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公開番号2025064107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173592
出願日2023-10-05
発明の名称遮水工、温度監視方法
出願人鹿島建設株式会社,国立大学法人九州大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01M 3/38 20060101AFI20250410BHJP(測定;試験)
要約【課題】処分場の温度監視において、光ファイバケーブルのひずみの影響を抑えながら、温度変化を高い空間分解能で測定することができる遮水工を提供する。
【解決手段】遮水工3は、上部遮水シート8と、その下方で並走するように配置された二種類の光ファイバケーブル10a,10bと、その下方に位置する下部遮水シート6と、上部遮水シート8と下部遮水シート6との間に介在して、上部遮水シート8と下部遮水シート6と隔てる離隔部材7とを備える。二種類の光ファイバケーブル10a,10bは、いずれもブリルアン散乱光又はレイリー散乱光を観測するものである。二種類の光ファイバケーブル10a,10bは、互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
処分場に敷設された遮水工であって、
上部遮水シートと、
前記上部遮水シートの下方で並走するように配置された二種類の光ファイバケーブルと、
前記光ファイバケーブルの下方に位置する下部遮水シートと、
前記上部遮水シートと前記下部遮水シートとの間に介在して、前記上部遮水シートと前記下部遮水シートと隔てる離隔部材と、を備え、
前記二種類の光ファイバケーブルは、いずれもブリルアン散乱光又はレイリー散乱光を観測するものであり、
前記二種類の光ファイバケーブルは、互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている、遮水工。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記二種類の光ファイバケーブルは、前記処分場の法面において、水平方向に並走している、請求項1記載の遮水工。
【請求項3】
前記二種類の光ファイバケーブルは、互いの離間距離が0mm~200mmである、請求項1記載の遮水工。
【請求項4】
前記離隔部材が、不織布である、請求項1記載の遮水工。
【請求項5】
前記上部遮水シート又は前記下部遮水シートは、複数のシート片が互いに接合されてなり、
前記上部遮水シート又は前記下部遮水シートは、隣り合う第一のシート片と第二のシート片とが端部同士で重なり合う接合部を有し、
前記接合部は、前記第一のシート片と前記第二のシート片とを接合し互いに間隔を空けて延びる二本の接合線と、前記二本の接合線の間の空洞内に配置された光ファイバケーブルとを有する、請求項1~4のいずれか一項記載の遮水工。
【請求項6】
互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている二種類の光ファイバケーブルが並走するように内部に配置された遮水工を敷設した処分場において、
前記二種類の光ファイバケーブルの両方でブリルアン散乱光又はレイリー散乱光を観測し、
両方の観測結果の差分を求めることにより前記処分場内の温度変化を求める、温度監視方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮水工、及び、温度監視方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
廃棄物を溜める処分場では、廃棄物の発熱や遮水シートからの漏水等の異常がないかどうかを長期間にわたって監視する必要がある。従来、処分場の遮水工に張り巡らした光ファイバケーブルをセンサーとして温度を監視することにより、廃棄物又は遮水シートの異常を検知することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第2826720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、光ファイバケーブルを用いてその散乱光を観測することにより、光ファイバケーブル周辺の温度変化や光ファイバケーブル自身のひずみを知ることができる。特許文献1で散乱光として利用しているラマン散乱は、ひずみの影響を受けにくいが、温度測定の空間分解能が低い。このため、廃棄物又は遮水シートに何らかの異常が発生したとしても、これが測定可能な大きさの温度変化として現れるのが遅く、その間に被害が大きくなる虞がある。他方、ブリルアン散乱又はレイリー散乱による散乱光の観測によれば、温度測定の空間分解能は高いがひずみの影響が大きく、温度変化を知る際のノイズとなってしまう。
【0005】
そこで本発明は、処分場の温度監視において、光ファイバケーブルのひずみの影響を抑えながら、温度変化を高い空間分解能で測定することができる遮水工を提供することを目的とする。また、温度監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、処分場に敷設された遮水工であって、上部遮水シートと、上部遮水シートの下方で並走するように配置された二種類の光ファイバケーブルと、光ファイバケーブルの下方に位置する下部遮水シートと、上部遮水シートと下部遮水シートとの間に介在して、上部遮水シートと下部遮水シートと隔てる離隔部材と、を備え、二種類の光ファイバケーブルは、いずれもブリルアン散乱光又はレイリー散乱光を観測するものであり、二種類の光ファイバケーブルは、互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている、遮水工を提供する。
【0007】
また、本発明は、互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている二種類の光ファイバケーブルが並走するように内部に配置された遮水工を敷設した処分場において、二種類の光ファイバケーブルの両方でブリルアン散乱光又はレイリー散乱光を観測し、両方の観測結果の差分を求めることにより処分場内の温度変化を求める、温度監視方法を提供する。
【0008】
これらの遮水工又は温度監視方法によれば、廃棄物又は遮水シートの異常に起因する温度変化が生じた場合に、これを高い空間分解能で測定することができる。ブリルアン散乱及びレイリー散乱は光ファイバケーブルのひずみの影響を受けやすいが、本発明では、互いに熱膨張係数が異なり、かつ、ひずみ係数が略同一である被覆材でそれぞれ覆われている二種類の光ファイバケーブルを並走させて配置しているので、両方の光ファイバケーブルの観測結果の差分を求めれば、ひずみによる影響を相殺することができ、温度の影響のみを知ることができる。
【0009】
本発明において、二種類の光ファイバケーブルは、処分場の法面において水平方向に並走していてもよい。上部遮水シートが破断して漏水が生じた場合、漏水は遮水工の内部を重力に従って下方へ流下又は浸潤していく。光ファイバケーブルが水平方向に延びるように配置されていると、その漏水が光ファイバケーブルに接触しやすいので、漏水を早く検知することができる。
【0010】
二種類の光ファイバケーブルは、互いの離間距離が0mm~200mmであってもよい。また、本発明において、離隔部材は不織布であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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