熱電層と、前記熱電層上に太陽光を反射しかつ熱放射する放射冷却層と太陽光を透過する透過層とをそれぞれ設け、前記放射冷却層を積層した側の前記熱電層と前記透過層を積層した側の前記熱電層との面内方向間の温度差、すなわち膜状の熱電素子である熱電層に対し、膜の面内方向に温度差を生じさせることにより電力を生じる、発電デバイスである。
また本発明の冷却デバイスは、主面を備えた基板と、前記基板上であって、前記主面の一部に設けられた放射冷却層とを備え、前記放射冷却層の放射冷却により、前記基板において前記放射冷却層を設けた部分と、前記基板において前記放射冷却層を非配置とした部分の面内方向において温度差を生じさせることが可能な冷却デバイスである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、膜状の熱電素子である熱電層に対し、膜の面内方向に温度差を形成させることにより、強制冷却が不要で昼夜を問わず1日中自発的に温度差をつけて高出力の発電が可能である。また、十分な温度差を生じさせる冷却デバイスを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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