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公開番号2025062833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2023172130
出願日2023-10-03
発明の名称アンテナの配置を決定する方法、装置、及びプログラム、並びに物体検出システム
出願人日本電信電話株式会社,国立大学法人九州大学
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類H04W 24/02 20090101AFI20250408BHJP(電気通信技術)
要約【課題】高い精度での物体検出を可能とするアンテナ配置を少ない負荷で決定できるようにする。
【解決手段】本開示のアンテナ配置決定方法によれば、複数のアンテナを有するAPとSTAとを用いて物体の検出を行う対象領域が複数の小領域に仮想的に分割される。次に、STAの位置とアンテナの位置候補との間の直接波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第一種のスコア(第一スコアS1、第二スコアS2a)と、反射波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第二種のスコア(第三スコアS2b)とが計算される。そして、第一種のスコアが大きいほど大きく、第二種のスコアが大きいほど小さくなる評価指標値Sがアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算される。最後に、評価指標値Sが小さい順に選ばれた上位所定数の位置候補の組み合わせの中からアンテナを配置する位置の組み合わせが決定される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数のアンテナを有する第一の無線装置と、前記第一の無線装置と無線通信を行う第二の無線装置とを用いて物体を検出するシステムにおける前記複数のアンテナの配置を決定するアンテナ配置決定方法であって、
前記物体の検出を行う対象領域を複数の小領域に仮想的に分割することと、
前記複数のアンテナを配置可能な位置の中から前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせを選択することと、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第一種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算することと、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の反射波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第二種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算することと、
前記第一種のスコアと前記第二種のスコアとを用いて、前記第一種のスコアが大きいほど大きく、前記第二種のスコアが大きいほど小さくなる評価指標値を前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算することと、
前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせの中から前記評価指標値が小さい順に上位所定数の組み合わせを選び、選ばれた前記上位所定数の組み合わせの中で前記複数のアンテナを配置する位置の組み合わせを決定することと、を含む
ことを特徴とするアンテナ配置決定方法。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のアンテナ配置決定方法において、
前記第一種のスコアを計算することは、前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路毎にカウントされた経路上の小領域の数の合計を計算することを含む
ことを特徴とするアンテナ配置決定方法。
【請求項3】
請求項1に記載のアンテナ配置決定方法において、
前記第二種のスコアを計算することは、前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の反射波の経路毎にカウントされた経路上の小領域の数の合計を計算することを含む
ことを特徴とするアンテナ配置決定方法。
【請求項4】
請求項1に記載のアンテナ配置決定方法において、
前記第一種のスコアを計算することは、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路上にある小領域の数を第一スコアとして計算することと、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路毎にカウントされた経路上の小領域の数の合計を第二スコアとして計算することと、を含み、
前記第二種のスコアを計算することは、前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の反射波の経路毎にカウントされた経路上の小領域の数の合計を第三スコアとして計算することを含み、
前記評価指標値を計算することは、前記第二スコアと前記第三スコアとの差分に前記第一スコアを乗じて得られる数値を計算することを含む
ことを特徴とするアンテナ配置決定方法。
【請求項5】
複数のアンテナを有する第一の無線装置と、前記第一の無線装置と無線通信を行う第二の無線装置とを用いて物体を検出するシステムにおける前記複数のアンテナの配置を決定するアンテナ配置決定装置であって、
前記物体の検出を行う対象領域を複数の小領域に仮想的に分割する処理と、
前記複数のアンテナを配置可能な位置の中から前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせを選択する処理と、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第一種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の反射波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第二種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記第一種のスコアと前記第二種のスコアとを用いて、前記第一種のスコアが大きいほど大きく、前記第二種のスコアが大きいほど小さくなる評価指標値を前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせの中から前記評価指標値が小さい順に上位所定数の組み合わせを選び、選ばれた前記上位所定数の組み合わせの中で前記複数のアンテナを配置する位置の組み合わせを決定する処理と、を実行するように構成されている
ことを特徴とするアンテナ配置決定装置。
【請求項6】
複数のアンテナを有する第一の無線装置と、前記第一の無線装置と無線通信を行う第二の無線装置とを用いて物体を検出するシステムにおける前記複数のアンテナの配置を決定するためのプログラムであって、
前記物体の検出を行う対象領域を複数の小領域に仮想的に分割する処理と、
前記複数のアンテナを配置可能な位置の中から前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせを選択する処理と、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の直接波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第一種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記第二の無線装置の位置と前記複数のアンテナの位置候補との間の反射波の経路上にある小領域の数が多いほど大きくなる第二種のスコアを前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記第一種のスコアと前記第二種のスコアとを用いて、前記第一種のスコアが大きいほど大きく、前記第二種のスコアが大きいほど小さくなる評価指標値を前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせ毎に計算する処理と、
前記複数のアンテナの位置候補の組み合わせの中から前記評価指標値が小さい順に上位所定数の組み合わせを選び、選ばれた前記上位所定数の組み合わせの中で前記複数のアンテナを配置する位置の組み合わせを決定する処理と、をコンピュータに実行させるように構成されている
ことを特徴とするアンテナ配置決定プログラム。
【請求項7】
対象領域内の物体を検出する物体検出システムであって、
複数のアンテナを有する第一の無線装置と、
前記第一の無線装置と無線通信を行う第二の無線装置と
請求項5に記載のアンテナ配置決定装置と、を備え、
前記複数のアンテナは前記第二の無線装置の位置に対して前記アンテナ配置決定装置で決定された位置に配置されている、
ことを特徴とする物体検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電波を利用して物体を検出するシステムにおけるアンテナの配置を決定する技術に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
Wi-Fi等の電波を利用して物体の位置を推定する方法として、検出領域内の物体により変化するマルチパス波の状態(CSI:Chanel State Information)に基づき物体の検出を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、物体の位置をラベルにして対応するCSIとともに教師データを作成し、その教師データを用いた機械学習により学習モデルを生成し、その学習モデルにCSIを入力して対象領域内の物体を検出する方法が提案されている。
【0003】
図11は特許文献1に開示されている物体検出方法の一つの実施例を示す。この例では、物体の検出を行う対象領域は縦に八分割、横に四分割されて合計三十二の小領域に分割されている。そして、前述の従来方法にて1番から32番までのどの小領域に物体が存在するかが推定される。無線方式としてはIEEE802.11ac以降(ac/ax/be等)の規格の無線LANが利用され、一つのアクセスポイント(AP)と一つの端末(STA)との間のCSIに基づき物体検出が行われる。APは四つのアンテナを備えている。STAが具備するアンテナ数は一つである。
【0004】
図11に示す例では、アンテナを配置する位置として、対象領域の周囲に丸数字で示す1番から12番までの十二の位置候補が設定されている。これら十二の位置後方の中から選択された四つの位置にアンテナが配置される。物体の検出精度は四つのアンテナの位置の組み合わせによって変化するので、四つのアンテナの位置の組み合わせ全495通りについて、計算機を用いたシミュレーションにより検出精度が計算される。しかし、膨大な数のアンテナの配置パターンの全てについて、レイトレース等のシミュレーションや実物での実験を行うとなると、それに要する負荷は非常に大きなものとなってしまう。
【0005】
そこで、本出願に係る発明者らは、シミュレーションや実験を行うことなく、或いは、多くの配置パターンでのシミュレーションや実験を必要とすることなくアンテナ配置を決定することのできる新しい方法について研究を進めてきた。その新しい方法において考慮されたことの一つは、非特許文献1で報告された実験の結果である。非特許文献1には、高周波帯においては、直接波の影響が大きいエリアや反射波の影響が小さいエリアでは物体の検知率が劣化するという実験結果が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-034878号公報
【非特許文献】
【0007】
村上他、“5GHzと28GHzのCSIを用いた無線センシングの実験評価,”2021年電子情報通信学会ソサエティ大会、B-1-82
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図12及び図13は本出願に係る発明者らが行った実験の結果を示す図である。この実験では、図11の実施例と同じく、物体の検出を行う対象領域を合計三十二の小領域に分割し、対象領域の周囲に十二のアンテナの位置候補を設定した。ただし、対象領域の周囲は壁で囲まれている。
【0009】
図12に結果を示す実験では、5番、6番、7番、及び8番の各位置にアンテナを設置し、対象領域の周囲で16番と17番の小領域の間に配置されたSTAとの間で無線通信を行った。また、図13に結果を示す実験では、1番、2番、11番、及び12番の各位置にアンテナを設置し、対象領域の周囲で16番と17番の小領域の間に配置されたSTAとの間で無線通信を行った。STAと各アンテナとを結ぶ直線は、STAと各アンテナとの間の直接波の経路を示している。
【0010】
それぞれの実験では、隣接する二つの小領域においてサブキャリア毎にCSIを計測し、その小領域間でCSIの計測結果を比較することが行われた。具体的には、図12に示す実験では、2番と3番の小領域間での比較と、16番と17番の小領域間での比較とが行われた。また、図13に示す実験では、9番と10番の小領域間での比較と、2番と3番の小領域間での比較と、16番と17番の小領域間での比較とが行われた。
(【0011】以降は省略されています)

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